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朽ちた玉座の骸骨王  作者: 半信半疑
第一章
21/52

21 咆哮は骸骨を震わせるか

 俺たちは対アンデッド装備を引っ提げ、再び扉の前に来ていた。それぞれの手には、銀の光が宿っている。

 銀を使った武器は、吸血鬼などの不死性を持つモンスターに効果がある。聖水は多少値が張ったが、きちんと人数分以上を揃えた。備えあればなんとやら、だ。


「準備は良いな?」


 俺は扉の前で四人に確認した。


「大丈夫だ、問題ないぜ」

「いつでもいけるよ」


 ジョンとリッカが応えた。エリックとセインも頷いている。四人共、表情は硬いが体までは硬くなっていない。戦う意思は赤々と燃えている。


「よし、扉を開けるぞ」


 そして、俺たちは扉の中へと足を踏み入れた。

 ダンジョン内にのみ咲く光灯花こうとうかが、あの時と同じようにぼんやりと辺りを照らしている。


 俺たちは慎重に中を調べた。

 魔物が死角からいきなり現われることもあるからだ。実際、そういう経験は何度かあった。天井もしっかりと確認する。…大丈夫そうだ。


 俺たちは警戒しながら探索を行なった。

 しかし、その警戒はどうやら無駄だったらしい。


「奴等出てこないぞ」

「それだけじゃないぜ。あのリッチが座っていた玉座みたいなのが無くなってる」

「何処かへ逃げたのかしら?」

「見て。ここ、暗くて分かりづらいけど、焼け焦げたような跡があるよ」


 リッカの指さす場所を見ると、確かに焼け焦げたような跡があった。割と広範囲にわたってできている焦げ目は、何らかの魔法を行使したことによる結果なのだろうか?


「スライムやスケルトンはともかく、ノーライフキングの奴なら魔法でつくれそうだが…」

「誰か、私たちよりも先に奴等を仕留めたのかも」

「有り得るわね」

「でも、誰がやったんだよ? そんな情報、街にはなかったぜ?」


 俺は地面に手を触れる。焼け跡に熱が全く無いことから、結構な時間が経っているのが分かった。


「とりあえず、戻って情報収集するか。何か分かるかもしれん」


 俺は色々と想像を巡らせるメンバーにそう言って、一先ずこの場から去ることにした。


2018/07/24

 加筆修正。699字→806字

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