表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勇者が召喚した聖獣、なんと魔王様だった?!  作者: 止境
第一章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

9/27

第1章:鍛錬の続き

太陽は再び天頂を越え、日差しが容赦なく降り注いでいた。下山の小道で、ルシウスは背負った薪を背負いながら、剣の稽古を続ける。体にまとった淡い光は、日差しの中ではほとんど見分けがつかなかった。


山道は次第に平坦になり、草木もまばらになっていく。畑が一枚また一枚と広がり、まだ播いたばかりで土の上に淡い緑が散らばっているものもあれば、豆の苗が育ち、さやの輪郭まで見えるものもある。風が吹けば葉が細かく揺れた。遠くには農夫が地面にしゃがみ、雑草を払っている姿も見えた。


村の入り口を見つけると、ルシウスは立ち止まり、背負い架を下ろして、目立たない粗布の衣に着替え、疲れで重くなった腕を軽く振る。そしてひとりで村へと足を踏み入れる。しばらくして戻ってくると、手には一袋の銅貨が増えていた。


深い林の縁、燃え尽きた薪の跡からは細い煙が立ち上る。ルシウスは背負い袋にもたれ、マントを体に巻きつけたまま、静かに眠りへと沈んでいった。


朝日が昇り、風にはひんやりとした空気が混じっていた。葉は依然として緑が主体だが、縁は淡い黄色に変わり、樹冠の上層や点在する葉も同じ色合いを帯びていた。緑に黄色の斑点が混ざる木の下で、ルシウスは大きく息を吸い込み、魔力が全身を駆け巡る。重い一撃が樹に当たると、重厚な鈍い音が響き、木全体が激しく震えた。繊維のひとつひとつが、まるで牛皮紙を裂くかのような鋭い音を立て、木はゆっくりと倒れた。


「たった数日で、力の伸びがこんなにも……」

ベアトリスは驚嘆しながらも、丁寧にお茶を魔王に差し出す。


「力は確かに増している。しかし、より重要なのは魔力の利用効率が上がったことだ」

「でもこの間、主に筋力トレーニングをしていたんじゃ……?」

「そうだ。しかし彼の限界を超える筋力トレーニングを行ったため、体力を維持するには魔力を使わざるを得なかった。だが、トレーニング効果を最大化するために、可能な限り魔力の使用を抑える必要があるのだ」

ニクシアは淡く茶をすする。「しかし、彼が使用した魔力量は追加消耗に耐えきれなかった。その結果、魔力の利用効率が自然に向上したというわけだ」


ルシウスが薪を片付けると、魔王は空になった茶杯を手渡す。

「ここまで来たのだから、今夜は城で泊まろう」

「それはありがたい、ずっと野宿かと思ってたよ」


地平線に一筋の黄色が差し込む。白亜の建物がそびえ、無数の細長い尖塔が中央塔を囲むように空へ突き出している。中央塔の正面にはぼんやりと丸い窓が見える。太く長い塔楼が城壁を囲み、白塔に比べて低く、城壁前方には小川がかすかに流れている。木製の看板には「シルヴァ(Silva)」と書かれ、中年の男性が立てかけた標識に寄りかかって休んでいた。


日光に照らされた使い込まれた革鎧は深い茶色に光り、擦り切れた軍靴には乾いた泥がついている。顎に斜めに残る古傷、短いひげ、警戒と落ち着きが混ざった目つき。腰には鉄製のマチェット、胸元には水晶のネックレスを掛けており、かつて正規軍に所属していたことがうかがえる。勇者たちを見ると、彼は歩み寄った。


「ここは私が整備した道だ。町に入るには通行料を払え、一人五シルバーだ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ