第五話 魔法少女軍1
いよいよ魔法少女軍の全貌が明らかになっていきます!
お楽しみに!
優花たちが暮らしている東京は、4つの都市に分割されている。
1つ目はブルー市。貧困層が多い、スラム街で知られる都市だ。
2つ目はレッド市。ここは貧しくもないが、豊かでもない、ごく普通の都市。優花たちが暮らしている都市でもある。
3つ目はグリーン市。ここもレッド市と同じで貧しくもなければ豊かでもない都市だ。だがここは心の穏やかな人が多い、田舎じみた都市でもある。
そして4つ目はバイオレット市。ここは富裕層が多くを占める都市だ。他の都市に比べて、技術力が発達している。
これらの都市は、4分割された東京に存在しており、東側がレッド市、西側がグリーン市、南側がブルー市、北側がバイオレット市といった感じだ。
そしてその4つの都市の中心にそびえ立つのが、魔法少女軍東京支部の要塞なのである。
その要塞は、巨大なタワーのような見た目をしており、色は白く、全長は1000メートルを有に超えている。そして、入口は、巨大なもんであり、入りたがるものを拒むかのようなオーラを漂わせている。
この難攻不落の要塞の前に、魔法少女軍入願志望者の一人の少女がたたずんでいた。
彼女の名は、「長谷川夏目」。15歳。身長は165センチ。長いさらさらの銀髪に紫色の瞳。豊満な胸、引き締まったウエスト、引き締まったヒップを持った美少女だ。
(つっ……ついに来ちゃった………!憧れの魔法少女軍…………!!)
魔法少女軍に入隊できる人間は、16年間、一般の人間は入れず、魔法少女大戦の関係者だけで構成されていた。
だか、それだけでは人手が足りなくなり、2年前から一般応募による人材確保にも力を入れている。
応募する方法は、まず魔法少女軍に入りたい理由を書くための専用の書類を取り寄せ、記入する。魔法少女軍宛てに送ることによって、適正なら要塞までの住所と地図が、不適正なら不採用通知がわたる。
合格確率は、約10%ほどの厳しい世界だ。
彼女は、そんな厳しい橋を渡ってきた猛者である………はずなのだが
「あぁ……私みたいなのがこんな凄い所にきてもいいのかなぁ………帰った方がいいんじゃないかなぁ………」
彼女からは、そんな猛者らしいオーラも気概も感じられない。まるで初めての散歩に怯える子犬のようだ。
そんな彼女の前に現れたのは、
「はーい!魔法少女軍にようこそ!!」
「ヒィ!?」
1人の少女であった。
オレンジ色の髪をツインテールにし、まるでどこかの金持ちの娘が着るようなドレスを身にまとった12、3歳ほどの見た目をした小柄な少女であった。
「あなたが長谷川夏目さんですよね?」
「はっ……はい……」
「今日は私がご案内しますので、よろしくお願いしまーす!!」
「はっ……はぁ………」
夏目は驚いていた。こんなお堅いイメージのある魔法少女軍にこんな小さな女の子が、しかもこんな明るい、お堅いとは程遠い人がいるなんて、想像もしてなかった。
夏目はどちらかというと人見知りでテンションの高い人は苦手なタイプなので少女のテンションに圧倒されていた。
(ヤバイ……すごい帰りたいよぉ………)
もうすでに弱気になっていた彼女であったが、魔法少女軍に入るのは彼女の人生の目標だったのだ。
ここで帰っては今までの苦労が水の泡になってしまう。
ここで引き下がる訳にはいかない。
「よっ……よろしくお願いします」
「それじゃあ出発!!」
そして夏目はその少女のあとをついていくことにした。
少女と夏目は階段を上がっていた。
(あぁ…やけに長い階段だな……魔法少女っていうくらいだから魔法で瞬間移動とかできないのかな………)
「ねぇ!夏目さん!」
「はっ!はい!!?」
「あなた、疲れてないかしら?」
「いや……別に………」
「そう、だったらいいんだけど。」
「ありがとうございます………あっ……まだ名前聞いてなかったですね……」
「あーあーごめんごめん!」
「いや、別にいいですけど……」
「私の名前は、「大空遥」17歳、魔法少女軍の案内係、つまりナビをしているものでーす!」
「えっ……17歳?……うそ……!?」
「ん?なんかいったかしら!?」
「いっいや……何でもないです」
(この人……見た目のこと触れられるのイヤなのかな……もう二度と触れないようにしよう……)
「よっ……よろしくお願いします。大空さん」
「あーもー!そんな名字呼びなんてなんかだか他人行儀な感じがしていやよ」
「すっすみません……」
「遥でいいよ!遥で」
「わっ…分かりました……遥……さん」
「それじゃあ夏目。これからこれからよろしくね!」
(なっ……なんだかとてもフレンドリーな人だな……魔法少女てこんなに濃い人たちはがりなのかな……すこし心配になってきた……)
「ところで、あなたグリーン市から来たんだってね」
「えっいや……はい、そうです」
「そうかーやっぱりー。なんか雰囲気でそんな感じがするもの」
「どういう意味ですか?」
「なんか……そのほんわかした雰囲気がさ、グリーン市って感じがしたのよ」
「ほんわか……」
(なんか……ばかにされているような……)
「私、そういう子、大好きよ」
「えっ?」
「なんか……一緒にいて安心するの……すごく癒される……」
遥は目を閉じてしみじみとした表情で語った。
「あっあの……遥さんの出身はどこですか……?」
「私?私はね……」
遥がいいかけたその時
「あっ、ついたよ。」
「えっ?」
そこは、とんでもない数の人がごったがえしていた。
どの人間もそれぞれ個性的な見た目をしていた。
背の高い人、背の低い人、髪の毛が黒い人、白い人、緑色の人、子供や大人や老人。魔法少女軍とはいっても、女性だけでなく。男性もたくさんいた。
「なにここ……凄い……」
「ようこそ!!」
「ここが……!魔法少女軍の受付所です!!」
いかがでしたでしょうか?
これから本格的に物語に絡まり始める魔法少女軍。
これからの展開に期待してください!