表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/12

小瓶を拾う


グリフ島に行くには最低3日はかかる。

今までだって早くて3日か4日、遅くて1週間くらいかかった。


ところが、だ。


2日目の昼過ぎ、僕らは目的地のグリフ島に到着した。

早い、早過ぎる。


そのことを船長に言ったら「近道したからな」ってあっさり返された。


やっぱりそうだったんだ。

どおりで岩ばかりの危ないところだと思った。

ためしに、「僕も自分の船を持ったらあの航路を使わせてもらいますね」って言ったら怖い顔で「やめておけ」って言われた。「お前じゃ沈むのが目に見えてる」だってさ。


わかってたけど、はっきり言われると傷つく。


船の操縦って難しくって、ちょっと岩に突っ込んでどこかに穴が空いたりしたらたちまち沈む。

だから岩の多いところは危ないんだ。

何人もの船乗りがそこで命を落としてきた。


「カシアス」


船長が僕を呼んだ。


「ちょっと出てくるから、お前は積荷を下ろして船の掃除をしておいてくれ」


「わかりました」


積荷はそんなに多くない。

両手で抱えるくらいの木箱が3つと小さな小包が1つ。

それを港の受付に届けたらお次は掃除だ。


鼻歌交じりにデッキブラシを動かす。

キャビンを掃除しようと思ったところで、ふと床に転がる小さな小瓶を見つけた。


なんだこれ?


なんだかわからないけどかわいい。

このくらいもらっても大丈夫だよね…?

僕はその小瓶をそっとポケットに滑り込ませた。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ