17 王冠戴く骸骨の主
「ぴぎゅ…」
「ピッ…ギー?」
剣が振り下ろされた後、私の目の前に、二つに分かれたピッギーの身体が落ちていく。
私の視界を青く染めたのは、ピッギーだった。
ぼとり、と命の音が鳴る。
地面に、ピッギーの体液が飛び散っている。
ピッギーはぴくりとも動かない。生きているのか、分からない。
まるで現実味のない風景が、私の視界を汚染している。
何故、ピッギーが斬られているんだ?
私はどうして、斬られていないんだ?
疑問符ばかりが浮かんでは消え、正常な思考ができない。
何故、なぜ…。
どうして、ドウシテナンダ…?
「おい、早くとどめをさせ!」
「言われずとも!」
男ドもの声が聞こえる。聞きたくもナイ声…。湧いてクル、怒り…。
そうだ、コイツラだ、こいつラがキタから、ピッギーは…。ピッギーは…!
「あるじ!」
「おっと、お前の相手は俺だぞ!」
「くっ」
ユルサナイ、ユルサナイ…。お前らは、ユルサナイ。
男が剣で斬りかかってクル。ジャマだ!
「ちっ、防がれた」
「あぁ……あぁぁあぁぁぁAAAAA!」
「気を付けろ! 何か仕掛けてくるぞ!」
「何だ、王冠…?」
「魔法の重ね掛けを急げ!」
「無駄よ! そいつ、存在進化してる! 今の私たちじゃ手に負えないわ!」
「一旦引くぞ! こいつはおそらく、この部屋から出てこれない!」
ニゲルナ、タタカエ…!
魔法でヒノタマを放つが、ヤツラは扉のソトにニゲダシタ。耳障りナ足音ダ。ドウシテこちらへ向かッテ来ない? さっきマデ、あんなに私ヲ殺したがってイタじゃないカ。
タタカエ、タタカエ…!
「あるじ! あるじ!」
「あぁ…Aぁ…」
扉が閉まっタ…。
人間ドモがいなくナッタ途端、力が抜けてイク。
視界がクラクなる中で、最後に聞こえたのは、ツルギの叫ぶ声だけダッタ…。
ピッギー…。
2018/07/21
加筆修正。508字→716字




