ゲーマーのクエスト
睡魔が…やばいね
「大和!俺はパーティーメンバーと合流しなかちゃならんから、お前も誰か探して一緒にやると良い!またな!」
「うん、ありがとう、ゴウ」
そうして俺はゴウと別れ、今…クエストボードを見ていた。
「うーん…何が良いかな…」
クエストの紙が貼ってあるのだが、「グリフォン」とかそういうのは無理だし…っていうかここに書いてある文字、日本語じゃなくね?
「異世界転移の補助機能か?」
一番高い可能性だ。非科学的な異世界転移が起こったのだから、そんなものがあってもおかしくない。
「取り敢えず今はそう考えておこう」
そのまま結論付けて、適当にクエストでも選ぼうと思ったそのときだった。
「そこの貴方!私とパーティー組みませんか?」
俺に話しかけてくる奴がいた。
「え、僕ですか?」
紅の髪を持つ美少女。俺はその子の美少女ぶりに、つい「僕」なんて言ってしまう。しかし、動揺してる俺を無視して少女は話しかけてくる。
「私魔法使いなのです。だから前衛の人がいないといけないのです。だから、何卒!」
(そう言われても…ん?今この子俺のこと前衛っていった?俺ってどっちかっていうと魔法使いだよな)
「あの…俺、魔法使いなんだけど」
それはしばらくの沈黙。そして少女は別人かのように顔を変えてこういった。
「…魔法使い?アンタが?笑わせないでくれる?…あーあ、期待はずれよ。さっさとどいて」
そう言って彼女は去っていった。
「なんだったんだ?今の?」
そう思いながら、「関わらない方が良さそうだ」と考え、大和は「F級 薬草採取」の紙を手に取り、受付へ持っていった。
「このクエストですね?ダナピア森林…はい、了解しました。では、いってらっしゃいませ」
そう言われて俺はギルドを後にした。