ゲーマーの宿
最近寝不足なんで、なるべく休息を取るようにしよっかな…なんちゃって。
「え!?大和、証明証持ってないのか?」
「そいつは驚いた!そこの兄ちゃん、どこで暮らしてたんだよ」
「アハハ……少しサバイバルを…」
ここはアレスティアの街の入り口だ。街に入るためには証明証という身分や出生などの情報が書かれている物が必要なのだが、大和は異世界転移でここに来たため、勿論そんなのは持っていない。そんなわけで困っていたのだが…。
「兄ちゃん……きっと大変だったんだな…うぅッ…大丈夫だぞ!ここにいる奴らは皆んないい奴らだからな……!大丈夫、ちょっと待ってろよ」
「は、はい……?」
疑問になる部分があったが、まあいいだろう。それに、これには解決方があるらしいから。戻ってきた門番のおじさんが持ってきたのは大きな水晶玉だった。
「何ですか、これ?」
大和が首を傾けて言う。
「これはな、触れた奴のステータスを見ることができるんだ。これは異世界から召喚された勇者のみがもつ「鑑定」のスキルを元にしたものなんだが……ま、とにかく触れてみなよ」
勇者とか気になる単語があったが、今は後回し。門番にそう言われて大和は水晶玉に触れた。すると、水晶玉が——青色の光を放った。
「……犯罪歴は無しだな。よし兄ちゃん、これがあんたの証明証だ」
良かったようだ。そう言って俺の証明証が渡された。しかし、ひとつ気になることがある。
「あの……なんで証明証から目をそらすんですか?」
「プライバシーの保護はこの街で決まってる大切なことだ。そうでないと、門番がいろんなことを知っちまうだろ」
「なるほど…つまり情報の流出を防ぐ為か……わざわざありがとうございます」
「いや、義務だからな。それより、これでお前は俺たちの仲間だ!」
ゴウが俺の背中を押した。俺が見上げると、そこには壮大な街の景色があった。
「じゃ、俺はこれでな。明日に冒険者ギルドを紹介してやる。お前の宿に向かうから、待ってるんだぞ」
「大和さん。その袋に10金貨入ってます。それは今日のお礼と思って受け取ってください」
そんな会話をして、俺は二人と別れた。
「さてと、ゴウに〈白虎の宿〉ってとこを紹介されたが…」
ここかな?と宿を見つけると俺は迷わずに入った。
「いらっしゃい。ようこそ〈白虎の宿〉へ!一人ですか?」
そう言って出てきたのは12歳くらいの女の子だった。
「あ、はい。一週間お願いします」
「一週間ですか?分かりました。えーっと……金貨1枚と銀貨4枚ですね!」
「じゃこれで」
そう言ってペテラさんに貰った金貨を二枚渡した。
「はい!ありがとうございます。こちらがお釣りですね。部屋は角の122号室です。ごゆっくり!」
「元気な子だったな…」と思いながら部屋に入る。部屋はしっかりと掃除されていて、とても良い匂いがした。ほっ、とひと段落して大和はベッドに寝転ぶと、「明日、楽しみだな…」と考えて眠りについた。
案外読んでくれてる人がいてくれて嬉しかった。これからもお願いしますね。