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54話:王都騒然、揺らぐ玉座

王宮・政庁楼、宰相府内——。


「セイマが……討たれた?」


重臣たちの間に、ざわめきが広がる。


中央に立つ老臣カストールは深いため息を吐いた。「……“雷の盾”の名は、もはや語られることもあるまい」


「次は誰だ、異端の風に与した者は粛清せねば」


「だが、セイマが遺した記録が都に届いたとの報がある」


会議室に緊張が走る。


「ハク……風の継承者だという少年か」


「その名を口にするな。やつは王都転覆を目論む反逆者」


一方で——王の間、玉座にて。


現王・オルドレイン四世は重く沈黙していた。彼の側近が囁く。「陛下、王国の“風”が変わります」


「変わるか……変えられるのか」


窓の外には、不穏な空が広がっていた。


王宮周辺では民の動きも騒がしくなっており、地下での騒動が噂として広まり始めていた。


「……“風”が民を動かす時代など、我が王政には不要」


オルドレインは立ち上がる。「命じよ。地下通路の封鎖、親衛隊の増派。そして——」


「神則流の殲滅だ」


重く鋭い命が下る。


風が、王都の中枢にまで届いていた。



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