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朽ちた玉座の骸骨王  作者: 半信半疑
第三章
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1 誇り高き漢たちの夜

 とある酒場で二人の男が酒を飲んでいた。背負った剣や傷の多い顔など、風貌から見るに、男たちはどうやら冒険者らしい。

「らしい」というか、その酒場は冒険者ギルド内にあるので、客のほとんどが冒険者であった。


 酒を豪快に一気飲みした片方の男が、もう一人に問いかける。


「そういえばジョン、聞いたかよ? ダンジョンのアレ」

「あぁ、新しい階層が見つかったことか? さすが、スミスは耳がはやいな」


 ちびちび酒を煽っていたもう片方は、思い当たることを口に出した。


「そうそう、それだよ。今になって新しい階層が見つかるなんて、珍しいよな」

「そうだな」

「あのダンジョン、見つかってから結構な時間が経ってるはずだよな?」

「たしか、調査隊が組まれて隅々まで調べたはずだ。それこそ、抜け道や隠し扉の類がないか、隈なくな」

「だよな。三十層以降は別として、色々探ったらしいしな。……もしかして、【変成】が起こったのか?」

「ダンジョンの構造や性質が変わるっていうアレか……。ありえない、とは言えない」


 ジョンは顎に手を遣り、何やら考え込んだ。


「まぁ、見つかってから一度も変成期に入ってないっぽいしな。あのダンジョンの規模から考えると、異常ってほどでもないだろうよ」

「そうは言っても、これまで無かった状況だからな。心配はいくらしても無駄にならない」

「相変わらず慎重な奴だな、ジョンは」

「そのおかげで、今までコレで飯を食ってこれただろ?」


 ジョンは自分の剣を掲げながら、からかい顔のスミスに答えた。

 スミスは相棒の返しに思わず笑みをこぼす。


「ちげぇねぇ」

「そうだろうそうだろう。ま、ともかくだ。数日の間は、いつもより注意してダンジョンに潜ることにしよう」

「わかった」

「仮に何かあったとしても、今は高ランクの冒険者が結構いるからな、案外何とかなるかもしれん」

「銀級の『月下の咆哮』とかな」

「……頼むから、彼等の女性メンバーにちょっかいはかけるなよ?」

「いくら何でも、相手のいる女に手を出すほど飢えちゃいねぇよ」

「まぁ、それはそれとして……」

「あぁ、それはそれとして……」


「「別嬪べっぴんさんとお近づきになりたいなぁ……」」


 ジョンとスミス。

 男二人のパーティーはそれから、やけ酒を呷ったとか呷らなかったとか。


<人物>

・ジョン

慎重な性格。

・スミス

大胆な性格。悪く言えばアホの子一歩手前。



<作者より>

 かなりお待たせしておりますが、幕間的な話であるこの回だけは何とか書けているので、投稿しておきます(進捗は約半分くらいです)。残りはまだ時間がかかりそうです。気長にお待ちください。

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