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放課後のカラオケ

今回は放課後の寄り道をします

こうしてそれぞれの部活が決まり

ようやく本格的な学校生活が始まった



好夜達は授業を終えお昼休みになり教室に集まり一緒に昼飯を食べていた

「・・・のはいいんだけどさ・・・なんでテニス部なんだよ・・・」

すると慶太は未だに好夜がなぜテニス部に入ったのか疑問を口にする

「別に深い理由はないぞ?単純に最後にやってたスポーツがそれだっただけ」

どうやらテニス部を選んだ理由は好夜が最後までやっていただけだった

「それだけでテニス部に入ったのかよ・・・」

それを聞いた慶太はたったそれだけの理由だったのかと呆れていた

「しかし・・・部活に入ったのはいいが・・・

 体験入部中はまともに部活ができないとはな・・・」

実は体験入部期間は部活に入ってもまともには部活動をしていないので

実質的な活動は四月の下旬からだった

「だよな〜・・・帰りは暇だし寄り道でもしてくか?」

なので好夜は放課後は久々に六人で遊びに行かないかと誘う

「いいんじゃない?部活が始まったらみんなで遊ぶ機会も減っちゃうし」

敬子はいい考えだと思っていた

みんなの部活が始まってしまえば下校時間はバラバラになってしまい

おそらく放課後に遊びに行くことは少なくなってしまう

だからこそ今日はみんなで一緒に遊ぼうと敬子は思っていた

「俺も別に構わんが・・・どこに遊びに行くんだ?」

晃平も遊びに行くことに賛成しそこへ行くのかを聞く

「・・・何も考えてねぇわ・・・」



(((・・・何で言ったんだ・・・こいつ・・・)))



「そっそれじゃあこの前

命と一緒に回った場所のカラオケにでも行こうぜ!!」

苦し紛れに好夜が提案したのは

命と一緒に街を回った時に見つけたカラオケだった

「別にそれでもいいが・・・みんな金を持っているのか?」

すると晃平がカラオケ代があるのかをみんなに確認する

「私は持ってるわよ?」

敬子は普通に持っていると手を挙げていって

「私も大丈夫だよ〜」

明希音も大丈夫だと言っていた

「あっあの・・・カードでも大丈夫ですか?」

すると命は現金ではなくカードで支払うつもりでいた

「・・・それだと割り勘できないな・・・」

それを聞いた好夜はそれだと割り勘ができないと告げる

「すいません・・・」

どうやら命は現金を持っていないらしく

これではカラオケに行けなかった

「しょうがない・・・命の分は俺が出すよ」

仕方なく好夜は命の分のカラオケ代を出すことにした

そしてみんなは一人だけ何も言っていない人物がいることに気が付いた

「・・・どうしたんだ?・・・慶太」

名前を呼ばれた慶太はとてもびっくりしていた

そして俯いていた顔を上げて発した言葉は・・・



「ごめん・・・俺・・・小遣い使い切った・・・」



「・・・何で四月になってすぐなのに財布が空なのよ・・・」

敬子はなぜこの時期に財布が空になるのだと思って呆れていた

「しょうがないだろ!!本当は高校デビューしようと思って

 色々買って試したら母ちゃんが怒って全部没収しちまったんだからよ!!」

どうやら慶太は高校デビューをする為に色んな物を買ってしまい

それでお金がなくなってしまったようだ

「・・・どうしようもねぇな・・・」

それを聞いた好夜はダメだこいつと思っていた

「はぁ・・・今回は私が払ってあげるわよ・・・

 その代わり今度なんかおごりなさいよ?」

しょうがなく敬子は慶太の分のお金も支払う事にした

「サンキュ!!今度カツ丼おごってやるよ!!」



「何でカツ丼なのよぉぉぉぉぉ!!」



「ギャァァァァァ?!!」

全然敬子の事を理解していなかった慶太はまたもプロレス技を食らう

「そこは普通ケーキとかだろ?」

好夜はパンを食べながら女子に奢るとしたらケーキではないかと告げる

「でも今時だったらタピオカとかじゃないか?」

晃平は今人気のタピオカとかもいいんじゃないかと告げる

「でも和菓子とかも私は好きだよ〜?」

明希音は和菓子も好きだと告げると

「どうでもいいから助けてくれぇぇぇぇぇ!!」



「それじゃあ命は何をもらったら嬉しい?」

そんな慶太を無視して好夜は命に何をもらったら嬉しいかを聞く

「えっと・・・私はもらえるだけで嬉しいよ?」

その言葉を聞いた五人はまるで心が浄化されているような気持ちになり

思わず命の頭を撫でてしまう

「とりあえず授業終わったら校門前に集合でいいか?」

命の頭を撫でながら好夜は集合場所を聞く

「そうだな・・・みんな掃除当番とかではないよな?」

晃平も命の頭を撫でながら居残りとかがないか確認する

「大丈夫だよ〜」

明希音はこっちのクラスに居残りはいないと知って大丈夫だと告げる

「そうか・・・じゃあ放課後に集合な?」

こうして好夜の言う通り校門前に集合する事になった



「ごめ〜ん!お待たせ〜!!」

放課後になりようやく校門の前に六人が揃った

「別にそこまで待ってないが・・・何かあったのか?」

晃平は特に待ってはいなかったと優しくフォローした後

何で遅れたのか理由を聞くと

「実はこの馬鹿が最後の授業で出た課題を忘れてきたのよ」

どうやら慶太が授業の課題を忘れてしまったらしく

それを提出しに向かっていて遅れたらしい

「・・・お前・・・居残りはないかって聞いたよな?」

晃平は頭を押さえながら何でさっき聞いた時に言わなかったのか聞く

「いや〜・・・実は課題が出てるって事自体忘れてて・・・」

何と慶太は課題そのものを忘れていたらしく

授業が始まって課題を提出する瞬間まで忘れていたらしい

「いや・・・時間割り出されてんだからわかるだろ・・・」

好夜は何で時間割りを確認してるのに課題の存在を忘れるんだと思っていた

「まっまぁいいじゃんか!とにかくカラオケに行こうぜ!!」

慶太はこれ以上突っ込まれないように早くカラオケに行こうと急かした

「まぁいいか・・・とにかく全員揃ったし行くか・・・」

こうして六人揃って例のカラオケ店へと向かった



「へぇ〜・・・結構良いところじゃない」

部屋に入ってみるとそれなりに広く良い部屋で敬子は喜んでいた

「そうなんですか?」

こういうところに来たことがない命はどこが良いのか理解できていなかった

「まぁお嬢様には普通縁がないよな」

すると慶太は自分達が誘わなければ

カラオケに来ること自体ないだろうと思っていた

「大丈夫か?歌える曲とかないなら普通に見てても良いぞ?」

好夜は初めてカラオケに来た命を心配して大丈夫かと聞く

「うん・・・最初はそうする・・・」

命はとりあえず様子を見て歌えそうなら歌うと言った

「それで?最初は誰から行くんだ?」

席に座ると晃平は端末を持って誰が最初に歌うか聞くと

「はい!俺が歌います!!」

慶太が勢いよく手を挙げて自分が歌うと宣言した

それを聞いた晃平は持っていた端末を手渡した

「そういえば好夜はカラオケとか行ったことあるのか?」

晃平はふと旅をしていた好夜がカラオケに行ったことがあるのかと思って確認する

「ん?普通に行ったことあるぞ?バイトしたこともあるし」

すると好夜は普通にあると言っていた

それどころかカラオケ店でバイトもしていたらしい

「そうなんだ?それじゃあ今時の曲も知ってるんだ」

それを聞いた敬子は好夜も今時の曲を知っているんだと思っていると

「いや・・・それについては知らん」



「「「ズコッ!」」」



その後はそれぞれの得意な歌を歌っていよいよ次は好夜の番になった

「さて!それじゃあ歌いますか!!」

好夜は意気揚々とマイクを持って

自分の入れた曲を歌おうと口を開いた瞬間にみんな思い出した





好夜がとてつもない音痴だったということを・・・・・



「「「「ちょっ待っ!」」」」

四人が急いでマイクを取ろうとするが時すでに遅く

好夜が歌い始めてしまった

「グォォォォォ・・・!」

もはや音とは呼べないくらいの雑音が部屋の中に広がり

約5分間の時刻を四人は味わうことになった

「フゥ・・・結構歌えるもんだな!!」

歌い終わった好夜はすごいやりきった感を出していたが

地獄の歌声を聴いてしまった四人は死にかけていた

「そっそういえば・・・命は?」

ようやく正気を取り戻した敬子は先ほどから

名前が挙がっていない命がどうなっているのか確認すると

「・・・かっこいい・・・!」

どうやらあの雑音を聞いてもなんともなく

むしろ好夜の歌っている姿を見てかっこいいと見惚れていた

「・・・愛の力ってこんなことにも使えるのかしら?」

それを見た敬子は愛の力さえあれば

あの地獄すら超えられるのだと驚愕していた

「いや・・・むしろ愛の力以上の何かがあるだろ・・・絶対」

だが慶太は愛の力以上の何かがない限り無理だと思っていた

「とにかくこれ以上好夜に歌わせるな・・・!」

晃平はこれ以上の被害が出ないように

好夜を歌わせないようにしろとみんなに支持する

「そうだね・・・私もさすがにこれで死にたくはないかな?」

明希音もこんなことで死にたくはないと頷いた



「そういえば命はどうする?歌ってみるか?」



「うん・・・頑張ってみる・・・!」

命は先ほどの好夜の歌っている姿に感化されたのか

自分も歌ってみると勇気を持って答えた

命は端末を受け取り自分の歌える曲を入れてそれが流れ始めた

好夜からマイクを受け取りいよいよ命は歌い始めた

五人は思わずその歌声に聞き惚れてしまった

命の歌声はまるで天使のように透き通るような声で

すぐに引き込まれてしまうのだ

先ほどとは打って変わった天国のような5分間となった

「フゥ・・・どっどうでしたか?」

歌い終わった命はどうだったか心配そうに聞くと

五人から拍手が送られた

「いやぁ〜・・・

 まさか命がこんなに歌えるなんて思ってなかったな〜・・・」

好夜は命がこんなに歌えるだと思って素直に感激していた

「そうだな・・・将来歌手になってもおかしくなさそうだ」

晃平も同じ気持ちらしく歌手にも負けないと思っていた

「そうだね〜・・・同じ女子の私達ですら聞き惚れちゃった」

同じ女子である明希音も素直にすごいと思って尊敬していた



「よし!俺も負けてられねぇ!!もう一度歌ってやる!!」



「「「「お前は歌うなぁ!!」」」」

悪魔な好夜と天使な命

みんなはどっちが聞きたい?

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