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朽ちた玉座の骸骨王  作者: 半信半疑
第一章
13/52

13 動けぬ者の知恵

 下に何があるのかという謎は、とりあえず脇に置いておくことにしよう。

 ツルギもよく知らないみたいだから、深く考えていても仕方がない。ピッギーも…多分知らないだろうな。


「その前にまず、私はここから動けるようにならないと…」


 忌々しい椅子の呪いとでも言おうか。この呪いがある限り、私は扉にさえ到達できないのだ。

 ピッギーやツルギは扉の外へと行けるのに、私だけは行けないままなのである。一人だけ仲間外れは寂しい。私はあの暗黒期間に、そのことを嫌というほど思い知った。


「はぁー、どうにかならないものか…」

「ぴぎぃ…」


 ピッギーと二人で溜め息をつく。どん詰まりを意識してしまい、次第に思考が鈍くなっていく。

 何かないか何かないかと、必死に知恵を絞るも名案が浮かんでこない。私は駄目な骸骨だ…。

 しかし、駄目な私と違って、ツルギはどうやらエリート骸骨だったらしい。


「あるじあるじ」

「何だ、ツルギ」

「まほう、まほう」

「魔法か…。しかし、この場所から私は動けないし……はっ!」


 その手があったか!

 私の思考に、電流走る。


「身体以外を動かせばいいじゃないか!」


 言わば、発想の転換である。私はとあるイメージを基に、魔法を行使した。

 そうして出来上がったのは、一つの眼球であった。シールドと似たような色をしている球体で、その様はまさしく、人の眼のようであった。そう、この魔法を使って、私は視界を動かすのだ。

 つまり、身体は動かせずも、視界だけは扉の外へ行けるって寸法よ。

 一発でできるとは思っていなかったが、どうやら私には魔法の才能があるようだな。これでもう、駄目骸骨とは言われまい。


「うむ、魔法の効果もきちんと出ているな。これで扉の外が分かる! お前たちと一緒に行けるぞ!」


 私は興奮を隠せないまま、二人の方を見ながらそう言った。


2018/07/18

 加筆修正。568字→741字

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