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のんびりお泊まり翌日は戦争?!

今回は最後に再びあの人が出てきます

実吉が大晦日の休暇を取ってしまい家で一人になってしまった命

そして同じく家族が旅行に行ってしまいご飯などをどうするか困っていた好夜は

実吉の提案で正月までの間は命の家でお世話になる事になったのだが

そこへ更に工事の影響で家にしばらくの間、戻れなくなった晃平とそれに付き合う形で明希音も

一緒に命の家でお泊まりをするのだった

「・・・てかもう少しで年が明けるのに俺達、運悪すぎないか?」

自分達の着替えなどを持ってきた好夜はあまりの運の悪さに来年への不安を感じていた

「正月に行く神社で厄祓いを済ませれば大丈夫だろ・・・多分・・・」

正直な話をするのならば晃平もここまでの不運には恐怖を覚えており

もしかしたら神社で厄祓いをしてもダメなのではないかと不安に思っていた

「とりあえず俺はこれから明希音を迎えに行くから好夜はこのまま帰っていてくれ」

明希音に事情を話したところ親にも許可はもらったので晃平は今から迎えに行くようだ

好夜はそれに対して手で返事を返し自分は命の家へと帰っていった

「ただいま〜ってあれ?敬子はもう帰ったのか?」

命の家に戻ると敬子の姿がなくもう帰ってしまったのかを思っていると

「はっはい・・・なっなんでも慶太くんのしゅっ宿題がまだ残ってるらしいです・・・」

どうやら家の掃除が終わったわけではなく慶太の監視をする為に家へと帰ったようだ

「・・・もう年も明けるよな?あいつまだ宿題終わってなかったのかよ・・・」

それを聞いて好夜は冬休みが終わるまでに慶太は宿題を終わらせらるのかと本気で心配するのだった

「そういえば命は正月の予定とかって何もないのか?」

命はこの島の重鎮の孫なので好夜はそう言った予定などがあるかと思っていたのだが

「いっいえ・・・!こっ今年も私はさっ参加しないのでみっみんなと一緒におっお参りできます!」

その集会などは基本的に会議ではなくただ夜通し飲み明かすだけの飲み会なので

基本的に家族は参加せず気ままに楽しむのが決まりらしい

なので命は毎年、なんの遠慮もなくみんなと一緒にお参りが出来ていた

「そっか〜・・・俺も三年振りにお参りするな〜・・・今年のおみくじの結果が怖い」



「あはは・・・」



「お待たせしました〜!今日からお世話になりますね?」

しばらくすると晃平が明希音を連れて帰ってきた

「それにしても・・・お二人とも家に帰れないなんて運がないですね?」

明希音に事実を突きつけられた好夜と晃平は何も言い返せず心にダメージを負った

「そっそれじゃあ私はばっ晩御飯の準備をしっしてきますね!」

すると雰囲気を変えようと思ったのか命が晩御飯を作りにキッチンへと向かっていき

明希音もそれを手伝おうと付いてきリビングに男二人だけが取り残された

「はぁ・・・これで今年も終わりなのかと思うとな〜・・・切ねぇ〜・・・」

二人がキッチンに消えると好夜と晃平は二人で深いため息を吐いた

「俺もまさかここまで工事が長引くとは思っていなかったな・・・

 だがまぁ家で一人でいるよりはいい年越しになりそうだからそれは良しとするか」

晃平はこの泊まりに関しては良い事だと必死で思い込む事にした

二人は命のご飯を待ちながら雑談をしていた

「あいつはまだ宿題が終わってなかったのか・・・また勉強会でもすればよかったか?」

その中で晃平は敬子が見張りをする為に帰った事を知り再び勉強会をすればよかったと思っていたが

「いやまぁ・・・どっちにしてもってやつじゃないか?」

好夜としては本人の学力に問題があるので人数を増やしても意味がないと思っていた

だからこそ敬子も泊まると言わなかったのだろうし

「それに・・・さっき敬子から電話があったけど別に宿題を終わらせてなかったわけじゃなくて

 単純に間違いだからけで直すのすら面倒になったかららしいしな」

しかも宿題自体は終わっていたのだがその中身がボロボロで敬子はそれを直す為に帰ったのだ

「なんというか・・・あいつが卒業できる未来が見えないな・・・」

それを聞いて晃平は本当に卒業する事が出来ないのではないかと不安に思うのだった

「お待たせしました〜!晩御飯を持ってきましたよ〜!」

するとようやく明希音達の料理が出来たようで好夜達は準備を手伝う

「それじゃあ早速・・・いただきます!」



「ふぅ〜ご馳走様でした〜・・・やっぱり命の明希音は料理が上手だな」

好夜は食べ終わった食器を片付けながら命達の料理を絶賛する

それを聞いて命は完全に照れており明希音も嬉しそうにお礼を言っていた

「二人共先にお風呂に入ってきたらどうだ?食器洗いは俺達がやっておく」

するとそこへお湯張りを終えて先にお風呂に入ってきたらどうだと命達に告げる

「そうですね・・・それじゃあお先にお風呂に行ってきますね」

その気遣いを明希音と命は受け取り食器洗いは好夜達に任せて自分達はお風呂に向かった

「いや〜・・・本当に命の料理は母さん以上に美味いからこのまま居着いてしまいそうになるな」

食器を洗いながら好夜は本当に命の料理を気に入っているらしく

このまま住んでしまいそうになると晃平に告げる

(・・・それは命の覚悟が決まるまでは待ってやってほしいな・・・)

実際は冗談でそんな事を言ったのだと晃平はわかっていたが

それでもやはり命には刺激が強いので耐えられる耐性が付くまでは待ってほしいと思うのだった

「そういえば晃平はよく明希音の料理を食べてるんだろ?やっぱり母親より美味しいのか?」

すると好夜は自分と同じように晃平も明希音の料理が母親よリモ美味しいと思っているのかを聞く

「う〜ん・・・そう言われると反応に困るが・・・

 明希音の作る料理の方が好みなのは間違いないな」

別に自分の母親が作る料理がまずいわけではなく

それでも明希音の作る料理の方が晃平は好きだと答えた

「なんだろうな〜・・・お袋の味に勝つとかなんか秘訣とかあるのかな?」

普通ならばお袋の料理が一番だと答える人もいるが好夜にとっては命の料理こそが一番だった

だからこそあんなに美味しいのには何か秘訣があるのだとうかと疑問に思っていたが

(・・・まぁ・・・料理は愛情というからな・・・

 そう言った意味では命の作る料理はお前にとってご馳走だろうよ)

流石のその事実を言うわけにはいかなかったので晃平は適当に話を逸らしていたのだが

実はバスタオルと着替えを忘れた二人がこっそりとこの話を聞いていた事は知らなかった



翌日になり好夜達は朝ご飯を終えてバザー会場までやってきていた

「なんか悪いな・・・みんなにも手伝ってもらちゃって」

好夜は自分だけ参加するはずなのに晃平達にも手伝ってもらい申し訳ないと思っていた

「別にこれくらいなら構わない・・・しかし・・・色んな物があるんだな」

辺りのお店を見ると本当に色んな物が出品されており晃平も興味を示していた

「そんなに気になるなら見てきたらどうだ?俺はここで物を売ってるからさ」

好夜は三人にどうせ暇になるのだから他のお店を見てくるように告げる

確かに荷物を運んだ以上、後は売るだけなので特にやる事はなく

晃平達はお言葉に甘えてバザーを見て回る事にした

「へぇ〜・・・懐かしい商品なんかも売られてるんですね〜・・・」

売られている物の中には明希音達が子供の頃に売っていたような懐かしい商品などもあり

それを見て懐かしいと思いながら歩いていると

「おお!美里さん家のお嬢さんじゃねぇか!!」

その中で商店街にいる八百屋のおじさんがバザーに参加しており明希音達に手を振っていた

「おじさんも参加していたんですか?もしかしてお店の商品を売りに?」

まさかここに知り合いが参加しているとは思っていなかった明希音は何を売っているのかを聞く

「いや商品を売りにきたんじゃなくて自分の私物を売りにきたんだよ

 大掃除の時にあまりにも多くてカミさんにどやされちまってね!

 それで要らなくてまだ使えるの物はここで売る事にしたってわけよ!」

おじさんとしてはまだ使えるのに大切にしていた私物を捨てたくはなく

それならばほしいと思っている人の手に渡ってほしいとバザーに参加したそうだ

(・・・いやまぁ・・・確かに使える物は多いが・・・流石に古すぎないか?)

晃平が呆れるのも仕方がなくおじさんが売っていたのはどれも昭和に流行った物ばかりだった

流石に今の人達がこれを欲するかどうかは全く分からない

「・・・因みにですけど・・・もし売れ残ったりしたらどうするつもりなんですか?」

そして晃平が売れ残った場合の事を尋ねるとおじさんは何も答えずそっぽを向いていた



(((これは帰った後でまた奥さんに怒られるだろうな・・・)))



一方その頃、好夜は別の意味でピンチに陥っていた

「なっ・・・なんで蓮花さんがこのバザーに・・・?!」

なんと好夜の目の前にはお弟子さんをたくさん連れた蓮花が立っていたのだ

まさかこんなバザーに参加するとは思っていなかった好夜は

どうしてここにいるのかを本人に尋ねると

「知らなかったのですか?このバザーは元々、私が発案したものなんですよ?」

どうやら蓮花はこのバザーを立ち上げた責任者の一人だったようで毎年これに参加していたようだ

そんな事実を知らなかった好夜はどう対応すれば良いのだろうと悩んでいると

「実吉から聞きましたが貴方・・・今、家に泊まっているそうですね?」

最悪の質問を聞かれてしまった好夜は一気に体から汗が噴き出てきた

しかし嘘を言っても仕方がないので素直に返事をする

「そうですか・・・私達も忙しくて正月が終わるまでは帰れませんが

 それまでの間・・・命の事をよろしくお願いしますね?」

好夜はそれに対して何度も頷き返事を返すと流石に緊張しすぎだと後ろのお弟子さん達が笑っていた

そしてそのお詫びも含めて好夜の売っていた商品はそのお弟子さん体が買っていったのだった

「・・・得したんだがそうじゃないんだか微妙だな〜・・・」

とにかくバザーは大成功を収めて好夜は無事に大晦日を迎えるのだった

次回は大晦日!

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