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一学期を終えて

今回で一学期は終わりです

色々とあったが無事(?)に期末テストを終えた六人は

久しぶりにみんなでお昼を共にしていた

「・・・いつまで倒れてる気なのよ・・・こいつ」

そう言って敬子が見ているのは

おそらくテストで体力を使い果たしてしまったのであろう慶太だった

「まぁ・・・そんだけ頑張ったって事なんだろうよ・・・

 結果に関してはどうだったかはわからんが・・・」

みんなが一番気にしてるのは慶太の取った得点の方だった

もしそれが赤点だった場合はみんなで旅行という計画はなくなってしまう

みんなはそれを大丈夫なのかどうかを気にしているが

結果は明日にならなければわからなかった

「・・・こればかりはなるようにしかならないだろうな・・・」

晃平の言う通りこればかりは本人の努力を信じるしかない

「そういえば他のみんなの方はどうだったの?」

すると敬子はみんなのテストの手応えについてを聞いてきた

「いやまぁ・・・赤点を取るほどほどではないけど・・・そこまで自信はないぞ?」

好夜は赤点ほどではないにせよ

そこまで高い点数を取っている自信はなかった

「私もそれなりですかね〜・・・やっぱり難しい問題に詰まってしまって・・・」

明希音も好夜と同じく満点を取っている自信はないみたいだ

「ふぅ〜ん・・・そっちの二人はどうなのよ?」

その答えを聞いて思ったほど面白くなかったのか今度は晃平と命に尋ねる

「俺はとりあえず全て埋めることはできたな・・・ミスさえなければおそらく満点だ」

晃平は全ての問題を理解していたらしくミスがなければ満点だと自負していた

「わっ私もそっそんか感じです・・・!」



((この二人・・・これが無自覚なんだから恐ろしいわ・・・))



「「?」」

好夜達からの呆れた視線にハテナを浮かべる命と晃平だった

「まぁなんにしても残るテストは最後の英語だけだ・・・

 これが終われば次に待っているのは夏休みのみ!」

そう・・・この期末テストが終わってしまえば次に待っているのは待望の夏休み

みんなはその夏休みに向けて最後の体力を振り絞り午後のテストに臨んだ

そしてとうとう最後のテストが終わりみんなで帰りを共にしていた

「いやぁ〜!最後の英語が一番疲れた〜!全然分かんなくて!」

腕を伸ばしながら疲れたと言って敬子は首を捻っていた

「そうか?俺は結構いけた自信があるぞ?」

それとは逆に好夜は英語に関してはすごい自信があると話していた

「そうなのか?今回の英語はかなり難しいのもあったし苦戦するはずだぞ?」

毎回満点を取っている晃平が言うのだから今回の英語は本当に難しかったのだろう

しかしそれでも好夜の自信は揺らぐことはなかった

「まぁ別に満点じゃなくてもいいでしょ・・・あいつは気が気じゃないんだから」

そう言って敬子が見つめた視線の先にはもはや抜け殻となっている慶太の姿があった

「・・・限界を超えてしまったみたいだな・・・もうあいつは燃え尽きてしまった・・・」

好夜はまるで息をしていない屍のようだと涙ながらに言うと

「いや!まだ生きてるから!勝手に殺すんじゃねぇよ!!」

どうやら今の発言で完全に復活したらしく慶太がツッコんできた

「なんだ普通に生きてるじゃん・・・どうだった?テストは」

復活したを確認した好夜はテストの結果について尋ねると

「正直自信ねぇよ・・・赤点取ってるんじゃねぇかって気しかしない・・・」

やはりというべきなのかあまり自信はないらしく

今の赤点を取っているのではないかと気が気でない様子だ

「そんなん明日になったら嫌でもわかるんだから今は考えないの!」



こうしてとうとう翌日になりテストの結果が貼り出されていた

「・・・相変わらずの満点男だな・・・お前・・・」

いち早く学校に来て結果を見ていた好夜は隣にいる男が満点を取ったと伝える

「まぁ自信はあったからな・・・問題は俺よりもあいつの方だろ?」

晃平の言う通り問題は自分の方ではなく慶太の方だ

そう思って二人は補習一覧の名前を確認していく

「・・・!どうやら赤点は回避できたみたいだな!」

一通り見て慶太の名前がないのを確認した好夜は喜んでいたが

「ああ・・・赤点は回避できたみたいだが・・・」

その隣にいた晃平はなにやら慶太の名前を発見してしまったらしい

それに気がついた好夜も慶太の名前がある場所を確認してみると

そこには宿題を3倍にされてしまう赤点予備軍の欄に書かれていた

「・・・さすがに赤点ギリギリ回避だけしかできなかったか・・・」

好夜もさすがに慶太に無い物ねだりをしすぎたかと遠い目をしていた

そのまま六人はみんなと合流してテストの点数に対して話していた

「いや〜・・・私もかなりやばかったわ・・・特に英語・・・」

どうやら敬子もかなり際どい点数だったらしくやばかったと言っていた

「まぁそれでも赤点を取らなかっただけマシだろ?

 あいつに関しては赤点じゃないけど宿題倍になったがな・・・」

そう言って全員が視線をやったのは宿題が倍になったと見せられ

絶望の表情を浮かべている慶太の姿だった

「なんにてしてもこれでみんな旅行に行けるのは確定したんだからとりあえず喜んでおこうぜ?」

好夜の言う通り赤点を回避できたのは事実なのでこれで何の憂いもなく夏休みを謳歌できる事になった

これはみんなにとって大いに喜ぶべきことだろう

「そうね・・・それじゃあ今日の残りは二人をステージから見ることだけか!」



「「・・・へっ?」」



そう・・・学校の終わりにある事といえば全校集会である

そしてもちろんそれには生徒会である人達も登壇する事になっているわけで

「・・・全然聞いてなかったんですが・・・登壇するなんて・・・」

そんな話を一切聞かされていたなかった好夜は恨み言を言うかの如く

椅子を運びながら文句を言っていた

「悪かったな二人とも・・・てっきり二人のどっちかが説明してくれていると思って

 職務を怠ってしまった俺のせいだ・・・」

生徒会長は自分が説明責任を果たせなかったと言って二人に謝罪するが

実際に彼は期末テスト期間も会長としての仕事をし続けていたので二人に説明する暇はなかっただろう

「会長が謝る必要はありません・・・私も二人に言っていなかったのを忘れていましたから

 謝るのは私達の方ですよ・・・」

今度は足立がそんな忙しい会長の存在を気遣って自分達が説明するのを忘れたのだから

悪いのはあくまで自分達であろうと便宜する

「まぁいいですよ・・・どのみち登壇する事実は変えられないんですから・・・

 それよりも俺達がなんかする事ってあるんですか?」

好夜は謝ってくる二人に対して謝罪はもういいと伝えた後

自分達が登壇して何かする事があるのかどうかを確認する

「いや・・・二人には何もしてもらう事はないよ

 全校集会で喋るのは基本的に俺だけだ」

会長の話では主に彼だけが生徒に対しての注意をしたり

夏休み中のボランティアの呼びかけをするだけだった

「それなら別に大丈夫ですよ・・・ああ〜・・・命以外・・・」

好夜はただ立っているだけでいいのなら自分でもできると思っていたが

命の方はそうでもなかったらしく彼女を見てみるともはや耳まで真っ赤にして緊張していた

「本当に命ちゃんは初々しくて可愛いわね〜写真にとっておけばよかった」



「やめてあげてください・・・命がマジで気絶しますよ・・・」



こうして椅子も揃え終わりいよいよ一学期最後の全校集会が行われた

最初は普通に先生からの注意喚起などや校長先生のお話

そして最後に生徒会長からの注意とボランティアの募集が行われて

無事に全校集会は終了を迎えてた

「いやぁ〜・・・下から見てても命の緊張が伝わってきたわ」

下からステージを見ていた敬子はそこに立っていた命の姿を見たらしく

その時の表情を思い浮かべて笑っていた

「確かに・・・あれはもう人形かなんかだと思ったわ」

慶太もそれには同意見らしくもはや人形とかそんな感じだと思っていたらしい

「あぅ〜・・・」

それを聞いてますます命は恥ずかしさで顔を赤くしていってしまう

「二人ともその辺にしておけ・・・それよりも早く片付けるぞ」

晃平は二人に話を終えるように伝えながら椅子を片付けていた

「ごめんね〜?みんなにも手伝ってもらっちゃって〜」

香野は手伝ってくれている晃平達にお礼を伝える

「大丈夫ですよ〜どうせこの後はみんな暇でしたし

 夏休みの計画を決めるにしてもみんなで揃うわないとできませんから」

それに対して明希音はみんなが揃わないと夏休みの話をできないし

それまでの間はどうせ暇になってしまうのだから

それならばみんなでやってしまった方が早いと伝える

「夏休みか〜・・・私らは進路の事で忙しいな〜・・・そこらへんは羨ましいよ・・・」

三年生にとっては夏休みは進路を決める最後の時間だと言っても過言ではないだろう

会長である菓家と香野はこの時点ですでに進路を決めないといけないので

夏休みは遊んでばかりではいられないのだ

「まぁ・・・あいつはすでに進路を決めてるみたいなんだけどね・・・」



「お疲れ様!手伝ってくれてありがとうね!気をつけて帰るのよ!」

こうして椅子を片付け終えた六人は一足先に帰る事になった

香野は生徒会室で仕事をしている会長を読んでから帰るらしく

足立も先生に用事があるといって学校に残っていた

「さてと・・・それじゃあ夏休みの計画を考えながら帰りましょうか!」

敬子のしきりで夏休みの計画をどうするのかみんなに聞く

「そうだな・・・とりあえず最初は家でゆっくりしたいかな・・・

 早めに宿題とかも終わらせておけば残りを考えて過ごせるしな」

好夜は最初の一週間ぐらいはゆっくりとして宿題を終わらせたいと話していた

「どのみち旅行をするにしても二週間ぐらいは経たないと予約は取れないからな

 一週間ぐらいは宿題期間にするのでいいと思うぞ?・・・一人だけ終わるか心配だが・・・」

晃平も同じく最初の一週間は宿題期間にすればいいと賛成するが

その期間で終わるがどうか不安な人間が一人だけいた

「・・・後生ですから宿題に付き合ってください・・・!」

もちろん慶太はそれが自分の事だと納得しており手伝ってもらえないかお願いする

「・・・今度は宿題会でもするか?」

次回から夏休み突入!

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