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朽ちた玉座の骸骨王  作者: 半信半疑
第二章
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24 黄金祭~妖精は刃を握る~

<前回のあらすじ>

 話を聞いた後は、お茶会。

異次元倉庫アイテムボックス】の魔法が便利そうだった。

魔法鞄マジックバッグ】は作れないが、籠なら作れるということで、骸骨は嬉しかった。

 ポプラがこの場所に来てから、三十日ほど経った。つまり一月ひとつきだ。


「そろそろユグドラシルの木が生長し終えるわ」


 そう、もうそんな時期だ。時が経つのは早いな。光陰矢の如し、だ。

 あれから毎日、私とポプラはユグドラシルの木に魔法の水を与えてきた。おかげで今では、大きくて立派な木に生長していた。天に届くのではないかと思うほど、ユグドラシルの木は大きい。


「うん、良く育ってるわ。ほら、あそこを見て?」


 ポプラの小さな指がさす場所を見ると、木の枝から一つの黄金が実っていた。リンゴのような見た目だが、明らかに異なるものだ。

 ポプラはその黄金の果実がある場所まで飛んでいき、躊躇いもなくいだ。

 そして、戻ってきた彼女は私の手にそれを置いた。


「これは?」

「黄金の実よ。きちんと生長した証。ユグドラシルの木だけが実らせることのできる、貴重な果実。この実は聖なる力を宿しているの。悪魔祓いの果実として有名ね」

「……私も祓われたりしないのか?」


 思えば、私は悪魔に近い存在なのではないか? そう考えての発言だった。人とも魔物とも呼べない私という存在は、そういうカテゴリーに分類されるのではないかという思いがあったのだ。

 しかし、そんな私の考えはポプラが否定してくれた。


「あなたは大丈夫。ピッギーやツルギやデュークたちもね。この実は、本質的に悪へと堕ちている者に効果があるの。だから大丈夫」

「それなら安心だ」


 念押しをされて、私は安堵する。

 思考に余裕ができると、明るいことが浮かんできた。


「……そうだ、黄金の実ができた記念に、祭りでもするか。といっても、ユグドラシルの木の下で飲んだり食べたりするだけだが」

「良いわね、それ。あたしも料理を作ってあげるわ」

「ポプラは料理ができるのか?」


 純粋な疑問から尋ねた。他意はない。


「失礼ね、料理くらいできるわよ」


 こういう時、結果は二通りに分けられるが、嫌な予感がする。

 何だか心配になってきた。作る時は後ろで見守るとしよう……。



◇◆◇



「というわけで、夜はユグドラシルの木の下で食べようと思うんだが、良いか?」


 宮殿で細かなことをポプラと話していると、皆が昼食のために戻ってきたので、私は確認をとった。

 ツルギが言う。


「あの大きな木の下か、主?」

「あぁ、あの木の下だ」


 この宮殿からでも見えるほどに、ユグドラシルの木は大きくなった。今では皆が認知している。


「まぁ、黄金の果実ができたからというのはただのこじつけだ。たまには外で食べようかと思っただけなんだ」

「ぴぎー!」


 正直に話すと、ピッギーは賛成してくれた。


「たまには外で食べるのも良いと思う」

「わふー」

「おれたち、さんせい」


 ツルギ、コボルン、デュークたちコボルト群も賛成してくれた。


「では、夕方になったら皆で木の下に向かおう。それまでは各自自由だ」


 さて、私は張り切っているポプラの様子を監……見守らないとな。


「あたしは、腕によりをかけて料理をつくるわ!」

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