11 大いなる力の行使
「だいじょうぶ。あるじ、まほう、ある」
嘆く私を励まそうとしてか、ツルギがそんなことを言った。
私の耳は聞き逃せない言葉をキャッチした。
「なに? 魔法?」
「ぴぎー?」
ピッギーと二人で首を傾げていると、ツルギは動作付きで説明を始めた。
「あるじ、まほう、つかった。けん、はじいた」
パーン、と剣が飛んでいく様を、骨の手で表現するツルギ。カタカタと音が鳴り、ツルギと対峙した時の映像が再生された。
「あぁ、魔法って、あのシールドのことか」
「ぴぎー?」
「そういえば、ピッギーは見ていなかったな」
私はピッギーにも見せるため、目の前にシールドを作る。
「ふん!」
「ぴぎー!」
かざした右手の前方に、あの時と同じような黒い半透明の膜ができた。
良かった、上手くできたようだ。
シールドを見ることができて、ピッギーも興奮しているらしく、すごく跳ねている。…ちょっとそれ、跳ね過ぎじゃない?
「それ。あるじ、それ、まほう」
「そうか、これが魔法なのか」
「まほう、たぶん、いろいろ、できる」
多分かー。そこは断定してほしかった。
「シールド以外にもできることがあるのか?」
「ぴぎー?」
「ひ、みず、つち、いろいろ」
「なるほど…」
試しに、人差し指の先に火を灯すイメージをする。ぽっと点く感じ、ぽっと点く感じ…。
「おぉ、火が灯ったぞ!」
肉無き骨の一点に、その火は赤々と燃えていた。
「あるじ、さすが」
「ぴぎー!」
「ははは、魔法は面白いな!」
それから私は、疲れて魔法が使えなくなるまで、火の生成と消滅を繰り返した。
ピッギーとツルギは、私の近くで踊っていた。
2018/07/16
加筆修正。517字→650字




