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朽ちた玉座の骸骨王  作者: 半信半疑
第二章
37/52

13 王は凛々しき声を聞く

<前回のあらすじ>

「ここ、すばらしい!」「みず、こんなに」

「うまい!」「ここ、きれい」

「あるじ、おやすみ」

 黒蜘蛛を倒し、デュークたちを仲間にした翌日。

 私たちは宮殿の大広間で朝を迎えた。気持ちの良い朝だ。

 椅子に座ったまま背伸びをしていると、横から朝の挨拶が聞こえた。


「おはよう、主」

「あぁ、おはよ……う?」


 反射的に挨拶を返してしまったが、何だかとても凛々しい声が聞こえたぞ? 印象としては、男というよりも女騎士のような感じの声だったな。

 私は挙げていた両手を下ろし、声のした方へ顔を向けた。

 そこには見慣れた骸骨がいた。予想はしていたが、声の主はツルギだった。


「? どうかしたのか、主?」

「ツルギ…お前、声が凛々しくなったな」

「そうだろうか? 自分ではよく分からない」


 そう言って、腕を組んで首を傾げるツルギ。私もツルギを真似て腕を組む。

 凛々しいだけでなく、流暢になっている気もするが、これは……。


「あぁ、あの黒蜘蛛を倒したからなのかもしれないな」


 直近で起きたことといえば、あの黒蜘蛛を倒したことくらいだ。

 強くなると、魔力や腕力が増すだけでなく、私の王冠のように見た目が変わることもある。今回のツルギは、声質や言葉遣いが変化したのだろう。


「良かったな、ツルギ」

「よく分からないが、ありがとう、主」


 ツルギとそんな会話をしていると、ピッギーが目を覚ました。


「ぴぎー」

「おはよう、ピッギー。よく眠れたか?」

「ぴぎぴぎ!」


 私が尋ねると、ピッギーはうにょうにょ動いて元気アピールをしてくれた。


「おはよう、ピッギー」

「ぴぎー……ぴぎ!?」


 次はツルギがピッギーに挨拶をしたんだが、やはりピッギーも驚いたようだ。

 そうだよな、見た目は変わらないのに声だけが変わっていたら、普通は驚くよな。

 なんて一人で納得していると、ツルギがピッギーに私の推測を話していた。


「主は、黒蜘蛛を倒したからだと」

「ぴぎー……」


 なるほど、と納得するピッギー。


「まぁ、悪いことでもないのだから別に良いだろう?」

「ぴぎ」

「これからもよろしく」


 よろしくな、ツルギ。頼りにしてるぞ。


・言葉遣い→声質や言葉遣い

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