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学校祭前夜

今回は久々に命のお祖母様が出ます!

敬子が手伝ってくれたおかげで生徒会の仕事をしなくて済んだ好夜は十分に休めたのか

午後からの演劇練習はかなり元気に頑張っている様子だった

「ふぅ・・・だいぶ会長の動きにも合わせられるようになってきたな

 ・・・身体中痛いけど・・・」

そして休憩の時間に入りようやく会長の動きについていけるようになったと嬉しく思うと

同時にそこへ至るまでの苦労を思い出して何やら遠い目をしていた

「それにエキストラの人達も随分と上達したしな・・・

 これならもう何の問題もなく明日を迎えられそうだ・・・」

通しの稽古を見た好夜はこれならば明日も問題なく出来そうだと感じていた

しかし当日まで何が起こるか分からないのが

現実なのでそこだけは気をつけなければならないだろう

「明日か・・・そこまで迫ってくるとやはり緊張するものだな・・・」

すると会長はいよいよ明日だという事を再認識したのか何やら緊張してきたと告げる

((いや・・・本当にそう思うのなら顔に出してよ・・・))

しかし表情は全く変わっていないので好夜達は本当なのかを疑っていた

だが自分達も同じように緊張していたのでもしかしたら本当の事なのだろう

「いよいよ明日か・・・思えばすごいトラブルから演劇する事になりましたよね・・・」

そう・・・本来ならば演劇部に所属していない好夜達が

こんな風に演劇をするなどありえない事だった

しかし足立が完全に絶望したような表情で

生徒会に顔を出しそこから演劇部で何が起こったのかを聞いた

そして演劇が学校祭において最も大切な演目の一つだという事を知り

どうにかして成功させたいと生徒会が全面的に協力する事になった

それでも人数がどうしても足りず慶太を誘ったり運動部のみんなに手伝ってもらう事にもなった

こうして波乱だらけで始まった演劇は今ではおそらく唯一無二のものになるだろう

だからこそ明日は絶対に失敗するわけにはいかないと好夜は堅く誓うのだった



「本日はこれまで!みんな!今日までありがとう!明日からいよいよ本番!

 気をつけて怪我も何もないように望みましょう!」

足立が喋りそして最後の練習はこれでおしまいとなった

そしてみんなはそれぞれ帰る支度をしていると命が好夜の裾を引っ張っていた

「あっあの・・・よっよかったらうっ家でご飯などどっどうですか?」

どうやら好夜をご飯に誘いたかったようでそれを聞いた好夜は少しだけ悩んでいた

確かに嬉しいには嬉しいのだがそれでは命に迷惑をかけてしまうのではないかと考えていたからだ

ただでさえ今日は自分の勝手で生徒会の仕事を休ませてもらったのに

そこへ更に迷惑をかけるなど出来るわけもないと思っていると携帯に連絡が入っているのが見えた

そして何があったのだろうと見てみるとそこには母親から

今日は父と一緒に知り合いの家に行っているようで帰って来ないと書かれていた

「・・・命・・・悪いんだけどお邪魔するわ・・・」

完全にそれが決め手となり好夜はその日、命の家でご飯を食べる事にするのだった

しかし彼は知らなかった・・・この後で待ち受けている事の重さを・・・

とりあえず二人は材料もないのでスーパーへ食材を買いに向かった

「こっ好夜くんはなっ何がいいですか?」

命は好夜に晩御飯は何がいいかと尋ねると

「そうだな〜・・・やっぱり明日は忙しいしスタミナのつきそうな奴かな?」

好夜はこれからの為にスタミナのつきそうなものと告げる

それならばこれがいいと思い命が選んだのは生姜焼きだった

そして他にもおかずになりそうなものの食材を買って会計に向かったのだが

「・・・なんか・・・量が多くないか?」

何故か買い物かごに入っている食材の量が多く本当に食べきれるのか不安に感じるほどだった

「えっえっと・・・じっ実は今日はおっお婆ちゃんもきっ来てるんです・・・」

それを聞いて思わず好夜は目を見開いて驚くと同時に失敗したと思っていた

(まさか・・・あの人がいるとは思ってなかった・・・!)



「・・・着いちゃったか・・・家に・・・」

重い足取りだったにも関わらずすぐに命の家に着いてしまい好夜は緊張していた

いつも来ているはずなのにどうしてこんなに緊張しているのか理解していた

それはもちろんこの家の中には命の祖母である蓮花がいるからだ

「たっただいま〜・・・おっお客さんをつっ連れてきました〜・・・」

命が靴を脱いで上がっていくと襖の扉が開かれてそこから蓮花が出てきた

「おかえりなさい・・・お客様とは如月くんの事でしたか」

蓮花は静かに返事を返すと同時に好夜を見て彼がお客なのだとすぐに理解する

「おっお邪魔します!きっ今日は両親が不在なので

 命のご厚意に甘えてご飯をご馳走になりきました!」

もはや自分でも何を言っているのか分からない敬語になってしまっているが

蓮花はそれを指摘する事もなくそのまま居間へと戻っていった

「そっそれじゃあわっ私、料理つっ作ってくるね?」

そう言って命はキッチンへ向かっていき好夜は蓮花と一緒に居間で待っている事になるのだが

(・・・会話が・・・何も思いつかない・・・!!)

残念ながら蓮花と世間話するような内容が思いつかなくてどうしようかと悩んでいた

「・・・そういえば・・・演劇をやる事になったそうですが・・・うまくいっているのですか?」

すると痺れを切らしたのか蓮花の方から話題を振ってきた

「そうですね・・・なんとか形になったというところでしょうか?

 やっぱり例年と比べてしまったら見栄え的には落ちてしまうかもしれないですけど・・・」

その話題に対して好夜は出来栄えでは見劣りをする可能性はあるが

それでも必死でやっているのできっと不満に思う事はないだろうと告げる

「そうですか・・・確かにあの劇は私も何度か見させてもらいました・・・

 その度にいい感動を与えてもらい影響を受けたと言ってもいいでしょう・・・

 今年はトラブルがあって開催すら怪しいと聞いて残念だと思っていましたが・・・

 あなた達が協力すると聞いて安心すると同時に期待をしていたのですよ・・・」



「もしかしたら・・・例年以上の感動をくれるのではないかとね?」



「あはは・・・期待に応えられるように頑張ります・・・」

正直な話、今の言葉が好夜にとって一番のプレッシャーになるのだった

それからしばらくして料理が出来たようで好夜がキッチンに向かいそれを居間へと運んでいく

「・・・そういえば・・・実喜さんは今日いないよな?何かあったのか?」

好夜はここに来てからそういえば実喜の姿を見ていないと思っていた

「みっ実喜さんはきっ今日はおっお爺様の付き添いでがっ学校でかっ会議をしているんです」

どうやら今日は家の仕事ではなく秘書の仕事をしているからここにいないようだ

「そうだったのか・・・まぁ確かに学校祭は明日だからな〜・・・」

言われてみれば学校祭が明日に控えているのに学校側が忙しくないわけもなく

命のお爺さんもそれは忙しく仕事をしているのだからそちらの優先するのは当然だろう

(・・・なんか・・・孫馬鹿の印象が強くて正直偉い人だって印象がないんだよな〜・・・)

普段のあの人を知っている所為なのか

イマイチ好夜はそんな忙しくしている彼を想像できないでいた

「・・・あれ?でもだったらなんで蓮花さんは家にいるんだ?同席とかしてるはずじゃ・・・」

そこでもう一つ疑問として出てきたのがならばどうして蓮花は家にいるのかという事だった

「それは私の方で説明してあげましょう」

そしてその疑問を命が答えようとすると

いつの間にか背後に蓮花が立っており自分で説明すると告げる

「確かに私もこの島を作る事業には参加していましたが本業はあくまでも書道・・・

 だからこそああいった話し合いでは主人の顔を立てて家にいる事にしているのです」

確かに蓮花の本業は書道家でありそんな彼女が島の会議に出席するわけにもいかないだろう

だからこそそう言ったものは全てお爺さんに任せて自分は家にいるのだと告げ

好夜も言われてみればその通りだと納得している様子だった

「むしろ主人には命と一緒に居れるから羨ましいと妬まれたほどですよ」

そして最後の言葉を聞いて好夜は確かにあの人ならば言いそうだと苦笑いしていた

「そういえば・・・あの人がもしもあなたにあったらこれだけは伝えておけと言っていました」



「明日の学校祭は例年に比べてかなり忙しいものになるだろう・・・

 生徒会の仕事もかなり増えるだろうから心して掛かってほしい」



「・・・との事でした・・・私も明日は見に行こうと思っているので楽しみにしています」

さらりと二人分のプレッシャーを載せられてしまった好夜の顔はかなり険しいものになっていた

「わっ私もお手伝いするのでがっ頑張りましょう!」

今の好夜にとってはその命の一言だけが何よりの救いだった

こうして好夜は命の家での食事を終えてそのまま自分の家へと帰っていく

(ハァ・・・随分と色んな人に期待されちゃってるな〜・・・

 てか・・・自分の役が悪役だって言ってなかったけど・・・大丈夫かな?)

まさかここまでの人達が学校祭に期待しているとは思っていなかったようで

さすがの好夜も本当に大丈夫なのだろうかと今更になってかなり不安になっていた

(でも・・・やっぱり人に見てもらえるっていうのはいいもんだな・・・!)

しかしそれでも誰かが見てくれる演劇ほど嬉しいものはなかった

だからこそ明日は絶対に成功させようと今まで以上に強く決意する

「さぁ・・・明日はいよいよ本番だ・・・!気を引き締めないとな・・・!!」

次回はいよいよ学校祭編!

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