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夕暮れの日にて

今回は祭り話に繋がる感じになります

みんなが夏祭りの準備をしてる中でそれを見に来ている男がいた

「・・・もうそろそろなのか・・・」

見ていたのは好夜だった

彼はこの夏祭りに行く前に島を飛び出して行ったので

この夏祭りに参加するのはおよそ三年ぶりになる

(・・・結構色々とあったな〜・・・)

ここに帰ってくるまでの三年間を思い返しながら道を歩いていく

するとその道の途中で知っている後ろ姿が見えてきた

「何してるんだ?命」

命を見つけた好夜は後ろから肩を叩いて何をしているのか尋ねる

「こっ好夜くん・・・じっ実はお爺様がかっ会議に出れなくなってしまって・・・

 だっ代理で私がさっ参加することになったんですが・・・みっ実善さんもいっ忙しいみたいで・・・」

どうやら急な用事の所為で命の祖父が祭りの会議に出れなくなってしまい

その代理で命が出席する事になったので実善さんに手伝ってもらうと思ったようなのだが

その実善さんも他の用事で出払っているようで残念ながらここにはいなかった

「・・・マジか・・・それはヤバイな・・・」

さすがの好夜もどんな状況になっているのかは理解できており

どうすればいいのか考えていると

「・・・なぁ・・・その会議って俺も出られるのか?」

好夜は少しだけでも力になれないかと思い自分も出席できないか尋ねる

「・・・たっ多分、だっ大丈夫だと思います・・・」

どうやら知り合いの人に確認するとおそらくは大丈夫だと話していた

「それなら俺も参加させてもらうよ・・・」

こうして好夜は命と一緒にその会議に出席させてもらう事になったのだが

彼はまだ知らなかった・・・この会議に出席する人がどんな人物なのかを・・・



「「・・・・・」」

会議に出席したのは良かったのだが完全に二人は置いてきぼりだった

何故なら命の祖父が出席するような会議だったので他の人がとてもではないが

明らかに一般人ではないような人がたくさん集まっていたのだ

「それでは今回のお題はお祭りの醍醐味である花火をどんな風にするかです」

すると眼鏡を掛けた黒服の人が仕切り始めてホワイトボードに今回の議題を書いていた

どうやら今回の会議で話し合う内容はお祭りであげる花火についてのようだ

「今年はかなり派手にしたいが・・・さすがに予算があるからな・・・」

なにやら偉い人達の話では今年はどうしても派手にしたいようで

その為に予算を余り掛けずに大きく目立つようにできないかとみんなで考える

「やはりここは花火を連続で打ち上げるのはどうだ?かなり派手になるぞ」

すると一人の人が目立つようにするのなら打ち上げる花火を一気にやろうと提案するが

「しかしそれだと花火の時間がかなり削減されてしまうからな〜・・・」

その提案は確かに派手になるものではあるが時間も削減されてしまうので却下された

「それなら花火の種類を変えるのはどうだ?打ち上げるのではなく噴射式の」

それならばいっその事、花火の種類を変えて派手に見せるのはどうかとも提案されるが

「今更、変えられるわけないだろう・・・打ち上げは明後日だぞ?」

残念ながらすでに花火の種類を変える余裕はなくその提案も却下された

「・・・やはり専門家の意見も聞かせてもらえますかな?」

それで案がなくなってきた時に一人の男性が専門家の話も聞きたいと一人の老人を見る

その人は明らかにこの会議にいる人の中でおそらくは最高齢の参加者だった

「・・・正直、儂としては予算は出してくれんとこれ以上は派手にできんわい・・・

 悪いがタダ働きでは食っていけんからのう・・・」

しかしその花火職人から出てきた返事はとても現実的な事だった

確かに彼の言う通りそんな簡単に派手にするなんてさすがに無理だろう

「・・・なぁ・・・思ったんだけどさ・・・こっちでも予算って出せないのか?」



「・・・すっ少しきっ聞いてみます・・・!」

命は立ち上がって出席している人達に向かって伝える

「あっあの・・・!わっ私の方でよっ予算を出すのではっ派手にしてもらえないでしょうか?」

その一生懸命に声を出して命が予算を出す事を告げると

「「「「「いや!それだけは絶対にダメだ!!」」」」」

何故かみんなが必死でその提案を取り下げようとしていた

正直、好夜からして見ればどうしてここまで必死なのかと思っていたのだが

意外とその理由はすぐにわかった

(((((絶対に命ちゃんに負担は掛けてはダメだ!!)))))

どうやらこの会議に出ている人は命の祖父同様に彼女を溺愛しているようで

絶対に迷惑を掛けてはいけないと思っていたのだ

結果として他の大人がどうにかして予算を集める事で話は纏まり会議はこれにて終了した

(・・・もはや命だけでこの島を支配できるんじゃないか?)

その大人達を見ていた好夜はすでに命がこの島の頂点だと確信するのだった

「・・・なんかそこまで力になれなかったな〜・・・」

一緒についてきたはいいが好夜はそこまで力になれなかったと悔しそうにしていた

「そっそんな事ないよ!こっ好夜くんがいっ居てくれたからわっ私も頑張れたし・・・」

しかし命からして見れば一人でいるよりはとても頼りになったので

好夜が落ち込むほど迷惑を掛けているような事はなかった

「そうか?それなら別にいいんだけど・・・」

それを聞いて好夜も良かったとホッと胸を撫で下ろしていた

「そういえば実善さんの用ってなんだったんだ?」

すると帰り道で好夜は用事で来れなかった実善さんはどうしたのか尋ねる

「えっえっと・・・たっ確かおっお孫さんのしょっ小学校のうっ運動会だとか・・・」

なんと実善さんの用事とは孫の運動会を見に行っていたのだ

「・・・それって今日、帰ってくるのか?・・・」



案の定、残り二日間は帰ってこないので好夜は実善さんの代わりに

命のボディーガードをする事にした

「それにしても実善さんもそんな大事な事をもっと早く言って欲しいよな〜・・・」

好夜は実善さんがもっと早く本土に泊まりに行く事を話して欲しかったと思っていた

「さっさすがにおっお爺様までいないのはそっ想定外だったんだよ・・・」

どうやら実善さんの方はかなり前からこの休暇届けを出していたようなのだが

問題だったのはお祖父ちゃんの方だった

まさかこんなに急に仕事が来るとは思っておらず

しかもその仕事は今日中には絶対に片付かない内容だったのは予想もしていなかった

「まぁ・・・それなら仕方ない・・・のか?・・・」

さすがに実善さんの事は責められないがお祖父さんに関しては何をしているのだと思っていた

しかしその頃、お祖父ちゃんは秘書の人に見張られており仕事が終わるまで

絶対に脱出するのは不可能な監禁状態となっているのだった

「でっでもこっ好夜くんはかっ帰らなくていいの?」

すると命が家の人が心配するのではないかと好夜に告げる

「大丈夫だろ?連絡して帰るのは遅くなるって言ったから」

しかしすでに好夜は両親に連絡を取っており問題はないと言っていると

「おっ?どうやら返事が返ってきたみたいだ・・・な・・・?」

どうやら親からの返信があったようで携帯を見てみると

そこには命の事が心配なので家に帰って来ないでそこに泊まるように書かれていた

しかもそれをしなかった場合の脅迫文まで添えられていた

「・・・うちの両親も命を溺愛しすぎだろ・・・」

その返信を見た好夜はどれだけ溺愛されているのだと思うのだった

「てか・・・さすがに男女が一つ屋根の下はまずいだろ・・・」

むしろ問題としては今日は他に誰かがいるわけではないので

現状この家にいるのは好夜と命の二人っきりということだった



(・・・いや・・・マジでダメだろ・・・)

さすがにまずいと思った好夜だったのだが

すでに時刻は夜になっており誰かに泊まりに来るように告げるには遅く

かといって今から命を連れて家に直接、向かうわけにもいないので

本当にどうすればいいのか考えていると

「・・・あん?」

ちょうどいい具合に慶太から連絡が来てその電話に出る

『もしもし?お前今どこにいんの?』

それを聞いてこれまでの事情を説明すると何やら慶太は困ったような声を上げていた

『マジか〜・・・明日お祭りだから今日中に宿題を終わらせておきたかったんだが・・・

 それじゃあ今からお前の家に向かっても無駄だな〜・・・』

どうやら慶太は明日の祭りに備えて宿題を手伝って欲しかったようなのだが

さすがに命の家には行くわけにはいかないと思い落ち込んでいると

『あんたね〜・・・まだ宿題終わってなかったの?!』

携帯の後ろの方から敬子の声まで聞こえてきていた

『そんな事だろうと思ってお前の家に来てこっちは正解だったな・・・』

さらには晃平の声も聞こえてきてさらにその横にいるであろう明希音の笑い声も聞こえてきていた

『もしもし好夜?悪いけど今からそっちに行くから勉強会の準備しておいて!』

すると慶太から携帯を奪ったのか敬子の声が聞こえてきて

これから四人でこちらに来るらしいので勉強会の準備をしておくように言われて切られてしまう

「おいおい・・・まだこっちは返事してないだろうが・・・」

一方的に押し付けられた好夜は後ろにいた命に大丈夫かと視線を合わせる

「えっえっと・・・とっとりあえずみっみんなの分のごっご飯作るね?」

どうやら大丈夫なようで命はこれから来るみんなの分のご飯も作り始めた

「ハァ〜・・・しょうがない・・・俺もテーブルとか準備しておくか・・・」

好夜もそれを見てテーブルや座布団の用意をしに向かうのだった



それから先ほど言っていた通りに四人は命の家に来て

まずは晩御飯をご馳走になりながらこれまでの話を聞いていた

「へぇ〜・・・今日ってお孫さんの運動会だったんだ?」

実善さんのいない理由を聞いた敬子は何やら納得がいったような顔をしていた

「・・・それよりも悪かったわね・・・二人っきりの時間を邪魔しちゃって・・・」

そして命の耳元で二人っきりの時間を邪魔してしまった事を謝る

「うっううん・・・だっ大丈夫だよ」

しかし命はそれに対して怒っている様子はなかった

むしろ逆に四人に対してお礼を言おうかと思っていたほどだ

(さっさすがにふっ二人っきりでははっ早すぎるよ〜・・・!)

どうやら命も心の準備が出来ていなかったようで心臓が爆発するような思いだったようだ

さすがに命に二人っきりは早すぎるよね?

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