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調理実習

今日のお話は六人の調理実習です

小テストが終わり一人の犠牲を出したが無事に終えた六人

そして今・・・新しい難関にぶち当たっていた

「えっと・・・みじん切りってどうやるんだ?」

そう・・・その名も調理実習という名の授業だ

この調理実習はクラス合同でやっており男子と女子で別れていた

女子はお菓子作り男子は普通の料理を作っているのだが

好夜達と同じ班になった慶太が悪戦苦闘していた

「そうか・・・そういえばお前の班は敬子と明希音がいたからな・・・

 てっきりお前も料理できるのかと思ってたよ・・・」

晃平は自分の調理に集中しながら全く進んでいない慶太に対して

調理できないのかと少々がっかりしていた

「しょうがねぇだろうが!そもそも男子はそこまで調理とかしねぇだろ?!」

慶太はこれまで調理などした事がないのだから当たり前だと言っていたが

「へっ?俺は普通に自炊とかしてたけど?」

好夜は旅先で自炊生活をしていたのでそれなりには調理ができ

「俺も一人暮らしだからな・・・それなりに料理は作れる」

晃平も一人暮らしが長いのでそれなりには料理を作れていた

「・・・なんか・・・俺だけ場違いな気がしてきたんだが・・・」

それを聞いた慶太はなんで自分が同じ班でやらねばならないのだと思っていた

「まぁ決めたのは先生だからな・・・文句はあそこに言ってくれ」

晃平は班決めをしたのは先生なので文句はそちらに言えと伝える

「てか口を動かす前に手を動かせよ・・・このままだったらお前だけ終わらねぇぞ?」

すると好夜がそのまま喋っていては終わらないので口ではなく手を動かすように言った

「はぁ・・・こんな事なら女子の方に混ざりたい・・・楽しくキャッキャッとやりたい・・・」

慶太は女子に混ざって楽しくお菓子作りをしたいと何やら想像しているが



「だぁぁぁぁぁ!ちまちまと面倒くさいぃぃぃぃぃ!!」



どうやら楽しいわけでもないようだ



「おっ落ち着いて!まっまだ始めたばっばっかりだよ?」

命は暴れている敬子をなんとか宥めようとしていた

「まぁ・・・お菓子作りは調理と違って大雑把にできないのが難点ですよね〜・・・」

明希音もお菓子作りと普通の調理では勝手が違うと同意していた

「本当よ・・・なんでこんなにいろんな物を測って入れないといけないのよ・・・

 しかも量が決まってるから大体でなんて絶対にできないし・・・」

敬子は再び色んな物をしっかりと計りながら入れる手順へと戻った

「それにしても・・・相変わらず二人は早いわね・・・」

そしてひと段落して二人の方を見た敬子は相変わらずの手際だと褒めていた

その二人はなんとすでに八割くらい終わっており

あとは少し寝かせてからオーブンで焼くだけとなっていた

「まぁ・・・一応は調理部に所属してましたし・・・家でもやってますからね〜」

明希音は元々、調理部でやっていた経験もあるし家でも作っているからと話していた

「でも家で作っても自分で食べるには量が多かったりしない?」

すると敬子は市販の物ではなく手作りの場合は大抵材料が多いので作りすぎないかと疑問に思う

「そんな時はお裾分けしますよ?命ちゃんにもそうですし・・・あとは晃平くんにもあげますね〜」

その場合は命や晃平などにお裾分けをするのだと明希音は説明する

「えっ?晃平ってお菓子とか嫌いじゃなかったけ?」

しかし敬子はそれを聞いてもう一つ疑問に思ったことがあった

それは晃平という人間がお菓子という物があまり好きではないという事実だ

「晃平くんが嫌いなものはあくまで甘いお菓子なのでそうじゃないものだけお裾分けしてます」

どうやら晃平が嫌いなのは甘いお菓子だけであり

明希音はそれ以外をお裾分けしているのだと説明する

「なるほどね〜・・・いいわね〜・・・あんたらは普通にそんな事が出来て・・・」

それを聞いた敬子は普通にそんな事ができる二人の関係を羨ましいと思っていた

「そうですね・・・でも・・・それはそれで嬉しくはないんですけどね・・・」



一方、男性陣の方では・・・



「そういえば晃平って本当に自炊してるのか?」

自分の調理をしながら慶太が何やら晃平に対して

本当に自炊をしているのかと疑問を投げかける

「なぜ俺の一人暮らしを知っていてそんな疑問を持つんだ・・・」

晃平はそれを聞いてどうしてそんな事を疑問に思うんだと呆れていた

「だってよく明希音がお前のマンションで調理してくれるって言ってたじゃん」

どうやら慶太は明希音がよく晃平のマンションに出入りしている話を聞いて

そんな疑問を持ったようだ

「確かによく出入りはしているが別に毎日じゃないしそこまで面倒を見てもらってはないぞ?

 たまに自分が料理を作って振舞ってるしな」

しかし晃平はそこまでお世話になってるわけではなく

自分で出来ることはちゃんとしていると告げる

「まぁ普通はそうだよな・・・てかお前は単純に仲間が欲しいからそんな事聞いたろ?」

好夜もそれを聞いて納得し逆に慶太にはそんなに調理できない仲間が欲しいのかと呆れていた

「そんなんじゃねぇよ!単純に疑問に思ったから聞いただけだって!」

それに対して慶太はそんなんじゃないと必死で弁解する

「いや・・・そんなに必死で言われると逆に信用ならないんだが・・・」

その必死さを見た好夜は逆に信用できないと思っていた

「てかお前の調理はどうなったんだ?このままだとマジで終わらないぞ?」

すると晃平は慶太の調理がどこまで進んでいるのか確認する

「へっ?もう諦めて昼抜きでもいいと思ってるけど?」

どうやら慶太はすでにこの授業を諦めたようだ

「はぁ・・・さすがに家庭科で赤点とかシャレにならんから手伝ってやる・・・」

晃平達は家庭科で赤点はやばいと思い呆れながら手伝うことにした

「全く・・・少しは料理できるようになれよ?それができないなら料理できる嫁を見つけろ」

好夜は調理を手伝いながら料理をできるようになるかできる嫁を見つけろと伝える



「・・・そんなに俺がモテるように見えるか?」



「「・・・・・」」



一方その頃、女性陣の方では・・・・・



「・・・はぁ・・・結局できたのはいいけど・・・なんか形悪くない?」

敬子はなんとかお菓子を作り上げたのたが少し焦げており形も歪だった

「だっ大丈夫だよ!ちゃっちゃんとレッレシピ通り作ったからおっ美味しいはずだよ!」

命は絶対に美味しいはずだと必死で説得していた

「・・・そうは思えない見た目・・・」

しかしどんな言葉をかけても敬子の心には届いていないようだ

「とっとりあえず味見してみようか?」

明希音はそこまで心配なら味見をして確認しようと告げる

そして三人で一斉にそのお菓子を食べてみるが

「・・・どうしよう・・・すごい微妙なんだけど・・・」

なぜかそのお菓子は美味しくもなければまずくもない微妙で普通の味だった

「でっでも美味しくないよりはずっといいはずだよ!」

明希音はまずくはないので失敗ではないと必死でフォローする

「でも・・・美味しくもないから満点でもないよね・・・」

だがそんな声は今の敬子には届かないようだ

((ダメだ・・・完全に自分の殻に閉じこもってしまった・・・))

それを聞いた二人はもうどうしようもできないと思っていた

「じゃっじゃあ私達のもたっ食べてみる?」

命はそんな敬子に自分の作ったお菓子を勧める

「それじゃあ・・・頂きます!」

敬子はその勧めに乗り命のお菓子を口に入れると

「美味しい・・・!すごい!同じものだと思えない!!」

あまりの美味しさに思わず涙が出そうになっていた

「そっそんなにかな?」

肝心にお菓子を作った命はそんな反応をするほどかと思っていた



そしてとり合えず成果発表という事で男子は料理を女子はお菓子を提供することになった

「えっと・・・正直あんまり美味しくないと思うけど・・・」

そう言って自信無さ気に敬子は自身の作ったお菓子を渡す

「うんめぇ!これうんめぇ!!」

するとそのお菓子を食べた慶太は涙を流しながら喜んで食べていた

「慶太・・・」

その姿を見た敬子は思わず涙を浮かべながら喜んでいるが

「自分の作ったまずい料理を食べた後は何食っても美味しいな!」

その一言で全てが台無しになった

「悪かったわね美味しくなくてぇぇぇぇぇ!!」



「ギャァァァァァ!!」



「・・・やっぱりあいつはバカだな・・・」

それを見ていた晃平達は何をしているんだと呆れていた

「さて・・・俺達も試食させてもらいますか!」

そう言って好夜達は最初に明希音のお菓子を食べる

「へぇ〜・・・甘さは抑えてるのか・・・アレンジ加えるとかすごいな!」

好夜はそのお菓子を食べてアレンジが加えられておりすごいと思っていた

「・・・別に毎回俺に合わせなくてもいいんだぞ?」

しかし同じく食べた晃平はこれは自分に対して作られたお菓子だと理解した

「まぁ・・・いつもの癖みたいなものです・・・」

明希音はそれを聞いていつもの癖だと笑っているがその笑顔を見た好夜は無理があるように見えた

「あぁ〜・・・晃平!あとは全部お前にやる!」

そして明希音が作ってくれたお菓子を全て晃平に食べるように伝える

「おい・・・さすがに俺でもこんなには食えないぞ?」

晃平はこんな量は食べれないと反論するが

「いや俺は命のお菓子を食べないといけないし・・・それに慶太の方は・・・」

好夜は命のお菓子を食べるのでそんなに食べれないといい慶太の方を見てみると

なにやら自分の作った料理と敬子の作ったお菓子を全て口の中に突っ込まれていた

「・・・わかった・・・それなら俺が食べる・・・」

晃平もそれを見てさすがにこれ以上の反論は無意味だと思い

明希音が作ってくれたお菓子を食べるのだった

(・・・やれやれ・・・自分が特別だって理解してるんかね?)

好夜はそんな晃平に対して明希音が特別に思っているを知っているのかと呆れていたが

明希音の嬉しそうな顔を見て少し安心もしたのだった

「さてと・・・それじゃあ俺は命のお菓子を食べますか!」

そして好夜は宣言通り命が作ってくれたお菓子を全て食べきるのだった






ちなみに慶太は翌日、腹痛をで学校をお休みしたとか・・・

調理実習・・・誰かの為に作れるのが一番いいよね?

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