部活
今回は部活選びです
そして楽しいお昼の時間は終わり
再び彼らは自分達の教室で授業を受け
いよいよ最初の学校が終わろうとしていた
「・・・はぁ〜い!今日はここまで!」
授業終了の鐘が鳴り担当の先生が退室していった
「はぁ〜・・・やっぱり初日は緊張した〜・・・」
やっと初日で最後の授業が終わり緊張の解けた
好夜は体を伸ばしてのんびりする
「それにしてもお前・・・なんで授業についていけてるんだ?
この三年間は日本を回って勉強どころではなかったんだろ?」
晃平はのんびりしている好夜が
なんで授業についていけてるのか不思議に思っていた
「ん?ああ・・・旅先で出会った先生とかに勉強を教えてもらってたんだよ
特に高齢の先生は怖かった・・・マジで・・・」
好夜は旅先でも勉強はしていたらしいが
出会った先生との授業が軽くトラウマになりかけていた
「・・・どんな授業されたんだよ・・・」
晃平は好夜のその様子を見て一体どんな授業を受けたのか
気になると同時に絶対に受けたくないと思うのだった
するとホームルームの時間になり担任が教室に入ってきた
「それじゃあホームルームを始めるぞ〜みんな席につけ〜」
担任に言われてみんなが席につくと話を始めた
「さて・・・初日の授業はどうだった?
でもまだ今日は終わってないからな?
この後に部活の勧誘が残ってる
みんなもちゃんと何の部に入るのか選べよ〜
それじゃあ今日のホームルームはおしまいだ」
「部活か〜・・・どうするかな〜?」
好夜は部活をどうするのか悩んでいた
「あれ?バスケ部に入るんじゃないの?」
それを聞いた命はてっきりバスケ部に入ると思っていたので
迷っている好夜を不思議に思っていた
「まぁそれでもいいんだけどさ
どうせなら他のやつも見てみたいじゃん?」
どうやら好夜は他の部活にも興味があるらしい
「なら体験入部でもするか?」
そこへ晃平がきて体験入部の話をしてきた
「それいいな!早速行ってみようぜ!!」
好夜はそれを聞いて早速部活の体験入部へと向かった
「・・・来たのはいいが・・・めちゃくちゃ数が多いな・・・」
三人は部活のリストが貼ってある掲示板の前に来たのだが
そこに描かれている部活の数は20個以上あった
「確かに・・・中学の時はそんなになかったんだけが」
晃平もその数には驚いており
なんでこんなにあるのかと疑問に思っていた
「えっと・・・確かにここの理事長の方針で
生徒が色んなことに興味を持ってもらえるように
部員が一人でも部にしちゃうんだって言ってたよ?」
それを聞いて二人はこれだけの数の部活があるのに納得した
「それを聞いて納得したよ・・・なんだよ・・・神話部って・・・」
好夜は他にもある奇天烈な部の名前を見て呆れていた
「こうなるともはやくじ引きだな・・・
どれが正解の部活になるんだろうな・・・」
晃平はこのリストの中に載っている部の名前を見て
どれが一番いいか考えていると
「あれ?お前らも部活体験しに来たのか?」
そこへ二組の三人も合流した
「そのつもりだったんだが・・・このリストを見たらな〜・・・」
それを聞いた三人もリストを見て驚いていた
「話には聞いてたけど・・・予想以上ね・・・」
敬子は聞いていた以上の数に思わず引いてしまう
「まぁ六人揃ったしとりあえず部活を回ってみるか・・・」
好夜の提案通り六人はこのまま部室を回ってみることにした
こうして六人のかなり奇抜な体験入部が始まった
「まず最初は近場のグラウンドでやってる野球部とかからにするか」
六人はまずグラウンドに向かって
野球部などの体育会系の部活などの体験入部をすることにした
「お前らぁぁぁぁぁ!!今年こそ甲子園に行くぞぉぉぉぉぉ!!」
「「「「「おぉぉぉぉぉ!!」」」」」
「・・・暑苦しいな・・・」
グラウンドで六人が見たのは熱血漢な野球部の部長と
その後ろを走る部員達の姿だった
「・・・体験するか?」
晃平は好夜と慶太を見て体験入部をするか確認すると
二人は全力で首を横に振った
「・・・それじゃあ次に行くか・・・」
六人は次に隣でやっているサッカーの方に向かってみたのだが
「さぁ可愛い子猫ちゃん達・・・僕を撮りたまえ!!」
「「「「「キャァァァァァ!!」」」」」
「・・・アイドルかよ・・・」
六人はその様子を見てまるでアイドルの撮影会みたいだと思っていた
「まぁ・・・他がまともに部活してるだけマシか・・・」
しかし取られているその彼以外は真面目に部活をしており
それなりに健全な部であることはわかった
「ん?少し席を外すね」
するとその彼がこちらに気がつきそのまま近づいてきた
「やぁ!君達は新入生だね?体験入部に来たのかな?」
そう聞かれた六人がとりあえず頷くと
「そうか!僕はこのサッカー部の部長をしている真島だ!
盛大に歓迎させてもらうよ!!」
真島と名乗ったその人はまさかの部長であった
「それじゃあ早速体験入部といこうか?」
そう言って真島が六人を連れて行こうとすると
「ちょっと待ったぁぁぁぁぁ!!」
先ほどグラウンドの外周を走っていた野球部の部長が
走ってこちらに向かってきた
「おいおい・・・一体何の用なんだ・・・龍間」
真島は一体何の用だと尋ねると
「何の用だと?決まっている!!
お前らにこれ以上新入部員を渡さない!!」
龍間は新しい部員の確保をするためにこっちに来たらしい
「何を言っている・・・彼らがどんな部に入ろうと彼らの勝手だろう?
それに私は体験入部をさせると言っただけだ」
それに対し真島はただの体験入部をさせるだけだと反論する
「ならばどちらの部がいいか決めてもらおうではないか!!」
「いいだろう!こっちに部の方がいいと知ってもらおう!!」
「・・・なんかおかしなことになってきたんだけど・・・」
自分達の関与していないところでだんだん話が大きくなって行き
好夜達は完全に取り残されてしまっていた
「・・・とりあえず体験させてもらうか・・・」
こうして臨んでいない部活の体験をすることになった
「それじゃあまずはうちの野球部からだ!」
そう言って龍間はマウンドの立ってボールを持っていた
「うちの体験は簡単だ!俺から一球でも打ってみせろ!!」
どうやら野球部の体験は龍間との勝負らしい
「・・・これは体験なのか?」
そう思ってしまうのを仕方無いだろう
なぜなら今バッターボックスに立っている慶太に向かって
全力で投げているからだ
そのおかげで慶太は一球も打つことができず慶太は三振してしまう
「くっそ〜!マジで一球も打てねぇぇぇぇぇ!!」
戻ってきた慶太はとても悔しそうにしていた
「まぁ普通はあんな球打てねぇよな〜・・・」
そう言いながら今度は好夜がバッターボックスに立つ
「あの人は野球に全力を尽くしているだろうからな・・・
素人がそう簡単に打てるほど甘くはないだろう・・・
だからそんなに悔し」
晃平が戻ってきた慶太を慰めようとしていると
バッターボックスに立った好夜が見事にヒットを打った
「・・・素人が何だって?」
それを見た慶太は先ほど何を言おうと思ったのか
晃平を問い詰めると黙って首を逸らされた
「う〜ん・・・さすがに当てるので精一杯だったな〜」
メットを脱ぎながら戻ってきた好夜はさすがにきついと言っていた
「どこがだよ・・・俺は一球も掠ってねぇぞ・・・」
慶太は自分の立場がないと怒ったような目で見ていたが
その所為で見逃してしまった
晃平がホームランを打った瞬間を
「馬鹿な!この俺からホームランだとぉぉぉぉぉ?!!」
「・・・マジで素人関係ねぇじゃん・・・」
先ほど晃平が言ったのは一体何だったんだと慶太は思うのだった
「次は僕達サッカー部の体験だ!」
次に彼らは真島の所属するサッカー部の体験をすることになった
「ここでやるのは簡単!僕と一対一をしてもらう!!」
そしてここでも彼らは勝負をすることになったらしい
「・・・何でこうなるんだが・・・」
好夜は何で毎回勝負しなければならないのだと思いながら
今勝負している晃平を見ていた
晃平は体が大きい所為で足元のボールをうまく扱えず
そのままボールを取られてしまった
「さすがは部長だ・・・簡単には抜けないぞ・・・!」
晃平はさすがは部長だと褒めながら戻ってきた
「まぁな・・・それじゃあ俺も行きますか」
そして今度は好夜が真島と戦いに向かった
「そんなにすごいのか?あの人」
慶太は先ほどまでふざけていた人がそんなに強いとは思っておらず
そんなにすごい人なのかと思っていた
「ああ・・・だがお前らなら簡単に抜けるだろ」
しかし晃平は確かにすごいが二人なら抜けるはずだと
先ほどとは全く違うことを言っていた
「・・・お前・・・さっき外したから変えただろ?」
慶太が疑いの目で晃平を見ているとグラウンドの方で歓声が上がる
どうやら好夜が一瞬の隙をついて真島を抜いたらしく
そのままボールを持って距離を離してシュートを決めた
「いやぁ〜!久々に全力で走ったわ〜!」
好夜はとても清々しい顔をしながら慶太と交代する
「頑張れよ〜!慶太〜!」
「どんなもんだぁ!!」
慶太は先ほどの晃平が言った通り簡単に真島を抜き
シュートを決めた
「まさか・・・この僕が2回も負けるなんて・・・!」
その後の六人はそれぞれ見たい部活を見学し
全てを見終わって帰ることになった
「いやぁ〜結構いい部活もいっぱいあったな!」
いろんな部活を見て好夜は興奮していた
「それでみなさんは何の部に入るのか決めたんですか?」
すると明希音がそれぞれ何の部に入るのか決めたか聞く
「俺は野球部になった・・・部長がめちゃくちゃ勧誘してくれたんでな」
晃平はとりあえずホームランを打った野球部に入ることにしたらしい
「俺はサッカー部な!やっぱりかっこいいし!」
慶太はモテるからとサッカー部に入るらしい
「そんなんでモテるわけないでしょ・・・」
それを聞いた敬子はそんなんでモテるわけはないと告げる
「うるせぇよ!そういうお前は何の部に入るんだよ?!」
慶太はそういう敬子が何の部に入るのか聞く
「私は中学の時と一緒でバレー部にするかな?
前の先輩とかもいたし」
どうやら敬子は変わらずバレー部に所属するらしい
「わっ私は明希音ちゃんといっ一緒に手芸部に入ります・・・!」
そして命と明希音は二人一緒に手芸部に入るらしい
「好夜はどうするんだ?」
晃平は最後に好夜が一体何の部に入るのか聞くと
「う〜ん・・・二人が入ってるどっちかにするかな?」
どうやら好夜はどちらにするか迷っていた
「まぁ明日までに考えておけばいいからな・・・
とりあえず今日はじっくり考えて来い」
晃平は部活届けを出せるのは明日からだから
十分に考えて答えを出すように告げる
「そうだな!そうする!」
そして翌日・・・
「やっぱり俺テニス部に入るわ!!」
「「・・・どっちでもねぇじゃん!!」」
好夜はテニス、晃平は野球、慶太はサッカー
敬子はバレーそして命と明希音は手芸部になりました!