冬休みのイベントは結構たくさん
みんなで冬休みの計画を立てます!
「というわけで!期末テストを赤点で回避した今!
いよいよ迫ってきた冬休みの計画を立てていこうと思います!」
なにやら完全復帰した慶太達が生徒会室に押しかけてきたと思えば
会長達を巻き込んでまで冬休みの計画を立てると宣言したのだ
「いやまぁ・・・計画を立てるのはいいんだけど・・・なんでここ?」
好夜は企画自体は分かったのだがここでやる理由を知りたかった
「ふっふっふっ・・・!よくぞ聞いてくれました!その理由は他でもない
会長達の生徒会お疲れ会も含まれているからです!」
どうやら慶太の話では冬休みの計画の中には会長達のお疲れ会も含まれているらしい
「因みにやろうって言ったのは他でもない命と足立先輩です!
それを僭越ならば喜びの貴公子と言われたこの俺が案を考えました!」
なにやら若干聞いた事のない何かが聞こえた気がしたがそれを無視して
とりあえずは慶太の考えたその案を聞いてみる事にした
「その案とは・・・ズバリ!みんなで雪山温泉ツアーであります!」
なにやら聞いた事のあるようなフレーズで提案されたそれは意外にもまともな内容だった
「しかもこの温泉ツアーは全て命の爺ちゃんが出してくれるらしいからお金も掛かりません!
まぁ会長達の予定とかもあると思いますし一応参加出来るか教えてもらえますか?」
さらにはこのツアーのお金を出してくれるのは他でもない命の祖父のようで
お金の心配に関しては何も必要ない事を告げて慶太は会長達の予定を尋ねる
「そうだな・・・基本的にはないからどの日付でも構わないと言ったところだな」
どうやら三人とも予定という予定はないそうでどの日付でも構わないと言っていた
「それじゃあ日程に関してはこっちで決めさせてもらいますね!
そういえば香野先輩は学校祭の時にもらったチケットって使ってないんですか?」
慶太が話していたのは手芸部だけがもらった例の景品である遊園地の宿泊付きのチケットだった
もちろんその時はまだ部長だったので香野も貰ってはいたのだが
「私は友人の子にあげちゃったんだよね〜・・・期限までに使える気がしなかったし」
「え〜!勿体無いな〜・・・でも生徒会の仕事があるんじゃ仕方ないのか・・・」
慶太の言う通り香野がチケットを人に渡した理由は生徒会の仕事だった
引き継ぎの件もあるがそれ以上にトラブルで溜まってしまった仕事があったので
それを片付けるのに忙しく休日の家にいながら仕事をする羽目になったのだ
「そっ・・・その説は本当に申し訳ございません・・・!!」
そのトラブルを持ってきた足立は後悔からなのか凄まじい勢いで土下座をかます
「いやいやそれも込みでいい学校祭になったんだし私も楽しんだし!」
それでも香野も一緒に楽しんだ事は間違いないのでそれに関して怒ってはいなかった
むしろ色んな衣装なども作ったので感謝している方が大きいだろう
(おまけに後輩は余計な気まで回してくれたしね・・・)
そう言って思い出していたのは他でもない後夜祭でも出来事だった
全くそのつもりはなかったのにいつの間にか後輩達が姫といての衣装を作っており
それを着せて会長と後夜祭のフォークダンスを踊るという一生の思い出になった
「出来ることならこのツアーでも出来る限りの事はしたよな〜・・・
スキーは必ずやるとして・・・他に何かやりたい事ってありますか?」
慶太はここで他に何かやりたい事はあるのかを尋ねる
「私はそうね〜・・・温泉があるなら特に言う事もないかな〜・・・
でもお土産とかは買いたいかも」
特にやりたい事はなくお土産くらいは買いたいと敬子が告げると何人かも同じく頷いていた
「私は何か体験がしてみたいですね〜・・・折角の旅行ですし」
それとは別に明希音は体験で何か出来る事があればやりたいと告げる
「体験か〜・・・この近くで何かの体験とかあったっけかな〜・・・」
慶太はその話を聞いて泊まりに行く温泉宿の近くに何か体験出来る場所があるか探してみる
「・・・それなんだが・・・なんでもこの近くでは名物の和菓子があるみたいで
それを手作り出来る体験があるみたいだしそれでいいんじゃないか?」
すると晃平が近くにある和菓子屋で体験をやっているのでそれでどうだろうと尋ねる
「いいですね!和菓子なら命ちゃんにも手伝ってもらえますし!
私も新しいお菓子作りの参考になりそうです!」
明希音にとってはこれ以上ないほどに嬉しい体験でありとても喜んでいた
「それじゃあ体験はそこでいいとして・・・スキーはレンタルなのか?」
ここで好夜は先ほどスキーは絶対と言っていたが
それは自前のを用意しなくてはいけないのかそれともレンタルなのか尋ねる
「もちろんレンタルだぜ?てかこの島で自前のを持ってる人なんていないだろ?」
確かにここは人工的に作られた島なのでそもその雪山なんてものは存在せず
そうなればやはりと言うべきなのかスキーグッズも売られる事はなかった
しかし十年くらい前に人工的に雪を作り出し
雪山を作り出す事に成功してスキーを始める事が出来たのだ
それでも全員にスキーが渡るわけでもなく
結局はレンタルするのが一番いいというのがこの島での当たり前だ
「俺は旅に出ていた時に自前のを買ったからな〜・・・レンタルはいいかな?」
だが好夜は島の外を旅していたので自前のスキーグッズを持っているらしく
先ほど慶太が話していたレンタルは別にしなくていいと説明する
「俺も大丈夫だな・・・向こうで必須科目だったから買ってこっちに持ってきたからな」
そして晃平もまた向こうでの生活で必要だったので自前のを持っていた
「マジかよ?!羨ましいな〜・・・それって結構高いんだろ?」
確かにスキー用品は全部合わせたら十万以上は軽く掛かってしまう値段だ
二人はそれをちゃんとバイトをして稼いで払っておりそれ故にこだわってもいた
「結構な・・・おかげで長年使ってるわけなんだけど
まぁお披露目に関しては当日までお預けだな!」
本当ならば今すぐに見せて自慢したいところだったが持ってくるには面倒なので
お披露目は当日まで待たされる事になったのだった
「・・・ん?てか泊まりってみんな大丈夫なのか?親とかの説得は?」
「・・・いやまぁ・・・一番それでヤバイのはこいつなのよね・・・」
そう言って敬子が見ていたのは他でもない慶太だった
しかしこの前の夏休みでの旅行は大丈夫だったのにどうしてなのか疑問に思っていると
「こいつ・・・一応は赤点は免れたけどギリギリだったのには変わりないから
担当の教師から私達以上の宿題を出されたのよ・・・」
なんと慶太はこれまでの実績のせいなのかありえないほどの宿題を出されたそうで
それを本当に終わらせれるのかどうかご両親も心配というよりも怒っているそうだ
「・・・まさかそんな理由で親への説得が必要だとは思ってなかったぞ・・・」
これにはさすがの好夜も何を言っていいのか分からず頭を抱えてしまう
「でも・・・正直旅行に行く方がおばさん達にとってはいいんじゃない?」
すると敬子は逆に旅行に行く事の方が宿題を終えるには十分なのではないかと思っていた
みんなはどうしてなのだろうと首を傾げているが
慶太に勉強を教えていた好夜と晃平は理解できた
((ああ・・・ここにはいるもんな・・・万能の家庭教師が・・・))
そう・・・今回の旅行には学校で最も成績優秀な会長がいるのだ
彼が本気になって慶太に教えこめば間違いなく宿題は終わるだろう
いや・・・もしかしたらサボり癖そのものが直る可能性だってある
そうなってくれれば慶太の両親も大喜びなのは間違いない
「まぁ・・・慶太の親御さんの説得は敬子が今の考えを伝えてくれれば大丈夫だろう・・・
他にもしかしたらダメかもしれないって人はいますか?」
好夜は他に親御さんを説得しないとダメそうな人はいるか確認するが
「・・・特に問題はないみたいですね・・・」
よくよく考えてみればそんな心配もない人達が集まっているので
無駄骨じゃないかと好夜は苦笑いを浮かべた後でため息を吐いていた
「ああ〜・・・でも旅行に行く前に買い物には行きたいかもな〜・・・」
そこでもう一つの案として出てきたのは旅行の準備をする買い物だった
「それは個別か同性同士で行くのはどうですか?男と女じゃ買う物も違うと思いますし
大勢で行ってもお店側の迷惑になってしまうと思いますから」
好夜はその買い物は出来れば個別か同性同士でにしないかと提案する
確かに彼の言う通り六人でも多いのにその上で
さらに三人追加された九人ではさすがにお店に迷惑が掛かってしまうだろう
「そうね〜・・・それじゃあ女の子は女の子同士で行きましょうか!
みんなの旅行用のコーディネイトもしてあげるわよ!」
他のみんなも同意見だったようで一切の反対は出ず買い物はこれで決定した
こうして冬休みの計画会は終わりみんなで一緒に下校する事になった
「・・・なんか楽しそうだな?」
そんな中で好夜は命がとても嬉しそうにしている事に気がついた
「・・・はい・・・とても楽しいです・・・!」
全く緊張しないで返事をしているところを見ると本当に楽しいと感じているのだろう
「そっか・・・よかったな・・・!」
その笑顔は好夜にとって何よりも眩しく何よりも嬉しいものでありその幸せを噛み締めながら
今日はそのまま家へと帰っていくのだった
次は個別でお買い物回だよ!」




