3 王と騎士の庇護
<前回のあらすじ>
目が覚めると、椅子に座って眠りこけていた。
夢の内容を思い出そうとするも、よく覚えていない。
ツルギが何かをつれてきた。「わおん!」
「わおんわおん!」
「ぴぎー」
ツルギが犬のような生き物を拾ってきた。ようなというか、恐らく犬だ。大きさからして、子犬だろうか。毛は白色だったのだろうが、今はくすんでしまっている。
「それで、どこで拾ったんだ?」
「ひとつうえ。あるいてたら、おちてた」
落ちてたって…。「倒れてた」の間違いじゃないのか?
「…それで、どうして拾うことにしたんだ?」
「こいつ、てきい、ない。め、すんでる」
確かに、ピッギーとにらめっこしている子犬の目を見ると、澄んでいることが分かる。探索中に遭遇した他の敵は、会話が成り立ちそうもなかった。目も濁っていたうえに、すぐ襲いかかってきたものだ。
だが、こいつは違う。
「こいつ、にんげんに、おそわれてた」
「何? そうなのか?」
人間達に襲われて、倒れていたのか。
「まえのと、ちがうやつら。さんにんで、おそってた」
私はあの五人の人間達のことを思い出す。あいつらの他にも、似たようなことをする奴らがいるんだな…。
「お前、ここに住むか?」
私は、子犬に問いかけた。このまま解放したら、人間達にやられてしまうだろう。それよりも、ここで私たちとのんびり暮らす方が良い。
「わふん? わおん!」
「そうかそうか。気が済むまでここにいると良い」
というわけで、子犬は私たちの仲間になった。
「くぅーん…」
「あるじ、なまえ、ほしいって」
「名前か…」
「ぴぎー…」
確かに、名前があった方が呼びやすいよな。
「じゃあ…【コボルン】でどうだ?」
「わおん!」
「きにいった、って」
「そうか、それは良かった。よろしくな、コボルン」
「ぴぎー!」
「わおん!」
ピッギーが空気になっている……。
「ぴぎー!」




