16 避けられぬ運命
私たちは防戦一方を強いられた。
この人間たち、結構強い。
男三人の内、二人は私を相手取り、残り一人はピッギーとツルギを押さえている。私のことはさておき、ピッギーとツルギは決して弱くはない。その力はヴィジョンの魔法を通して確認済みだ。なのに、攻撃を上手くいなされている。
女二人は杖で何事かを唱えている。私と同じように魔法を使っているのかもしれない。
私はシールドの魔法で男たちの剣戟を防ぎながら、彼我の戦力を分析する。
「中々堅いな」
「それでも壊すさ」
目の前の二人は、こちらが攻撃に転じようとすると、すかさず邪魔をしてくる。連携がしっかりしていて、面倒だ。地力が相当あるのだろう。こういうものは一朝一夕でできるものではない。
今もまた機を潰された。やりづらいことこの上ないな。
私が苦い顔をしていると、女の一人が声を上げる。
「準備できたよ!」
途端、男二人の顔が喜色に染まる。何だ、何の準備ができたというのだ?
「こい!」
「いくよ!」「えぇ!」
「「【オーラオブパワー】!」」
女たちの魔法詠唱の後、男たちに眩い光が降り注いだ。
よく分からないが、祝福のようなものなのだろうか? だとしたら厄介だ。これ以上強くなられると困る。
「うぉおおお!」
「おらぁあぁ!」
二人一斉にシールドへと突っ込んできた。私のシールドを壊せると確信したからだろう。
すかさずシールドに力を込める。しかし、彼等の力が勝っていたようで、私を守る盾は粉々に砕け散ってしまった。破片が宙を舞う。
「はっ!」
男の一人が剣を振る。私を斬ろうとしているのが、やけにゆっくりと見えた。
剣は徐々に近づいてきて、私の額を破壊しようとしている。
あとわずかで頭蓋骨をかち割られてしまう、というまさにその時、目の前が青く染まった。
2018/07/20
加筆修正。520字→724字




