表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界転移して冒険者のイケメンとご飯食べるだけの話  作者: ゴルゴンゾーラ三国
第二部

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

26/35

26 元社畜と少年-5

 冒険者ギルド専属の冒険者ともなれば、依頼の報酬だけではなく、冒険者ギルドから毎月定額のお金が渡される。そう、給料が出るのだ。加えて、仮に依頼を失敗しても、違約金の半額を冒険者ギルドが負担するようになるので、お金回りは本当に安定するようになる。

 もちろん、強さもAクラス以上のものがないと、このクラスになることはできないので、お金だけの問題で特Aクラスを語ることはできないけど、一番変わるのはここなのだ。

 つまり、特Aクラスになれば正社員のようなもので……。少年は十五歳で正社員になろうと頑張っているのに、わたしは未だに単発アルバイト……ウッ、悲惨。


 ――まあ、でも、これは少年の努力が実を結んだということだから。

 素直に褒めるべきだろう。


「今回のシジーカラで結構な数を討伐できたから。それで、特Aクラスの昇格依頼を受ける条件をクリアできたってわけ。後は特定の魔物の討伐数だけだったから……」


「そうなんだ……」


 なるほど、少年が頑張ってシジーカラを大量に倒していたのには、これが理由だったのか。もちろん、賭け事がされていたから、プライドが刺激された、とかもありそうだけど。賭けられているのに負けるとか、情けないって思ってそうだし、少年は。

 それでも、必要以上に討伐数二位との差を欲したのは、昇格のための依頼を受ける条件を達成したいからだったのだろう。


「それで――、その、あの……」


 歩いていた少年が、足を止める。わたしのとっている宿がもう見えているけれど、だから止まったわけじゃないだろう。声音からして、言いにくいことを言おうとしていることくらい、流石に分かる。

 わたしも同じように、足を止めた。


「おねーさんに、お願いが、あって……」


「うん? ……ああ、受かったら、お祝いとか? 全然いいよ。なんなら、記念にプレゼントまでしちゃう。わたしが買えるものなんか、たかが知れてるかもしれないけど……」


 というか、むしろやらせてほしい。少年とは結構仲良しだからね。この年齢差と性差を考えると、友人、というにはちょっと不思議な関係ではあるけれど、仲がいいというのは事実。これで昇格祝いのパーティーにハブかれたらちょっと泣いちゃう。


 しかし、わたしが思っていたのとは違うらしく、少年は首を横に振った。


「そうじゃなくて……、あの。僕が昇格依頼を受けて、達成して帰ってくるまで……、おねーさんに、お酒飲むの、やめてほしくて……」


「――ん、……ぅえっ?」


 考えてもいなかった言葉に、わたしは非常に間抜けな声を上げてしまった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ