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朽ちた玉座の骸骨王  作者: 半信半疑
第一章
7/52

7 骨身を削る対峙

 やってきたのは骨だった。つまり骸骨だ。右手に盾を、左手に剣を持っている。

 外見は私とほとんど変わらない。武器を装備しているかどうかの違いくらいだ。

 骨は剣と盾を構えつつ、ゆっくりと私に近づいてきている。


(初めて見る相手だが、もしかすると話が通じるかもしれない。そうだ、対話は大事だ)


 正直言うと怖かったのだが、私はありったけの勇気を振り絞り、骨に話しかけてみた。


「そ、そこで止まってくれ」


 すると、骨は立ち止まった。構えは解いていないが、話を聞いてくれているのかもしれない。これは…脈ありか?

 私は言葉を重ねた。


「や、やぁ。初めて会うが、どこの誰だ?」


 おかしなことは聞いていないはずだ。事実、私達は今初めて会ったのだから。

 しかし、骨は走り始めた。ものすごい勢いでこちらに向かってくる。ヒィッ!


「何故だ!?」


 本当に意味が分からない。どうしてなんだ。

 剣を構えて走ってくる骨には、こちらを害する意思がある。表情は骨ゆえに分からないが、絶対にそうだ。

 どうにかしないといけないが、尻は椅子にへばりついて動けない。

 逃げることも叶わないとは、本当に詰んでいる。

 私は泣きたくなった。涙は出ないけれど。

 最後の抵抗とばかりに身体を動かそうとしてみるが、やはり動けない。

 そうこうしているうちに、骨は椅子の近くまでやって来て、左手の剣を振りかぶった。


(斬られる…!)


 そう思った瞬間、目の前が真っ黒に染まった。


2018/07/14

 加筆修正。415字→587字

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