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4. バグる

すべてが夢なのか?

ああ、このすべてが夢だ。


ゲーム世界に閉じ込められるなんて、ありえない話だ。

そんなファンタジーみたいなことが…


しかしそれでもなお、そのファンタジーは現実だった。


そう自己正当化していた新米プレイヤーの目の前に、メッセージウィンドウが表示された。


[24時間が経過しました]

[プレイヤー「!#@!#ニュービー」さんが再接続します]


-ピーン!


「あっ、目!目玉飛び出し演出マジで嫌だー!」


その言葉と共に、ニュービーの目が開いた。

彼の横にはセーブポイントの役割を果たす噴水が水の流れる音を立てていた。


「はっ!ここは、見覚えのある天井だ」

「天井って何だよ!空だろ、このバカ!うわあああ!」


目を開けると、彼は初めて来た村の広場で目を覚ましていた。

その横では妖精が大泣きしていた。


明らかに死んで生き返った状況なのに、他の住民たちはただ冷ややかな表情でそれぞれ仕事をしている。

それでも数人がクスクス笑ったり、気の毒そうな目で何気なく言葉を漏らした。


「ちっ、また誰かがあの手口に引っかかって…」

「とにかく簡単に金を稼ごうとするからああなるんだよ。クスクス。」


一体何がどうなっているのか分からない新参者は、ただズキズキする頭をもみしだいただけだった。


「うう…また何て言ってんだ」

「フゥッ、フゥッ…クン…それが…」


妖精が代わりに説明した。


「あのスライム…即死バグにかかったモンスターだって」

「即死バグ…?それはまた何だ…」


大まかに聞くとこんな感じだった。

いくらこのシーカーワールドが現実以上の現実世界だとしても、厳密にはゲームプログラムの世界。

ゲームプログラムの世界では、常にバグやエラーが付き物だ。


ましてや本当に100年も経ったプログラムなら、あらゆるエラーやバグがない方がむしろおかしいだろう。


「だから…フンッ…ただ攻撃を受けるだけで即死だって…クンッ…だから警備隊も諦めたし、村人たちはもしかしたらという気持ちで毎回依頼をかけているんだ…フンッ…」


『いや、ウェブ小説のキャラが持つようなチートを、序盤の雑魚モンスターが持ってるわけないだろ』


「わかった…まあ、こうじゃなきゃあの金も納得できるだろう。泣くな、ちゅっ」

「でも…君…死んでて。痛いだろうに…ううっ」

「僕は大丈夫だから、もう泣かないで。ほら、僕元気でしょ。さあ、さあ、泣き止んで!」

「くっ…!ちっ!」


ニュービーはまず妖精を落ち着かせると、考え込んだ。


『むしろ、今から逃げた方がいいか?』


昔の彼の配信スタイルのように。

新人としてゲームの最初を見ていたあの頃のように、考えてみればこれ完全に理不尽じゃないか?


何か悔しかった。


同時に、昔の視聴者やYouTubeのコメント、そして何よりこの事件直前に通りすがりの人たちが言った言葉を思い出した。


『毎回ゲームを2時間以内に終わらせて逃げるゲーム音痴兼アグロ野郎の配信…』


自分が下手だから逃げたわけじゃないのに…

実は、配信コンセプトのせいでそうなっただけで、本来の性格は…


実際、彼はこうしたアグロ配信の前は、何事も最後までやり遂げる鬼根性で有名だった。

ゲーム一つやっても100%達成できなければ絶対に離れない鬼。

むしろ鬼だった頃の方がネットではもっと有名だったような気もする。


ただ、配信ではそんなことはできなかったから我慢していただけ。

むしろこの牢獄世界に閉じ込められた以上、もはや彼に必要なのは2時間の浅い体験をする初心者じゃなかった。


昔、彼の鬼のような姿が必要だった。


「ふう…本当に昔の性格が出てきちゃうな」

「ん?何だって?いいや、とにかくこの村を出よう、な?この村マジで目障りだ!」

「妖精よ、うーん…後で名前から決めよう。とにかく。よく聞け、時には逃げるんじゃなくて、むしろ突っ込むのが答えの場合もあるんだ」

「え~っ?!今またやるって?」


その言葉にニュービーは今まで見たこともない腐った笑みを浮かべた。

「俺がなぜニュービー以前に悪鬼と呼ばれたのか、皆に教えてやる…」


*


宣言はそうしたが…


「クエッ!」

「キィィン!」


[24時間が経過しました]

[プレイヤー「!#@!#ニュービー」さんが再接続します]


やはり簡単なことではなかった。

そもそもスライムが攻撃態勢を見せると、スライムの全身が攻撃判定となっていたのだ。

一言で言えば全身が即死トラップそのものだった。


「やっぱり接近戦は無理か…今度は弓でやってみようか?」


[初心者武器選択ボックスから『初心者の弓』を選択しました!]

[初心者武器はいつでも変更可能です!]


接近戦が不可能なら遠距離からやればいい!


「キーエーン!」

「う、うわっ!何だこの弾幕は!」


しかしスライムは馬鹿ではなかった。

遠距離でちょっかいを出されると、奴は自ら液状の体を撒き散らして飛んできた。

本来ならダメージすら入らない牽制技のようなものだったが。


トントン!


「グゥッ!」


[死亡しました!]

[24時間後に近くの村で復活します!]

一滴触れただけで即死だった。

「ちくしょう…何てこった、序盤の雑魚敵のパターンがこんなに多様だなんて?次は…」

「今回も俺が一度出てみようか?」

「悪くないけど、お前一人で防げる弾幕じゃないぞ」


いつの間にか妖精もそんな悪鬼となった新人の傍らで補佐していた。

そんな彼らの姿に村人たちも次第に認識が変わっていった。


「あれまた挑戦するらしいよ…」

「いや、もう一週間もかかってるのに?」

「はあ、根性あるな、根性あるよ」


実際、彼らにとってもあのスライムは厄介者を超え、村の危機だった。

元々この場所は雑魚モンスターだったスライムが吐き出したアイテム「粘液」が村の主な収入源だった。

だが問題のバグスライムのために粘液を全く生産できない状態だったのだ。


「うーん…あの奴、何とかできないものか?」

「えー、旅人って奴らに役に立つ奴がいたっけ?」

「それでもわからないじゃないか?」

「そうは言っても、俺たちが何を手伝うんだ?まさか一緒に戦うとか?復活機能もない俺たちが何ができるっていうんだ…」

「ううっ…」


NPCと言っても、全てが同じNPCではなかった。

かつてゲームで重要な役割を担ったおかげで、死んでも復活するNPCは多かったが、残念ながらそうではなかったNPCも多かった。

単発イベントや半ば背景役だった彼らにとっては、一度死ねばそのまま永久死亡扱いだった。


そのせいで、彼らにとって冒険も英雄的な旅路も不可能だった。

ただ、一日一日を生きることにも満足し、安全な村で暮らすのが精一杯だった。


そのため、こんなことさえ自分たちの手で解決できなかったのだ。

そんな彼らの前に、最後まで諦めない奴がいると、心が複雑になった。


何というか、胸の奥にしまい込んでいた熱い何かが目覚める感覚。


「普通、2回死んだらそのまま逃げ出すんだけど…」

「まあ、ちょっと注目してみるか?」


そんな彼らにも、妙な気配が流れ始めた。


*


[24時間が経過しました]

[プレイヤー「!#@!#ニュービー」さんが再接続します]

[頻繁な死亡はプレイヤー様に大きなストレスを与えます。そのため数時間の休憩をお勧めします]


もう十三度目の死亡だった。


「ああ、本当にダメだな」


ニュービーとしては本当に頭に血が上る奴だった。


「近接で倒そうとしたら体に少しでも触れただけで死亡だし。遠距離で倒そうとしたら土砂降りの弾幕を撒き散らすし…罠を仕掛けても全部回避して…一体どうやったら倒せるんだ?」

「そもそもこんなこと許されるのか?」

「何が?」

「もうここに滞在して2週間だぞ」

「クフン…それはさておき」


実際、誰だって望むなら無限に挑戦できるものだ。

だが現実はそうはいかない。


金も金だが、何よりも時間は永遠ではないから。

特にあの献身者と呼ばれる者たちに追われる危機にある二人にとってはなおさらだ。


「確かにあの奴、何があっても俺を捕まえるって言ってたから…」


このままじゃスライムじゃなくて新人が捕まるかもしれない。


「確かにそろそろ終わりを見よう」

「終わらせるのか?」

「今回だけもう一回やってダメなら諦めよう」


たった一発の決着宣言。

口ではそう言っても、実際ニュービーの立場でもできることは全てやった状況だった。


『正面突破も裏技も全く通じないのに、どうすればいいんだ?』


するとふと、一つの疑問が浮かんだ。


「そういえば、何かおかしくないか?」

「何が?」

「接近戦では殴る前に俺が死んじゃってたから気づかなかったけど。弓を構えた時は俺がダメージを与えてた気がするんだ」

「うん!それは確かだった!」

「おかしいな…肝心のスライムが無事だったってことか?」

「あっ!確かに何かおかしいと思った!」


突然何かがひらめいたのか、妖精の口が早くなった。


「奴がそのまま倒れて光になって死亡したのに、またその場所で起き上がったんだ!」

「待て。それなら俺の攻撃は効いてたってことか。奴は死んだってことか?」

「間違いない!拾えなかったけど、確かにアイテムもいくつか落ちたよ!」

「なるほど!そういうことだったのか!」

「ん?」

「方法が思いついた!でも、解決するには君が必要だ」

「え?僕?」


突然の助け要請に妖精は首をかしげた。

今回はあまり活躍できず、ふてくされた状態だったのに…


「でも、まさか僕に武器を振るえって言うんじゃないよね?」


ニュービーは知っていた。

チュートリアルの妖精たちは基本的に戦闘能力がなかった。

いや、ないどころか戦闘という行為自体ができないように制限がかかっている。

どうやら妖精が無敵という特性を悪用しようとする連中のためだろう。


もちろん、ニュービーも例外ではなかったが、彼は違った。


「代わりに、君が少し気分を害するかもしれないけど、大丈夫か?」

「言ってみろよ」


ニュービーの説明に妖精は一瞬顔をしかめた。


「確かにそれはちょっと気分悪いな」

「やっぱりそうか?」

「でもあれは俺も知らずにやったことだ!こんなに全部正直に話して助けてくれって頼んでるんだから、この妖精様が助けるべきだろ!」

「よし!じゃあ準備物から集めよう」


*


ぐにゃぐにゃ~。


スライムは最近、居心地が悪かった。

昔も彼らは長い間、プレイヤーたちの狩猟対象として虐げられた生活を送っていた。

ところが、いざ100年前の解放の日という時が来たのだ。


間もなくプレイヤーたちで賑わっていたこの初心者森が空くにつれ、彼らは内心期待した。

私たちも解放されるのか?


答えは「ノー」だった。


プレイヤーたちの経験値稼ぎが消えると、今度はNPCたちの弾圧が始まった。

確かにある意味では同じプレイヤーの奴隷仲間だと思っていたのに…

むしろ彼らはより徹底的かつ計算高く彼らを虐待した。

時間ごとに集団で彼らを殺し、そのアイテムを回収した。


一日に何度もだ。


一言で言えば、彼らは今やNPCたちの家畜同然だった。

いや、むしろ家畜の方がましだった。

現実の家畜は一度死ねば済むのだから。


そんな状況で彼らにバグは奇跡のようなものだった。

しかし、今回訪れた奴は何か不安だった。

ちょうどその奴が再び現れた。


「おい、今度こそ決着をつけよう」

『ああ、このうっとうしい奴め!』


スライムも返事したかったが、会話機能がなく、ただ心の中で叫びながら突進した。


「よし!今だ!」


その言葉と共に現れたのは、あの生意気な小さな生命体だった。

何もできずただ飛び回るだけの奴。

奴は相変わらず取るに足らない飛び回りだけをしていた。


違う点と言えば、奇妙な黒い球を持っているくらい。

肝心のあのうっとうしい奴は遠く離れていた。

ちょうどスライム自身の遠距離攻撃が届かない境界線あたり。


奴はそのまま弓を構えた。


『無駄だ!』

「今回は違う。お前のバグを見抜いたからな。」

『?』

「即死バグじゃなくて…重なりバグなんだ!」


チイッ!


その言葉と共に、狙っていた矢先に炎が噴き上がった。


[初心者の弓のスキル『火付け』が発動しました。]

[今回発射する矢に火属性がエンチャントされます。]


シュッ!


矢は赤く輝く矢印となって飛んでいった。


『危、危ない!』


スライムが急いで避けようとしたが…


「ダメだ!」


その時、あの役立たずだと思っていたスライムがそのまま張り付いてしまった。

奇妙なことに妖精が張り付くと、スライムは全く動けなくなった。


『あ、ダメ…!ダメだ!』


スライムは悲鳴を上げた。

しかし、火矢はそのまま妖精が持っていた黒い球、つまり火炎瓶に炸裂した!


火矢一つでスライムを何匹も殺せるわけがない。


ドカン!クワーアアアアア!


火のついた火炎瓶は違った。

そのまま固まっていたスライム全体が燃え上がった。


『グゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ


[レベルが上がりました!]

[レベルが上がりました!]

...


同時に五つのレベルアップ画面がニュービーの耳元を叩いた。


「大丈夫か?」

「もちろん大丈夫だよ!」

「ふう…」


もしかしてと心配していたニュービーの心に安堵が訪れた。

ニュービーがその場所へ歩み寄ると、全てのアイテムとお金がそのまま流れ込んできた。

二人は今すぐでもその戦利品を確認したかったが…


「ゴクリ…」

「あ、あれどうしよう…」


目の前にある厄介な問題を我慢しなければならなかった。


あの黒くうごめきながら奇妙なコード文字を吐き出


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