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第三十話 未来に持ち帰って良い情報

10/23 内容リメイク

 ◇ ◇ Sideオボロ 箱船焔 ◇ ◇


 未来に対する影響抑えるために移動範囲は制限されてるけどゆっくり過ごして良いよと言われた。

 ・・・・・・植物の部屋から出られない感じだけどね。

 寝る家みたいなのが植物の部屋にあるから問題は無いんだけども・・・・・・


「世界の外ってこんな風景なんでござるな・・・・・・」


「世界の外出たら普通は死ぬけどね。ボクもこういう風景だったというのは知らなかった」


 得体が知れないけど見ていると何というか不思議と見入ってしまう。

 これが実際にある光景なんだなって思える得体が知れないけど不思議な光景なんだ。


「でも、過去にこんな事があったなんて知らなかったでござる」


「そりゃ知らないよ。あの世界って誰かが作った箱庭だからね。表向きの理由だけを鵜呑みにするなら製作技術を高めさせるためなんだろうけども、絶対それだけじゃ無いでしょ」


「こうなるとコクウ殿は拙者達とは違う世界から来たって事なんでござるな」


 システムウインドウでステータスを確認すると、特例事項により適性全解放と書かれている。

 なんか、普段よりも動ける感じがしたんだよね。

 コクウちゃんは恐らく、システムシードで管理されてない世界からあの光の影響で私達の世界にやってきたってことなんだろう。


「そうだよ。そして多分だけど時間跳躍もしてる。記憶をたどるとワールドゼロだのワールドワンだの色々と聞いた覚えがあるしね」


「ワールドワン? ワールドゼロの親戚かなにか?」


「さあね。ワールドゼロと違って話が通じるって事くらいしか知らない。元々その言葉が何を意味するのか理解してなかったからね」


 人物だってことは分かっていたけどとコクウちゃんは呟く。

 つまり、コクウちゃんが未来にタイムスリップしたので無ければ私達の時代にもワールドゼロは居るって事なんだろうね。

 対抗手段とかが確立されてまともに戦えるようになってようやく五分五分に持ち込めて、ようやく勝利したけど倒しきれなかったとかかな?


 そんなことを話していたらフレイフィルさんが戻ってきた。

 もう今日は戻ってこないと思ってたんだけど・・・・・・


「一応確認して見たけど、ワールドゼロはこっちを追いかけてくる気はなかったよ」


「問題無いと言ったのに確認していたのか?」


「アンノウンである君の存在があったからね。対抗できる力である絶対遵守の力を持ってるコクウちゃんが居たから対応が変わってくるかも知れなかったからね。結果はつも通りだったけど」


 絶対遵守の力が対抗できる力?


「なんなんでござるか? その絶対遵守の力って・・・・・・」


「絶対遵守の力ね。君は今まで理不尽と感じたものはある?」


 理不尽・・・・・・リエラ姉の呪いとか私の敏感過ぎる肌の体質とかかな。

 敏感過ぎて痛みすら感じるから薬塗って全身を忍者みたいにしないといけないんだよね。


「あるでござる」


「身内が呪いでか。難儀だね」


 言ってないのにばれた。

 顔に出てたのかな?


「呪い、時間停止、空間切断、法則などありとあらゆるものを無力化し、自分の都合を押しつけるその力が絶対遵守級のルールオーラだ」


「ルールオーラ?」


 規則の放射体って意味かな?


「ルールオーラというのは、あらゆる理不尽をねじ伏せることが出来る。絶対に解けない呪いだとか、絶対に切断する力だとかを無力化出来る凄い力だ。その最上級が絶対遵守の力だ」


 す、凄まじいんだね。

 絶対だとかを無力化出来るんだ。


「そのルールオーラはどうやって手に入れられるの?」


「方法は二つある。片方は一時的にだけど上手く行けば永続的に使えるかも知れない」


 ・・・・・・ルールオーラの手に入れ方を教えて貰ったけどどっちも難易度が高い。

 一時的の方は難易度が低そうだけどね。

 もう片方の方法に神格を得る程の信仰を得ることがあるから永続的の方は難しすぎるよ。


「既に持っているボクは? 確か絶対遵守の力は持ってるって話だったけど・・・・・・」


「実際に扱えるようにするなら同じ手順を踏まないといけないよ。絶対遵守の力を扱える程の質と量を獲得しないと外部に出力出来ないからね。まあ、持ってるだけでも呪いとかの類いは効かないんだけどね。絶対遵守の力に詳しい人がどうこうしない限りは」


「なるほど。だからボクは適性で縛られていたのか」


「まあ、アレを無力化するなら低レベルでもルールオーラで十分なんだけどね」


 対処方法を知っていれば絶対遵守の力をまともに扱えない人ならどうにかすることが出来るって事ね。

 というか適性もルールオーラでどうにか出来るんだ。

 凄く万能な力なんだね。


「あれ、ちょっと待って・・・・・・絶対遵守の力がワールドゼロに対抗できる力なんでござるよね? コクウ殿は継承された結果持っているって事は、既に対抗できる力はあるって事なんじゃ・・・・・・」


「無いよ。この時代にはまだ無い。というか対抗手段が出来たからこそ、君達の時代でワールドゼロが殆ど居ないんだろうしね」


 あ、そうか。

 ここは遙か過去だから未来では普通にある対抗手段が無いんだね。

 でも・・・・・・


「ルールオーラが習得できるのに何故絶対遵守の力は習得できないんでござるか? 鍛えるだけじゃ駄目なんでござるか?」


「絶対遵守の力はルールオーラの中でも特別だ。今はワールドゼロしか使えないんだよ。それ以外の生き物が手に入れる術は見つかってない」


 ってその言い方だとワールドゼロは当たり前のように使えるってことになるんじゃ・・・・・・

 いや、向こうが使ってくるから同じ力で対抗するしか無いんだね。

 だとしたら、絶対遵守の力って相当苦労してそれ以外の生き物が手に入れる術を見つけ出したんだろうね。


「それに、私自身はコクウちゃんの体を探って見つけ出す気は無い。未来に頼ってたら何が起こるか分からないからね。君達から与えて貰った情報で私が動くことは無いよ。君達が去ったあとは記憶を封印するつもりだしね」


 凄い徹底ぶりだね。

 そこまでして未来に悪影響を与えたくないんだ。


「そこまでするのか・・・・・・」


「そこまでしないと悪影響は抑えられないからね。一応、未来からの訪問者が来たという記憶だけは残り、詳細だけを知らない状態になるから混乱する心配も無い」


 混乱する心配は無いんだね。

 私達のことを忘れてしまうと言うのはちょっと寂しいけど仕方ないのかも知れないね。


「まあ、君達が過去から情報を持ち出す分には問題無いからね」


 ワールドゼロは記憶封鎖したところで意味が無いしねとフレイフィルさんは呟いた。

 私達だけはフレイフィルさんのことを覚えてる状態になるって事ね。


「折角だし、コクウちゃん。力を手に入れたいと思う?」


「え? いきなり何を?」


 力を手に入れたいって・・・・・・


「理不尽にあらがう力だよ。ルールオーラは手に入れたところですぐに扱える代物じゃ無い。呪いがどんなものかは知らないけど、恐らく簡単に解ける代物じゃ無いんでしょ?」


 ・・・・・・確かにその通りだ。

 リエラ姉の呪いは凶悪で誰にも解くことが出来ないと言われた。

 シャウラさんでさえも呪いをどうにか出来る人間は居ないと言われてるしね。

 解呪に適した素材を手に入れて、それらを調合して作った代物で解くしか無いらしいけど、間に合うかどうか・・・・・・


「可能性に賭けるならこの力を持って帰るのがいいと思うよ。試練を乗り越えないといけないし、確実に呪いをどうにかする術が手に入るとは限らない。どうする?」


 確実に呪いをどうにかする術が手に入るとは限らないね。

 でも、それに賭けてみるのも一つの手かもしれない。

 どうせ見つからないわけだしね。


「賭けてみることにするよ。その力にね」


 私はフレイフィルの試練に挑むことを了承した。

フレイフィル「それじゃあ、炎に飛び込もうか」

オボロ「え?」

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