林間学校・2日目午後
今回は慶太に注目してください
二日目の午後は自由時間とされており
好夜達は敬子達と一緒に先ほど来れなかった川の方に来ていた
「あぁ〜・・・普通に足入れるだけでも気持ちいいわ〜・・・」
午前は食材を探しで体を動かし続けていたので熱が上がっていたので
好夜達は川に足を入れて体を冷やしていた
「・・・てかあいつはどんだけ川に怯えているんだよ・・・」
そして午前の釣りでは全くと言っていいほど結果が出なかった慶太は
川を前にして体育座りで怯えていた
「あのね〜・・・別に今は釣りしてないんだから怖いもんなんてないでしょうが!」
すると見かねた敬子が釣りをしていないのだから大丈夫だと言って
怯えている慶太の腕を引っ張り川へと連れていく
「ちょっ?!離せ馬鹿野郎!今度こそ川に入ったら何かあるはずだぁぁぁぁぁ!!」
慶太はそのまま腕を引っ張られて川に入れられてしまう
「「「・・・・・」」」
しかし入っても何も起こらずやっぱり何もないではないかと言おうとした
その時だった
「へっ?」
何と上流から流木が流れてきたのだ
「どぉぉぉぉぉ?!!」
慶太は持ち前の回避力で何とかその流木を躱したがこの所為で川がさらに嫌いになったらしく
再び同じ場所で体育座りで俺達が遊んでいるのを見守るのだった
「・・・もはやあそこまでいくと呪われてるんじゃないかと思えるな・・・」
好夜はここまで来たらむしろ呪われているのではないかと思っていた
「さぁな・・・何にせよ慶太を川に入れるんだったら離れておかないと巻き添えを食うな」
晃平は理由はどうであれ川に入るのなら距離を取らなければならないと思っていた
「それにしてもこうして川で遊ぶのも久しぶりね〜・・・小学校の遠足以来?」
敬子はこうやって川で遊ぶのは懐かしいと言って喜んでいた
「だろうな〜・・・てかまさかこの歳で川遊びするとは思ってなかったわ」
好夜は確かにそれくらい昔であろうと肯定した後
まさか自分がこの歳になっても川で遊ぶことになるとは思っていなかったと言っていた
「確かに・・・一人だけならこんな風に遊ばないはずだからな」
それに対しては晃平も同意しており絶対に一人だったら遊ばないと断言していた
「まぁ今日はみんなで楽しく思い出作りってことで羽目を外していきましょう〜!」
明希音は思い出作りだからこそ羽目を外して楽しもうとみんなに告げる
「そうだな・・・若干約一名はもう楽しい思い出にはなってないけどな・・・」
それにみんなは楽しんでいこうと返事を返しはするが
どうやら慶太に関してはもう既に楽しい思い出というわけにはいかないようだった・・・
「・・・小学生の頃はこんなに酷い事なかったと思うんだけど・・・
なんで今更になってこんなに運が悪くなったのかしら?」
敬子はなんで今頃になってこんなにも運が悪くなっているのかと思っていた
「さぁな・・・だがこの分だと当分は川で一緒に遊ぶのは無理だな」
いつから運が悪くなったのかはわからないが
当分は一緒に川で遊ぶのは無理だと晃平は予想していた
「そっそれじゃあ今度一緒にうっ海ならどうかな?」
すると命が川がダメなら海で一緒に遊ぼうと提案する
「う〜ん・・・それはそれで大丈夫なのか?」
しかし好夜達はあんまりいい顔はしていなかった
何故なら川で起こる事故よりも海で起きる事故の方が圧倒的に多いからだ
津波にサメとかと遭遇・・・果ては足をつって溺れるとか・・・
「・・・本当に大丈夫なんだよな?」
好夜のその言葉に対して誰も大丈夫だとは言えなかった
「お前は人が落ち込んでいるのに余計な話をするんじゃねぇよ!!」
すると先ほどまで落ち込んでいた慶太が急に大声を上げて怒っていた
「でもみんなで海に行く話はいいな!夏休みになったら祭りと一緒に行ってみたいな!」
好夜は是非とも夏休みに入ったら海に行ってみたいと言っていた
なにやら後ろで「無視するな!」という声も聞こえてくるが
みんなはそれを無視して話を進めていく
「海は別に構わないが・・・夏休みは宿題も出るんだぞ?ちゃんと終わらせられるのか?」
晃平は海に行くのは賛成だがそれで夏休みの宿題を疎かにするのはダメだと告げる
「大丈夫でしょ?そこまで頭の悪い奴はここにはいないわよ・・・一人を除いて」
しかしそんな心配はする必要はないと稽古が言っていた・・・一名を除いてだが・・・
「そんな時だけ俺を話に巻き込むんじゃねぇよ!!」
その一名である慶太は先ほどまで無視しておいて急に自分を入れるなと怒っていた
「「でも実際に終わらせれる自信はないんだろ?」」
すると好夜と晃平はならばちゃんと宿題は終わらせれるのか?と確認を取る
「うぐっ!」
正直な話、自分一人では絶対に終わらないと思っていた慶太は何も言えなくなってしまった
「はぁ・・・なら海や祭りに行く前に勉強会だな・・・そこで宿題を終わらせるか・・・」
その反応を見た晃平は海や祭りの前にまずは勉強会をする必要があると考えていた
「でもそれってどこでやるんですか?集まれる場所なんてそうそうないと思うんですけど?」
すると明希音は次はその勉強会をどこでやるつもりなのだと告げる
確かに六人全員が集まれる場所なんてそうそうないだろう
「あっあの!・・・わっ私の家はどっどうですか?」
そんな時に命が自分の家でやるのはどうかと提案してきた
確かに命の家はお屋敷みたいな感じで六人が集まるには十分な大きながあった
「それじゃあ勉強会は命の家で決定だな!」
断る理由のない四人は勉強会の場所は命の家でやると決めたのだった
「さてと・・・とりあえず川遊びもこれくらいにしてそろそろ帰るか」
その後、しばらく川で遊び体が冷えたところでテントへと戻ることにした
「とりあえずテントに戻ったら慶太でも遊べるやつをやるか」
晃平は持ってきた荷物の中にあるもので
先ほど遊べなかった慶太も一緒に遊べることをしようと言っていた
「晃平・・・!お前ってやつは・・・!」
それを聞いた慶太は何て友達思いの良い奴なんだと涙を浮かべていた
「そうでもしないとこいつの思い出は悲しく惨めな黒歴史になるからな」
しかし次に発言で今の思いは全て裏切られるのだった
「おぉい!さっきまでの嬉しさと感謝を返しやがれ!!」
裏切られた慶太は先ほどまでの気持ちを返せと晃平に対して言う
「冗談だ・・・だが実際、楽しい思い出がないのは辛いだろ?」
晃平はさっきの言葉は嘘だがやはり楽しい思い出はある方がいいだろうと思い
何かをしようと思っていた事は本心であった
そんな話をしていると森を抜けようやくテントの場所まで帰ってきていた
「到着っと・・・で?遊ぶのはいいけど何を持ってきたんだ?」
好夜は遊ぶのはいいが何をして遊ぶつもりなのだと告げる
「まぁ待ってくれ・・・あるのはバドミントンにフリスビーにボールに・・・」
そう言って晃平は次々と鞄の中から色々な道具を取り出し始めた
「どんだけ突っ込んできたんだよ・・・」
それを見ていた好夜達はさすがに入れ過ぎだと少し引いていた
「俺達が遊ぶだけならここまでいらないだろうとは思っていたんだが・・・
他の誰かもいるのではないかと思って少し多めに準備しておいた」
晃平は他のクラスメイトなどが貸して欲しいとお願いしてきた時用にと
これだけの遊び道具を準備しておいたらしいのだが
(((((絶対にその多めの準備はいらないと思う・・・))))
「それで?どれで遊ぶんだ?慶太が決めていいぞ」
晃平は先ほど全く遊べなかった慶太に何をするのか決めさせることにした
「えっ?!そうだな〜・・・」
急に振られた慶太は全く何も考えていなかったのでどれにしようか迷っていた
「それじゃあ最初はバドミントンからやってみるか!」
そして最初に手に取ったのはバドミントンだった
「相手は誰がするんだ?さすがに命や明希音に相手させるのは無理だろ」
好夜はその相手を三人のうち誰がやるのか確認する
「それならテニス部なんだし好夜がやればいいんじゃない?
すると敬子が似たようなテニスをしている好夜自身がやればいいと告げる
「別にテニスとバドミントンは似てないんだけどな・・・」
好夜は少し呆れながらラケットを握って慶太の相手をすることにした
「ふっふっふっ・・・見よ!この弾丸サーブを!!」
慶太は別に試合でもないのになぜか力が入っており本気にサーブを放った
「いやコートないんだからもう少し加減しろよ・・・」
好夜は試合でもないので普通に加減をして返した
「たとえ遊びであっても本気でやるのが俺のポリシーだ!」
しかし慶太は聞く耳を持たず本気のリターンを返していく
「しまっ?!」
しばらくラリーを続けていると慶太が逆を突かれてしまい
体勢が崩れた状態で羽を返してしまう
「!」
それをチャンスだとばかりに好夜は飛び上がり渾身のスマッシュを放ち
「ぶっ?!」
慶太の顔面に命中させた
「・・・やっべ・・・」
「・・・・・」
その後も慶太はいろんな事をして遊んだが全て負け続けで
結局は自信を失うだけの結果となってしまった
「・・・なんか・・・ごめんな・・・」
これに関しては好夜達もやりすぎたと思い謝罪するのだった
最後は晩御飯のカレーを奢ることで機嫌が直ったとか
・・・今度、慶太くんメインの回を作ろう・・・




