表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
32/104

30話:風を継ぐ者たち、神則の隠し里へ

カイロスとの戦いを経て、ハクたちは“西境の山々”へと足を向けていた。


その山深く、地図にも記されていない谷に、伝説の地――神則流の隠し里がある。


そこは、剣豪ムサシ・カザマが最後に身を寄せ、剣術の核心と精神を遺したとされる場所。


「この先が……神則流の、源……」


ナギが小さく息を飲む。


「ここには、“神木の根”が眠ってる。ムサシが“風”の力を剣に込めた、始まりの地よ」


霧の谷を抜け、古い鳥居のような門を越えたとき――


白装束の女性が、音もなく現れた。


長い黒髪に、銀の鈴をつけた巫女装束。


「あなた方が……“風の剣士”ね」


「私はユイ。神木の声を聴く者。ムサシ様の意志を継ぐ者です」


ハクは軽く頭を下げた。


「俺はハク。……神則流の末裔……かもしれない」


ユイの瞳が、どこか懐かしげに細まる。


「この地に来たということは……“刃の意味”を問いに来たのですね」


そう告げると、彼女は谷奥の社へと歩き出す。


「ムサシ様が遺した、“剣を捨てた言葉”。今、あなたに伝える時が来たのです」


谷には風が吹いていた。


その風は、どこか懐かしく――ハクの木刀が微かに震えた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ