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異世界勇者ガチャがハズレしか来ない問題  作者: このさく
異世界勇者ガチャが外れしか来ない問題編
5/13

口論に負けて黙るヤツ

ブクマが付きましたですよー(歓喜)

このさくのガチャハズをよろしくですよー


今回はキャラの身ぶり手振りを真似してみるのですよー

すると、1.3倍面白くなるはずですよー

ボーソは自らの世界を守れる少年少女がタイミング良く死んでいるのを祈っていた。


死ね。世界を守れる器の持ち主よ。


そして我が元に来い。


そんな彼の思いを知ってか知らずか現世では地震が起こっていた。


これまでの勇者候補の死因も例外無くこの地震とその余震が原因だった。


最初にここに来た前野(マエノ) 華哲(カテツ)は、この地震の余震を(さめ)が敏感に感じ取り浅瀬まで来ていて食われて死亡。


次に来た菓層(カソウ) 笑美(エミ)が山の中で足を滑らせたのも震度2の地震が原因だし、(ハタケ) 内人(ナイト)は上記の理由で上から落ちてきた菓層と互いの頭が衝突したのが原因だ。


さらに言えば、秋月(アキヅキ) 平太(ヘイタ)は地震で棚の下敷きになったのが死因だし。


ついでに、丹望(ニモウ) 誠路(セイジ)の死因も地震で階段の上から足を滑らせたことであった。


この作品を読んでくれているみんなも日常に潜む死因は地震が絡むと何でもありになるので気をつけるのですよー


思えばこの作品の勇者候補って五人中二人は異世界転移を蹴っているのですねー。百分率だと40%もですかー。


作者目線で便利な呪文。


閑話休題。

その話はさておき。


はい次の勇者候補 GO


名を上音(カミネ) (ジン)。性別♂。


「ボク、死んだのー!?」


彼は初手大声で自身のパニックを鎮静化(ちんせいか)した。

だがボーソが代わりにパニックになった。


「えー、死 ん だ の!!」


さらに畳みかける上音。


「死 ん だ ん で しょ ー」


ボーソは飲まれた。


目の前の中性的な容姿の人間の強烈さに。


ボーソは目の前の人間の性別が判らなかった。


なぜなら目の前の人間が、男だと言われても女だと言われても信じてしまいそうな容姿をしていたからだ。


「あなたは死にまみた」


ボーソは雰囲気(ふいんき)に飲まれて、死亡宣告中に噛んでしまった。


「噛んだね、ねえー、噛んだイケメンのお兄さん、名前なんて言うの?」


少しくねっとした姿勢で人差し指をボーソに向けながら、上音は言った。


「私はボーソ、異世界の神様だ。君にお願いがある。私の世界を悪しき者共から守ってほしい」


「ボクじゃなきゃダメなの、それ?」


ボーソに向けた人差し指を自分に向けながら、上音は言った。


「もう、君で6人目なんだ。前の五人の内、異世界に行かない道を選んだのが二人、異世界には行くけど護らない道を選んだのが3人と、なかなか願いを聞いてくれる人がいなかったんだ」


「で、それボクに関係ある?」


上目遣いスマイルをボーソに向けて、上音は言った。


「君は困っている人を見過ごせるのか?」


「ボクは、地球の裏側で明日の食事にも困っている人がいるって言われても、(ああ、可哀想だな)以上はなんにも思わないかな」


そういいながら上音は手を膝の上に置いた。


「君は少々残酷な人間だな」


ボーソの言葉に上音は(まゆ)を少し上げた。


「ボーソ、あんただってそうじゃない」


「えっ!?」


ボーソは(きょ)を突かれた。


「だってボーソ、あんたさ、死んだ人間にグイグイ迫りすぎ」


顔をボーソに近づけながら上音は言った。


ボーソは目の前の人間の言っている意味が分からなかった。


「考えてもみて、ボクは地震にビビってこけてそこにボクめがけて車が突っ込んできたんだよ」


上音は開いた右手に握った左手をぶつけた。


「目を覚ましたら季節外れの桜」


上音は両手で目を隠した。


「今、十月だよ!季節感大事にしろや!」


ばん。上音は、そう言いながらちゃぶ台を叩いた。


「そこでお悔やみの一つも申し上げられず、余所の世界護るか死ねって極端過ぎんだよ」


上音は両手を上げ、呆れた表情を浮かべた。


「あー、話しているだけで腹が立ってきたわ」


上音は、なぜか腹をさすった。


「どーせ、こんな感じで他の人にも接してきたんでしょ。謝りなさい」


最後に上音はボーソに両手の人差し指を向けて言った。


ボーソは、残念なことにこれまでの勇者候補たちに一分も悪いという思いが涌かなかった。


なぜならボーソは、目の前の上音 尽含むこれまでの勇者候補連中の想像を絶する自分勝手さ、図々しさに辟易していたからであった。


その課程でボーソは自分が彼らと話してどれだけ疲れたかを再認識した。


結果ボーソは、ものすごく呆けた表情に変わった。


それを見た上音は、さらに激昂した。


「ボーソさあ、謝んなさいよ」


ばんばんばん


「は はぁ、じゃあ、すいません」


「もう一度言うよ、ボクは車にはねられた直後なんだよ」


ここでボーソは思わず口に出してしまった。


「えっ、それだけ!?」


上音の怒りのボルテージが上がった。


「それだけってなによ、人が一人死んでいるのよ。もういい責任者呼んで、あんたとは話しになんない」


上音に指を差され大声でまくし立てられたボーソは、困惑した。


私は世界最高位の神だ。じゃあ、責任者って誰だ?

答えは出やしなかった。


「呼んだか?小僧」


最初にボーソが許可を取りに行ったこの世界の神が現れた。容姿は筋肉質なおっさんで、ものすごい威厳を出している。


「こいつの配慮が足りないんですけども!」


上音はボーソを指さし大声で怒鳴った。


「そうか、すまなかった」

おっさん神は頭を下げた。


おっさん神が頭を上げた瞬間


「じゃあお詫びに生き返らせなさい、元の健康な肉体に」


上音のアゴクイ。

大抵の人間はこれでKO(悩殺)出来る。


だがおっさん神は首を静かに振りながらこう言った。

「残念だがそれは出来ない」


「なんでよ。なんで……ヒッ ヒッ ヒック ウワ~~~~


上音は目に涙を浮かべながら悲痛な叫びをおっさん神にぶつけた。


オペレーション嘘泣き堕としだ。


「君が、落ち着いたら説明しよう」

おっさん神は、諭すような口調ではあったが、上音の嘘泣きを見破った上でおっさん神なりの最適解を導いたのであった。


ハアッ フゥッ ハア ハァ


上音は嘘泣きをやめた。


「なぜ、元の世界へ戻ってはいけないかだったね。こほん、君はもう死んだんだ。死人が蘇ったら世の中が混乱する。それに特例を認めたら普通に死んだ人に不公平だろう。そういうことだよ」


おっさん神は正論を浴びせた。


上音はおっさん神に口で勝てないことを悟った。

だが、上音の目は諦めていなかった。


「残念でしたね、特例を認めると言ってたのはこいつよ」


上音はボーソを指差し言った。


そう、上音は、ボーソを道連れにと考えていたのであった。


ボーソは自分が話題にあがったという事実から逃れようと辺りを見渡した。


だが、事実からは逃げられない!!


「ほう、確かにそうだ。私は別の世界で条件付きで蘇らせてもいいと特例をボーソに認めた。だがボーソはかなり困窮(こんきゅう)している状態だった。神様同士も助け合いが大事でな」


おっさん神は腕組み言った。


「へぇ、理屈は通っているじゃない」


上音はおっさん神に勝てないと悟ってたがせめてもの上から目線は崩さなかった。


「そうね、条件ってどういうものなの?」


おっさん神にあごを向けて上音は言った、もはや上音の目にはボーソは映っていなかった。


「条件はな、責任のとれる死んだ若人を対象とすること、しっかりと説明し自分の世界に連れていくこと、その時に何か特別な力を若人に与えること、の三つじゃ」


上音は隙があれば肉体的にも言論的にも噛みついてやろうと考えていたが、おっさん神には一分の隙もなかった。


「そう、じゃあそっちの世界で楽しく過ごさせてもらうね」


上音はボーソを指差し言った。


上音の体が光に包まれ消えた。


上音は得た能力、【忍者師(シノビマスター)】で世界を救えるのか?


いつもの総評は後回し


「ところで、どうして変人ばかりが私の元へ来るのでしょうか?なぜもう少しマトモな人間が来てもいいのでは」


ボーソは順当な疑問をおっさん神にぶつける。


[そりゃあ、普通の人に解決できる世界の危機など世界の危機ではないからな」


おっさん神はこう答えた。


「ははぁ なるほど」


ボーソは何となく分かったような分からないような気分になった。


「では、わたしはこれで」


そう言っておっさん神も消え失せた。


総評


変人どもを見送るのが悪手だったんじゃないか?


だって、変人しか来ないわけだろう


でもあいつら世界を護る聖人のことを奇特(変人)って口をそろえて言ってたな


まさに異口同音だな。


上音の動きを真似しなさいですよー


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