表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
朽ちた玉座の骸骨王  作者: 半信半疑
第二章
30/52

6 赤き果実の宴

<前回のあらすじ>

 風呂場に到着。

 コボルンも気持ちよさそうだった。

「こどもは、まもるべき、もの」

 風呂から上がると、時刻はすでに夕方だった。太陽が沈んでいき、空が茜色に染まっている。

 私たちは今、花々が咲き誇る庭園にいる。ここは、浴場と同様、宮殿内を探索中に発見した場所だ。秘密の穴からこちらへ来た時にも、たくさんの花が私たちを出迎えてくれた。しかし、この庭園はそれ以上の花で満ちている。


「わふー」

「そうだろう。私たちも最初にここを訪れた時、とても綺麗だと思った」


 夕日のせいか、花々が赤くなっている。


(ふふ、もしかしたら、褒められて照れたのかもしれないな)


「あるじ、どうした?」

「ぴぎー?」

「いや、何でもない」


 さて、この庭園の花々も美しいが、お目当てのものはこの先にある。

 私は三人を引き連れ、庭園の奥へと進んだ。

 咲いている花々を穢さないように気を配り、やがてその場所にたどり着く。


「わおん!」

「ここは果樹園だ。成っている実の美味さは保証するぞ」

「かじつ、おいしい」

「ぴぎー」


 コボルンを除き、私たち三人はすでに実食済みだ。

 赤くて丸いこの実は、甘くて美味しい。私はこれを、『リンゴ』と呼ぶことにした。

 果樹園には数多の木が生えていて、毎日多くの実を生んでいる。驚くことに、果実が成るまでにさほど時間を必要としないらしい。私とツルギは食事の必要性があまりないのだが、食べると力が湧いてくるので毎日口にしている。何より、美味いしな。

 私の体は骨だが、食べたリンゴがどこへ行っているのかは、よく分からない。確認してみたが、骨の隙間から零れるようなことはなかった。食べると力が湧くことから、エネルギーに変換されているのかもしれない、と勝手に考えている。


 事の真相は分かっていないが、今はそんなことどうでも良い。

 食べられる。美味しい。これだけ分かっていれば問題ない。


「コボルン、夕食はこれだ。美味いぞー。いっぱい食って大きくなれよ」

「わおん!」

「つるぎも、たべる」

「ぴっぎー」


 よし、今日はリンゴパーティーだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ