生徒会
今回は新しいキャラが出てきます
それぞれの部活動が始まり充実した学校生活を送っている六人
そんなとある日に全校集会が行われることになった
「・・・で?結局全校集会で何をやるのか聞いてないんだけど」
朝の登校している最中に好夜は何で全校集会をするのかその理由を尋ねる
「俺がそんなことを知るわけないだろ・・・」
しかし同じクラスなので晃平もその理由については知らなかった
「だよな〜・・・あと知ってそうな奴っているか?」
残る四人の中に今回の全校集会の理由を
知っていそうな人はいないかと考えていると
「それなら命と明希音が知ってるんじゃない?」
すると二人の後ろに敬子と慶太が歩きながらそう言っていた
「命と明希音が知ってる?何で?」
その二人が知っていると聞かされた好夜は何でその二人なのか聞く
「だって手芸部の部長って確か生徒会の会計だったはずよ?」
何とその理由は二人が入っている手芸部の部長が生徒会の一人だからであった
「マジで?!俺全然知らなかったぞ!!」
そんな事を全く聞かされていなかった好夜はすごく驚いていた
なぜなら彼はこの前その手芸部に足を踏み入れたからである
(まさかあの人が生徒会の会計だったとは・・・想像できねぇ〜)
好夜は手芸部に行った時に頼み込んでいた人が
生徒会の会計なのだと聞き嵌められたと思っていた
「とにかく二人ならその部長さんから何か聞いてるんじゃない?」
二人なら今回の全校集会について何か聞いているはずだと敬子は言い
四人はそれまで我慢することにした
「なるほど・・・それでみんなソワソワしてたんだね」
そしてようやく二人と合流した好夜達は事情を説明した
「う〜ん・・・とは言っても私達も詳しい事は聞いてないんだよね〜・・・
とりあえず生徒会に関する事なのは確かみたいだよ?」
しかし二人もあまり詳しい事は聞いていないらしく
知っているのはあくまで生徒会に関わる話みたいだという事だった
「生徒会に関する事か〜・・・そういえばうちの生徒会ってどんなんだっけ?」
生徒会に関する事と聞いて好夜は自分の学校の生徒会がどんなんだったか疑問に思っていた
「そういえば私も知らない」
「同じく!」
どうやら敬子と慶太も同じ気持ちらしく逆に晃平と明希音は呆れていた
「お前ら・・・入学式の時に挨拶してただろ・・・」
確かに晃平の言う通り入学式の日に登壇していたのだが
「いや〜遅刻しそうで急いでたから入学式なんてまともに聞いてなかったわ!」
好夜を含める四人は入学式の日に遅刻をしそうになって
急いで登校してきた為、入学式は疲れで何も聞いてなどいなかった
「・・・あれ?命は何も反応してないけど・・・もしかしてちゃんと聞いてた?」
すると好夜は同じく遅刻しそうになったはずの命が何も反応していないのを見て
もしかして自分達とは違いちゃんと入学式の話を聞いていたのか聞くと
「えっと・・・私は好夜くんが連れてきてくれたから・・・」
命の言う通り遅刻をしかけた日は好夜が急いで命をお姫様抱っこをして
学校まで全速力で走っていた為
疲れてはおらずちゃんと入学式の話を聞いていたようだ
「マジか・・・」
それを聞いた好夜はショックで何も言えない感じになっていた
「ともかくこれでちゃんと生徒会の人達を見ることができるんだし
今度はちゃんと覚えろよ」
晃平は今度こそちゃんんと見て覚えるようにと三人に告げる
「「「はい・・・」」」
それに対して三人は何も言い返せず
とにかく今日の全校集会をちゃんと聞こうと思うのだった
そして六人はそのまま学校に着きそれぞれのクラスに着くと
早速クラスごとに廊下に出て体育館へと向かった
体育館に着くとすでにステージには生徒会のメンバーが登壇していた
その後ようやく全校生徒が揃い全校集会が始まった
『初めまして皆さん・・・生徒会長の菓家 仁です
早速ですが今回の全校集会の理由は新しい生徒会役員の募集です』
生徒会長は挨拶と共に今回の全校集会の目的を話した
『皆さんも知っての通り今の生徒会は前生徒会長と書記が卒業され
今は三人で回してる状態です
このままではさすがに厳しいとの指摘を受け
全校集会という形で生徒会の募集をすることになりました
かといって今すぐに判断するのは無理だと思うので
去年の生徒会の活動を見てもらいたいと思います』
そう言って生徒会長の後ろにあるスクリーンに去年の活動が映され始めた
それを生徒会長や他の人が説明し
みんなに生徒会がどんなものなのかを教えてくれた
『・・・以上で説明を終えたいと思います
興味の持たれた人は是非とも生徒会室にお越しください
我々生徒会役員はいつでもお待ちしています』
こうして全校集会が終わりみんなはそれぞれのクラスへと帰って行った
そして時は過ぎ時刻は昼休み
「いやぁ〜!うちの生徒会って結構すごいんだな!!」
慶太は生徒会の活動を見てとてもすごいことをしていたのだと賞賛する
「確かにね〜・・・でもあれだけすごい事をしたって見せつけられると
生徒会への募集には逆効果になってしまったかもね」
確かに敬子の言う通りあれだけ生徒会がすごいのだと見せつけられてしまったら
安易に生徒会に入りたいなどはとても言えないだろう
「ああ・・・だが生徒会の役員が少ないのも事実だ・・・
厳しいだろうがそれだけの能力がないとやっていけないだろう」
しかし生徒会の役員が少ないのもまた事実であり
あれくらいの事ができないと人数不足を解消することはできないだろう
「そうだね〜・・・あれくらいの事をそつなくこなせるのは
この中だと好夜くんと晃平くん・・・あと命ちゃんだけじゃない?」
明希音の分析ではあれだけの事ができるのは
好夜と晃平そして命だけだと思っていた
「確かに・・・てか何で好夜はずっと黙ってるんだ?」
それに対して慶太は納得すると
同時に今まで喋ってない好夜に何があったのか聞く
「いや・・・まぁ・・・」
何やら好夜は目の前で起こった事が信じられないと言った感じだった
「何だよ?俺らにも話せない事なのか?」
「生徒会長・・・うちの部長だった・・・」
「・・・お前・・・それはないだろ・・・」
晃平は思わず呆れてしまった
それもそうだろう
生徒会長の正体を知らないと言っておきながら
実際はすぐそばでずっと彼の事を見ていて
それでも尚、彼が生徒会長だとは気づかなかったのだから
「しょうがないだろ!確かに部には入ってるけど
そんなに部長と話すことなんてないんだよ!!」
しかし好夜の言うことにも一理あった
彼は生徒会長と部長を兼任しており
その忙しさ故にそこまで部活には顔を出すことはなかった
そんな中で入部したばかりの一年生と話すことなどできないだろう
「でもそれを聞いてさらにドン引いちゃうわね・・・
部活にも在籍しながら生徒会の仕事と兼任・・・
あの人達って本当に人間?」
敬子は部活と生徒会を兼任している者が二人もいるという事実に思わず
その二人は本当は人間ではないんじゃないかと思っていた
「そうだな・・・しかも生徒会長は前の大会で準優勝だぞ?
あの人はもはや機械で出来てても不思議じゃねぇよ・・・」
それには好夜も同意見であり
機械で出来てても不思議じゃないと思っていた
「朝宮さ〜ん!生徒会の人が呼んでるよ〜!」
すると一人の生徒が生徒会の人が来たと命を呼んだ
全員がその場に振り返ってみると
そこには命の所属する手芸部の部長で生徒会の会計をしている先輩がいた
命は急いで先輩の方に向かって行き
それを五人が遠くから心配そうに見ていた
「・・・どう思う?」
慶太は彼女が何をしに来たのかみんなに確認する
「普通に考えたら生徒会への勧誘じゃね?」
彼女が来た理由は生徒会への勧誘だと好夜は思っていた
「てか普通に考えたらそれ以外になくない?」
敬子達も同じ意見らしくむしろそれ以外は考えられなかった
「でも命ってあんな感じじゃん?大丈夫なのか?」
いつもオドオドしていてとてもではないが
人前に立てるとは思っていない慶太は本当に命でいいのかと思っていた
「そんなこともないんじゃないか?
あいつの家にはよく議員のお偉いさんとかが来るからちゃんと礼儀とかもできるぞ?」
しかし好夜はそんな事は全く思ってはおらず
むしろ自分達以上に礼儀はしっかりしていると言っていた
「マジで?!それじゃあ生徒会も一発で合格じゃん!!」
それを聞いた慶太は命なら生徒会でもやっていけると思って喜んでいると
「いや・・・命には生徒会に向かない最大の理由が一つだけある」
そんな命でも一つだけ絶対に生徒会に向かない理由があると好夜が告げる
「生徒会に向かない理由?そんなんあるの?」
敬子はそんなものが命にあるとは思っていないので
それが一体何なのか聞くと
「命はな・・・・・」
「帰りが遅くなるとお祖父さんが心配して警察沙汰になるんだよ」
「「「「・・・ああ・・・あった・・・そんな事・・・」」」」
四人はそれを聞いて納得してしまった
というのも小学生の時の遠足でそれを体験しているからだ
小学生の頃、とある山に遠足に行ったのだが思いのほか
その場所に着くのに時間がかかってしまい山頂に着いたのは夕方だった
そしてそこで少し休んで帰ろうと山を下りていくと
なぜか地元の警察が山を包囲しており
後日詳しい話を聞くと命のお祖父さんが心配になって捜索依頼出したらしい
「あれはある意味で凄かったな・・・」
その出来事を思い出した慶太はあれは凄かったと遠い目をしていた
「・・・そういえば中学の時も少し部活が長引いただけで
心配して迎えに来ていたわね・・・」
しかも中学になってもそれはあったらしく敬子はその出来事を思い出していた
「確かにあんなんだと居残りが多い生徒会は無理だな」
それを聞いた晃平さすがにそれでは生徒会には参加できないと思った
すると命の話が終わったらしくこっちに向かってきた
「どうだったんだ?」
好夜はおそらく勧誘だと思っていたのでどんな返事をしたのか聞くと
「えっえっと・・・放課後に好夜くんと一緒に生徒会の見学に来てくれって・・・」
「・・・えっ?」
生徒会の見学に行くことになった好夜と命
果たして彼らが見るものとは?




