第一話「不審な鏡」
どうも、嵐風颪です。
以前の自分のブログで公開していた小説をここに載せます。……もっと多くの人が見てくれたらなーっと思いました。早く続きが読みたい! という人はブログへGoです(いるかどうか分かりませんケド)
どうぞお楽しみください……。
──ここはどこだ?
それに何だこの寒気……え? 違う。な……何だ?
周囲は全て灰色…この世じゃねぇ……こんなの…。
っ! この感じは……。心が裂けていくようなこの感覚……違う、感覚じゃ──
バサッ。
唐突にオレは起き上がった。
「はぁ…はぁ…はぁ」
ゆ…めか。くそっ、久しぶりに気味が悪い夢見ちまった。
外は明るい。もう朝か。
オレはベッドから降り、洗面所に向かった。
洗顔、歯磨き。いつもの作業だ。
──は?
「か…鏡だよな?」
ゴシゴシと手で擦ってみるが変化はない。
どうして鏡に何も映らないんだ? 映っているのは灰色だけ。全面。影も光沢もない。一面灰色。
「──!」
オレの脳裏に一つの光景が煌く。──今朝の夢だ。オレの回りは全て灰色。心が裂けるような感覚。まるで、「死」──。
オレは本能的に鏡だったものを手で触ろうとした。
「どうしたの? お兄ちゃん」
ハッとオレは後ろを振り向いた。声の主は妹だ。鏡をもう一度振り返る。
元の通りだ。
「いや……別になんでもねぇ」
クソ…マジでオレの頭が故障し始めたみてぇだ。寝ぼけたにしてはひどすぎる。明日くらいに精神科に行くべきだ。
その後不信にかられながらオレは洗面所を後にした。出るときにもう一度鏡を見てみたが、何もなかった。
朝食を食べ終え、部屋に戻る。床に寝転がってふと携帯を見る。
今日は八月十五日。世間じゃあお盆の最中だな。オレの家じゃ、親戚の都合がどうとかで一昨日までに済ませた。
「…………」
にしても…なんだったんだ。朝のアレは。単なる幻覚か? まさかな。それとも、いや、それ以外に考えられねぇ。そんな非現実的な事…。
あぁ! だめだだめだ。くそっ、ついあの事を考えちまう。あの事を考える度に背筋がぞくっとする。考えてる最中は何にも感じないが、ふと気づくとこれだ。
オレは起き上がり、携帯を開けた。メールを打つためだ。「今から会わねぇか?」。そんな文面を友達に送る。
『スマン。今ちょっと家の用事で無理だわ。また今度にしてくれ』
ちっ。次だ。
『あー、だめだ。今日は。明日は?』
明日は無理だ。もう、次だ。
『残念でした。今実家w』
どいつもこいつも忙しいな。…まぁオレが暇だというのもあるが。
仕方なくオレは一人で外に出る。
夏。
そう感じさせるこの青空とBGM。BGMっつっても、セミの鳴き声が主だが。
オレは行く当てもなくとりあえず本屋に向かった。
「ちっ……」
今日はついてねぇ。『十日〜十六日閉店します。ご了承ください』か……。なら、ゲーセンか? いや、今のオレにゃあダメだ。
そうか。
あそこがあった。工事現場…ずっと忘れられたあの工事現場がある。記憶が正しければあそこは地下つきのビルが建つ予定だったな。今はどうなってるか知らんが。とにかく、あそこに行ってみるしかねぇ、な。
「やっぱり」
ここだけはオレを見放さなかったようだ。オレは幕を潜り抜け、掘るだけ掘ってある大きい窪みに下りる。ふふん。上手い具合に足場が出来てやがる。が、予感はしてたんだ。予感は。
「な、何だよ……」
どういうこった。何で、ここに鏡がある。というか落ちている。まっさらで、きれいなものが。
次回予告:次回、主人公衝撃の…!




