23 魔法の操者~果てなき次元~
<前回のあらすじ>
新しい朝が来た。
ポプラから魔法を習う時、【魔法使い】の域にいると言われる。
「自分が想像しているよりも遥かに色んなことができるわよ、あなた」
それから私は、ポプラから魔法に関する基本的な事柄を学んでいった。ポプラは教えられることは少ないと言っていたが、それは実技的な面だけだったようだ。
魔法談義をしている時に聞いた話から、彼女が見聞きしたことのある特別な魔法の数々、空気中に漂う魔力と自分自身が持っている魔力の違いなど、多くのことを教わった。空間移動の魔法も、移動できる距離はまだ短いが使うことはできた。とても、嬉しい。
「あとは、骸骨さんが自分のイメージを基に、魔法の行使を練習していくだけで良いと思うわ」
「色々と教えてくれて、ありがとう」
「良いのよ、これくらい」
照れているポプラはとても可愛らしい。
「喋り続けたから喉が渇いたわ。お茶にしましょう」
ポプラはそう言って、空中に虚空の穴を生み出した。彼女の話だと、あれは異次元に繋がる穴で、魔法で生み出せるものらしい。穴の先には空間を作ることができ、ポプラの作った穴は、宮殿くらいの大きさだという。ポプラは、この魔法を【異次元倉庫】と呼んでいた。
私もこの魔法を使えはしたのだが、両手で抱えられるくらいの大きさしかなかった。
「使っているうちに大きくなる」というのが、慰めようとしてくれたポプラの談である(「使い古したパンツは伸びる」みたいな感じだなと思ったのは胸の内に秘めておく)。
ポプラは【異次元倉庫】からお茶のセットを取り出し、茶会の用意をし出した。妖精用なので小さいだろうと思っていたが、普通の人間サイズのものもあったらしい。
「こういうこともあろうかと、大きいティーカップも持っているの」
誇らしげに言うポプラが、自分の大きさほどのティーポットを持って、私のカップに紅茶を注いだ。良い匂いだ。
香りを堪能した後、こくりと一口。
「美味い」
「良かったわ」
「いつでも紅茶が飲めるというのは、良いな」
「【異次元倉庫】のおかげね」
ポプラと話していると、たくさんのリンゴを抱えて宮殿まで運んでくるコボルトたちの様子が目に浮かんできた。
「魔法以外に、たくさんの物を運ぶことのできる方法はないだろうか?」
「【魔法鞄】というものがあるわ。見た目以上に物が入る鞄よ」
「その魔法鞄の作り方を教えてくれないか?」
それがあれば、コボルトたちも楽ができる。
しかし、ポプラから返ってきた答えは芳しくなかった。
「教えるのは良いけれど、作るのは難しいわよ? それなりの素材が必要だから」
「そうか……」
世の中ままならないな。
「たくさんの物を入れられる籠なら、すぐに作れると思うわ。リンゴとか、いっぱい入るわよ?」
考えていることがバレバレだったのか、ポプラから嬉しい提案をされた。
「ありがとう、ポプラ」
「ふふ、どういたしまして」




