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朽ちた玉座の骸骨王  作者: 半信半疑
第二章
29/52

5 命の浄化

<前回のあらすじ>

「人間たちに襲われていたらしいが、どうやって切り抜けたんだ?」

「たおした。よわかった」

 話の後、四人は身体の汚れを落とすため、風呂場へと向かった。

 私たち四人の目の前には、大きな浴場がある。ここは宮殿の中を探索している時に見つけた場所だ。「これだけ広いと、大人数で入れるな」なんて感想を抱いたほどに、浴場は広い。


 私とツルギは脱衣所で服と装備を脱いでいる。椅子は側に浮かせた状態だ。

 ピッギーとコボルンは脱ぐ手間が無くて楽そうだった。


「さて、水を入れて温度を上げて、と…」


 魔法操作はお手の物。あっという間に、湯気が湧く湯船の完成だ。


「わふー!」

「あるじ、はいっていい?」

「ぴぎー?」


 コボルンは興奮しているようだが、ツルギとピッギーはこれが初めてではないので冷静だ。証拠に許可を求めている。まぁ、身体は入りたくてうずうずしているようだが。

 私は笑いながら、三人に言う。


「まずはかけ湯して、体の汚れを落としてからだ。特に、コボルンは念入りにな」

「つるぎ、こぼるん、あらう」

「ぴぎ、ぴぎゅー」


 それからコボルンは二人がかりで洗われることとなった。

 私は先に湯船に身体を沈めておくことにした。一瞬、自分の骨で出汁をとられているような気分になったが、そんな思考はすぐに溶けていった。

 湯に浸かりながら、私はツルギたちがコボルンを洗うのを眺める。みるみる綺麗になっていくコボルン。


「よし、綺麗になったな。そろそろ湯船に入ってもいいぞ」

「わふー!」

「ぴぎー!」


 コボルンは勢いよく飛び込んだ。我慢できなかったんだろう。

 感化されたピッギーも飛び込んだ。ツルギはゆっくり入ってきた。風呂の入り方一つとっても、性格が分かるな。


 四人でそのままのんびりと過ごす。こうして湯に浸かっていると、身体の芯からほぐれていくようだ。とても、気持ちが良い。

 コボルンとピッギーに目を遣ると、二人は湯の中を優雅に泳いでいた。本当はマナー違反なのだが、気持ち良さそうだから、まぁいいか。 

 私は隣で寛いでいるツルギに言う。


「見てみろ、ツルギ。コボルンたち、気持ち良さそうにしてるぞ」

「ほんとう、きもちよさそう」

「ツルギ、コボルンを助けてくれてありがとうな」

「こどもは、まもるべき、もの」

「あぁ、そうだな」


 本当に、その通りだ。


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