表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
朽ちた玉座の骸骨王  作者: 半信半疑
第一章
15/52

15 そして旗は立てられた

「ふんふんふーん」

「あるじ、たのしそう」

「分かるか? ふふふ」

「ぴぎぴぎぴぎー」

「わかる、あるじ、たのしい、つるぎも、うれしい」


 三人での初扉外探索を終えた翌日、私は椅子に座って鼻歌を歌っていた。ツルギは私の横で心をぴょんぴょんさせ、ピッギーは膝の上で身体をぽよんぽよんしている。

 椅子は依然としてぼろっちいままだが、もはやそんなことを気にする私ではない。

 今日もまた、扉の外の探索をするのだ。もちろん三人で!

 いやー自由に動けるって素晴らしい(動くのは視界である目玉だが)。


「昨日の疲れは十分とれたし、そろそろ探索に行こう」

「わかった、あるじ」

「ぴぎー」


 そして、私が魔法で眼球をつくろうとした、その時だった。

 ツルギが突然、椅子に座る私の前で盾を構えた。視線は扉の方に向けられている。ツルギには目玉も表情筋もないが、その様はどこか険しく見える。


「? どうかしたのか?」

「あるじ、てき、きたかも」

「ぴぎー…」


 私は身体を緊張させ、扉の方を見つめた。

 すると、ズズズと音を立てて扉が開きだした。

 間違いない、何かがこの場所へ足を踏み入れようとしている。

 そして、扉を開けて中に入ろうとしていた何かが、姿を現した。


 いや、この場合は『何か』ではなく『何者か』だな。


「敵は三体のようだ」

「スライムにスケルトン、それとリッチか…」

「腕が鳴るぜ」

「油断大敵だよ」

「そうです、気を引き締めてください」


 中に入ってきたのは人だった。その数、五人。男三人、女二人だ。

 男たちは剣、女たちは杖をそれぞれ持っている。明らかに、戦闘を考慮した格好だ。

 だが、話し合いは大切である。さて、彼等に言葉は通じるだろうか…。


 五人は私たちのいる元へと近づいてきた。結構な速度だ。特に男三人が速い。

 私は本格的な接触をする前に、意を決して、彼等に話しかけた。

 もちろん、椅子から立ち上がって、だ。


「や、やぁ。初めて会うが、君たちはどこの誰だ?」


 すると、大股十歩ほど手前で、五人全員の足が止まった。

 何だろう、また何か駄目なことでも言ってしまったのだろうか。ツルギと初めて会った時も、似たようなことを言って襲いかかられたし…。


 はっ! もしかして彼等も、敵を倒すと強くなるタイプの輩なのだろうか?


「おい、リッチが話しかけてきたぞ」

「特殊個体かもしれん」

「関係ないぜ、敵は倒せばいいんだ」

「補助するよ」

「私も」


 男三人が口々に言い合う。

 あぁやはり、戦闘は避けられないのか…。会話は成立しないのか…。


 そして、人の形をした敵意が、私たちに襲いかかってきた。


2018/07/19

 加筆修正。885字→1036字

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ