11 昂る犬群
<前回のあらすじ>
戦闘終了後の後始末と名付け。
「【デューク】ってのはどうだ?」
「いい。おれ、でゅーく。よろしく」
デューク以外のコボルトに名前を付け終えた後、私たちはあの宮殿へと戻ることにした。
そういえば、デュークが申告した種族名だが、【コボルト】のことは後になって思い出した。デュークたちのように、二足歩行で生活する犬のような見た目の者をコボルトと呼ぶらしい(私はこれを、宮殿への帰り道で思い出した。自分のポンコツ加減が時々嫌になる)。
ちなみに、コボルンの種族もコボルトだ。
黒蜘蛛の死体については、足や胴体の一部を除いて、ピッギーに取り込んでもらった。ピッギーは何とも美味しそうに平らげていた。残りの一部は私が【フロート】で浮かせて持って帰っている。何か防具のようなものに使えないかと、そう思ったからだ。
そうして私たちは、入り組んだダンジョンの中を移動し、あの秘密の部屋へと続く場所へ戻ってきた。 穴を越えた時、デュークたちはどんな顔をしてくれるだろうか。反応が楽しみだ。
◇◆◇
今、私はデュークたちの顔を見ているのだが、あの時の私たち三人はこんな顔をしていたのか。
おっと、そろそろ移動するとしよう。やることも色々あることだしな。
「デューク、そろそろ先に行くぞ」
「ここ、すばらしい!」
いつまでも動かないデュークたちを、最終的には【フロート】で浮かすことになったのはちょっと手間だった。
私は宮殿前に黒蜘蛛の一部を置いた後、デュークたちコボルト群を引き連れて移動する。
さて、色々やることの一番目は、風呂場で汚れを落とすことだ。
「まずは風呂で体を綺麗にしてもらおう。少し染みるかもしれないが、汚れをきちんと落とすように」
「みず、こんなに」
綺麗になった後は、果樹園で食事だ。
「ここの果実はいっぱい食べていいぞ」
「うまい!」
そして最後は、宮殿の大広間で就寝だ。部屋にも案内したのだが、「ここが良い」とごねられた。私たちと一緒に寝たかったのだろうか? よく分からない。
「もう日も暮れたことだし、身体を休めろ」
「ここ、きれい」
各々その場に寝転がり(一部は椅子に座り一部は膝の上で一部は直立不動)、就寝の挨拶を交わす。
「あるじ、おやすみなさい」
「ぴぎー」
「わふー」
「あるじ、おやすみ」
「「「「「「「「「わふ……」」」」」」」」」
「あぁ、おやすみ」
デュークが私のことを「あるじ」呼びしていたことに気付かないまま、私の思考はあっという間に夢の世界へと旅立っていった。
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