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晩御飯そして小休憩

お泊まり会の続きです

買い物から帰ってきた好夜達を待っていたのはなにやら疲れ切った晃平と

頭から煙を出して倒れている慶太そして散らばった無数のプリントだった

「・・・どうやら相当過酷な講習だったみたいだな・・・受けた方も教えた方も・・・」

好夜はそれを見てどんだけ厳しい授業になったのだと想像していた

「ええ・・・私も少しだけお手伝いしたのですが・・・中々に苦労いたしました・・・」

どうやら実善さんも手伝っていたらしくそれでも苦労したと話していた

「ただの期末テスト対策でどうしてここまでの騒ぎになるのかしら・・・」

敬子はみんなの表情を見てなんでこんな大事になっているのだと呆れていた

「ま・・・まぁ成果がちゃんと出ているのならやった甲斐はありますから・・・」

明希音は苦笑いしながら成果が出てくれたらいいなと思っていた

「問題はこの後だな・・・果たしてこれを期末テストまで覚えていられるか・・・」

好夜の言う通り結局は期末テストまでこれまでの勉強を覚えてないと意味はない

しかしその当の本人を見るとすでに意識を失いかけているので

すでにダメかもしれないと思っていた

「はぁ・・・これは今日やったことすら明日には忘れてそうね・・・」

敬子もこの様子を見て明日には全て忘れているだろうなと予測していた

「とりあえず俺は晃平と交代して教えるから命達は晩飯の準備をしててくれ」

仕方ないので好夜は疲れ切っている晃平と交代して慶太に勉強を教えるから

命達には買ってきた食材を持って晩御飯の準備をお願いする

(・・・俺の意見は無視ですか・・・?)

慶太は机に倒れながら自分の意見は言えないのかと思っていた

だがこれまでの慶太の行いを見ればそれも当然の結果だろう

「しかし・・・晃平の作ったプリントもまだ7割くらいしか正解してないか

 確かこれって慶太の得意な科目を中心に作ったんだよな?

 これでまだこの点数だと・・・正直期末テストはまだ厳しいな・・・」



一方その頃、台所では命達が好夜に言われた通り晩御飯の準備をしていた



「とは言っても・・・正直私は戦力外な気がするんだけど・・・」

すると調理をする前に敬子が自分は本当にここでいいのかと思っていた

「今回は量を作らないといけませんからね・・・お手伝いは多いほうがいいんです」

今回作る料理は量を多めにしないといけないのでお手伝いは必要だと明希音は告げる

「それなら実善さんに手伝ってもらえばいいじゃん・・・」

それを聞いて敬子は一番出来そうな実善さんにやられせればいいではないかと告げるが

「それが・・・実善さんは慶太くんの勉強を一緒に見てあげているので

 こっちの方はお手伝いできないんですよね〜・・・」

どうやら実善さんは引き続き慶太の勉強を見てくれているらしく

それでこちらの方は手伝えないと明希音は説明する

「まぁ・・・そっちよりかはマシか・・・」

さすがの敬子もそれに比べたら調理は随分マシな方だと思っていた

「えっえっと・・・そっそれじゃあちょっ調理を始めましょう・・・!」

命のその言葉と共に調理が始まるのだった

「・・・改めてこれを見ると買いすぎたって思うわね・・・」

机の上に買った食材を置いて改めてそう思う敬子であった

「まぁ・・・男子が三人いますからね・・・これくらいで十分だとは思うんですが・・・」

明希音はこれだけあれば男子が三人いても大丈夫だと思っているが

むしろ普通に考えれば多いくらいなのではないかと敬子は思う

「おまけにこれを全部調理しないといけないのね・・・はぁ〜・・・」

そしてこれを今から全て調理しなければならないのかと思い敬子は深いため息を吐く

「・・・そんな作る前に深いため息を吐かないでくださいよ・・・」

それを見た明希音は作る前にやる気を無くさないでくれと告げる

「・・・てか手際良すぎない?全然そこまでいかないんだけど・・・」

横で調理する命と明希音の姿を見て敬子はどうしたらそんな風にできるのだと思っていると

「「・・・慣れ?」」



一方その頃、広間で勉強をしている男子三人組はというと・・・



「ゼェ・・・ゼェ・・・ようやく9割正解できるようになってきたな・・・!」

ようやく慶太が自分の得意な問題で9割くらいの正解率を出せるようになり一区切り付いた

「お疲れ様です・・・ジュースなどはどうですか?」

そこへ実善さんが冷えたジュースを持って帰ってきてくれる

「ありがとう・・・まぁ問題があるとしたら今のあいつの状態だな・・・」

ジュースを飲みながら好夜が見ていたのは

ブツブツと問題の回答を言い続ける不気味な慶太だった

「・・・正直あれを期末テストまでやられるのかと思うと軽く引くな・・・」

さすがにあのまま期末テストを受けされるのはどうかと思うのだが

もし辞めさせて赤点を取られてしまっても元も子もないのでどうしようかと思っていると

「それなら口で言うのではなくノートに書かせたらどうだ?」

復活した晃平がノートに書かせるのはどうかと告げる

「う〜ん・・・確かにそれでもいいとは思うんだが・・・それはそれで怖くないか?」

好夜は必死でノートに書き続ける慶太と想像してそれはそれで怖いのではないかと思っていた

「だが忘れられるよりかはマシじゃないか?」

しかし晃平の言う通り忘れられるよりかはマシだとは思い

好夜は諦めてノートに書かせる事にした

「・・・ちなみにこのテストを9割の出来で本番はどれくらいだ?」

好夜はこのテキストの出来具合で本番はどれくらいの得点になるのだと確認する

「・・・まぁ・・・ギリギリ赤点は回避できるくらいだな・・・」

どうやら晃平の計算でもこれくらいでは赤点を回避できるかどうかギリギリだった

「やっぱりちゃんと回避するのなら全問正解くらいはやってほしいな」

なので赤点を回避するのなら全問正解くらいはできるようにならなければならないと考えていた

「そうなると・・・やっぱりもう少しは続けないとダメかもな・・・」

好夜はそれを聞いてもう少しこの勉強続けさせないとダメだと思っていた

「ああ・・・問題はそれまでこいつの精神が持つかどうかだけどな・・・」



そんな風に考えていると調理を終えた命達が出来立ての料理を持って現れた

「お待たせしました〜!さぁご飯の時間にしましょう!」

料理を並べ終わると明希音は召し上がれと言わんばかりに手を広げる

「ようやく晩飯か・・・結構長い時間に感じたな・・・」

晃平は遠い目をしながらようやくそんな時間かと思っていた

「まぁ・・・あんだけ何も進まないとな・・・

 本当に時間が経っているのかって思うよな・・・」

その気持ちは好夜もすごくわかるらしく同じく遠い目をしながら晃平の方に手を置く

「・・・当の本人は復活してひたすらがっついてるわよ?」

するとその元凶となる人間が持ってきた料理にがっついていると敬子は告げる

それを聞いて急いで料理の方を見るとやばいくらいに食べ進めている慶太の姿があった

「・・・おそらく過度なストレスを受けすぎたせいで理性を捨てたらしいな・・・」

その姿を見て晃平は勉強を受けすぎて理性を捨てたのだと判断していた

「まぁこの時間くらいはいいじゃないか?どうせこの後も勉強させないとダメだろうしな」

好夜はこの時間だけでもストレスからは解放させるべきだろうと考えていた

「そうだな・・・俺達も作ってくれた料理を食べるとするか」

晃平もそれに同意し自分達も食事にしようと席に座って料理に手をつけていく

「うん・・・やっぱり命達の作ってくれた料理は美味しいな・・・

 疲れた体にエネルギーが戻ってくる感じだ」

好夜は命達が作ってくれた料理を食べて感動していた

「おっ大袈裟だよ・・・!」

その賞賛を命は顔を赤くして照れながらも受け取った

「いや・・・確かに美味しい・・・これなら残りの勉強も頑張れそうだ・・・!」

晃平も同じく料理を食べて残りの勉強も頑張れると言っていた

「そう言ってくれると作った甲斐がありますね〜」

作った本人としてはそんなに褒めてくれて嬉しいと明希音は告げる



「・・・それにしても食べすぎでしょ・・・どんだけお腹が減っていたのよ・・・」

そんな最中に敬子は何も言わずに黙々と食べている慶太を見て呆れてしまう

「そう・・・言われ・・・たってよ!

 食べないと・・・頭が・・使え・・ないん・・・だよ!!」

その言葉を聞いて慶太は食べてエネルギーを補充しないと

頭が回らないのだと食べながら答える

「いや・・・食べながら答えなくていいから・・・

 とりあえず食べ終わってから話しなさいよ・・・」

それを見てさらに呆れる敬子はちゃんと食べ終わるまで待つからその後で話せと答える

「ングッ・・・いやぁ〜実際もう余計な事に頭使ってる余裕がないからさ〜!

 もう体全部のエネルギーを頭だけに使った感じだよな!」

食べ終わった慶太は体のエネルギーすら頭に使ったと答えており

もう残っているエネルギーはないと言っていた

「普段からもっと頭にエネルギーを回せばこんな事にならないのよ・・・

 先に言っておくけどこの期末テストが終わっても勉強は続けるのよ?!」

敬子は普段から頭を使ってないからだと怒り

期末テストが終わっても勉強を続けるようにお説教する

「わかってるよ!・・・でも少しくらいは遊んでもいいだろ?」

しかし慶太は全くと言っていいほど反省はしておらず

少しでも遊ぶ事を考えているのだった

「馬鹿じゃないの?その遊びの時間を作る為に勉強するんでしょうが・・・!」

それを聞いた敬子は勉強をしなければ結局は赤点をとって遊ぶ時間すらなくなると告げる

「はい・・・その通りです・・・」

慶太はあまりにも怖い敬子にもはや反論を言い返す余裕もなく

とりあえずこれ以上は怒らせないように話を聞くしかなかったのだった



「はぁ・・・どうやら勉強だけじゃなく心の方もどうにかしないとダメみたいだな・・・」

それを見ていた四人は慶太は頭だけではなく心もどうにかしないとダメだと判断するのだった

次回でお泊まり会は最終回です

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