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第二十九話 フレイフィル

10/23 内容リメイク

 ◇ ◇ Sideオボロ ??? ◇ ◇


 私達は謎の女性の力で奇妙な場所へと飛んできた。

 さっきまでと違ってボロボロの場所では無くどこかの乗り物の中みたいな感じだ。

 空は得体の知れない空間から空を遮るようにガラスみたいなもので覆われている。

 植物も生育されていて結構良い感じの乗り物だ。

 乗り物じゃ無くてそういう場所にある拠点かも知れないけどね。


「さて、この状況に困惑しているだろうけど自己紹介でもしておこう」


 女性は近くの椅子に座ることを促した。

 私とコクウちゃんはそれに従って椅子に座った。

 そうすると女性は名乗った。


「私の名前はフレイフィル・アルケミル。この箱船であちこちの世界を渡り歩く旅人だよ」


 フレイフィルさん・・・・・・

 これがこの女性の名前なんだね。


「拙者の名は・・・・・・」


「名乗らなくて良いよ。君がオボロ、こっちがコクウでしょ」


 名乗ってないはずなのに名前を当てられた?


「なんでボク達の名を・・・・・・」


「そういう特技だからね。私は人の顔さえ見ればどんな人物なのか、そして名前も分かる」


 見ただけで名前まで!?

 ホムラちゃんも何となく人の状態を察する力あるけど、この人はそれ以上だよ。

 隠し事までばれてそう。

 ホムラちゃんに隠していることとかばれてないのに・・・・・・《ref》追求しないだけで隠し事があるのはばれてる《/ref》


「名前を知ることが出来る!? まさか・・・・・・」


「安心して良いよ。真名を知って縛ったりはしないから。そもそも、絶対遵守の力を持つアンノウンは縛れないからね」


 絶対遵守?

 そういえばさっきのよく分からない人もそう言ってたね。

 フレイフィルさんのことを絶対遵守の力を持たないとか何とか・・・・・・


「絶対遵守って? それにアンノウンとはなんでござるか?」


「う~ん、全て話すと理解出来ないだろうから単純に説明すると、アンノウンは特別な強者が産み落とした子供かな? 絶対遵守の力を引き継いだ上に本人にとってはいらないと思う強力な力を持っているんだよ」


 本人がいらないと思う強力な力?

 ダイアルさんでも強すぎて使わないとかあれどいらないという力は無いはず・・・・・・

 でも、コクウちゃんが納得している辺りいらないと思う力があるって事?

 ということはアンノウンってコクウちゃんのこといっているのかな?


「確かにいらないと思ったことは何度もあるね。常に動き続けてボクが欲しい物を全て奪い去っていくからね」


「奪い去っていくんでござるか!?」


 デメリットがある強大な力って事なの!?

 デメリット次第ではそりゃいらないってなるよね。

 欲しい物を全て奪い去っていくならそりゃいらないってなるよ。


「絶対遵守の力がどれほどのものかは知らないでござるがデメリットがでかすぎるでござるよ・・・・・・」


「別に絶対遵守の力はアンノウンが持つ力じゃないけどね。あくまでそれは親から受け継いだ別物だよ」


 受け継いだ別物なんだ。

 ってことはメリットは別にあるって事なのかな?


「答える気は無いよ。ボクとしても余り弄って欲しくないところだからね」


「答えない方が良いよ。この子はそれを知っても問題無い位の強さが無いからね。知ればやっかいな出来事に巻き込まれるよ」


 知ると危険ってこと?

 いや・・・・・・でも・・・・・・


「既にこの状況がやっかいな出来事でござるよ。どうやって変えれば良いのかも分からないでござるし・・・・・・」


「それは問題無いよ。私が責任持って送り返すから。システムシードがあるおかげでどこから飛ばされてきたのか特定しやすいしね」


 システムシード?

 それって・・・・・・システムウィンドウを司る何かなのかな?


「システムシードとはこれでござるか?」


「それを出せるようにしたのがシステムシードだよ。システムシードの設定から見るに彼女の作り出した世界から君は来たんだろうね。時刻設定からするとここよりも遙か未来からね」


「未来・・・・・・・未来!? つまりここって過去って事でござるか!?」


 私達、時間跳躍してしまったの!?

 だとしたらどうやって帰れば・・・・・・


「オボロ、慌ててるみたいだけど、フレイフィルが帰してくれるって言ってただろ。未来に戻す術があるんだよ」


「そうだね。戻す術はあるよ。影響を最小限に抑えるためにちょっと時間かかるけどね」


 なんだ、戻れるんだね。

 でも・・・・・・


「勝手に時間跳躍してきた拙者達を何故助けてくれるんでござるか?」


「君達の居る時間にいる友人の生存を歪めたくないからね。影響を最小限に抑えたいんだ」


 そうか、私達がここに来たことで未来が変わる可能性があるんだね。

 システムシードという何かを作った人を知っていた節があるし、その人に悪影響を与えたくないからなんだろう。


「ボク達がそんな歴史を変えられるとは思えないけどね」


「そうでも無いんだよ。だって、今の時代は暗黒期とも呼べる時代だからね。ワールドゼロと世界以外は生存を認められない世界。ありとあらゆる世界の最強の戦士ですらワールドゼロの前に倒れる運命なんだよ」


 暗黒期って・・・・・・それにワールドゼロ?

 それってさっき言ってたよね。


「ワールドゼロとは・・・・・・」


「過去の時代のことを色々話したところで意味ないし、もし現代にワールドゼロが居たら知ることで呼び寄せてしまうかも知れない。少なくともこの時代ではどんな最強の戦士でも倒すことの叶わない敵としてみてくれたら良いよ」


「いや、さっき倒してたよね?」


 倒すことが叶わないといいつつさっきは倒せていた。

 アレはどう説明を・・・・・・


「倒せてないよ。私は長い修練の果てに一番弱いワールドゼロなら倒せる力を得てるけど倒すには数ヶ月以上も戦い続けないといけない。そんなに戦ってたら援軍が来ないわけが無いから倒せないんだよ。あの時のはただ単純に吹き飛ばしただけ」


 吹き飛ばしただけって・・・・・・

 消し飛ばしたように見えたけど、倒せてないって事なんだね。

 しかも戦うなら数ヶ月単位って・・・・・・しかもそれだけかかって一番弱いのをってどれだけ強いの?

 いや、数ヶ月戦い続けられるフレイフィルさんも大概なんだけどそれ以上に強いって事?


「ワールドゼロは世界の内側に居なければ襲ってこない。仲間を増やす障害以外は興味ゼロってところだね」


 興味ゼロって・・・・・・

 そんな簡単な物なの?


「納得いってないようだね。あいつらにとっては私達は顔に飛び回るハエみたいな物なんだよ。顔から離れたハエをわざわざ殺しにいくかと言われたら違うでしょ?」


 ワールドゼロには人類はそう見られているってことなんだね・・・・・・・


「まあ、ワールドゼロにとっては世界の内側に居る全ての生き物がうっとうしい対象なんだけどね」


「生きとし生けるもの全ての敵って事でござるか!?」


 全ての生き物を全滅させることがワールドゼロってのの目的なの?

 見た目は人だったけど実際には違うって事なんだろうね。


「全てではないかな。ワールドゼロにとって最優先なのは・・・・・・いや、これ以上話したらやばい。うん、軽く知っておいた方が言いと思ったけど深く話しすぎるところだった」


 気になるところで話をやめないで欲しいな!?

 夜寝られなくなっちゃうよ。

 話したら私達が危険にさらされるから仕方ないんだけども・・・・・・


「ごめんね。気になるところで止めちゃって。でも、世界で何かをするために全ての生き物を殺し尽くしている訳だからね。目的外の事まではしないからこそここが安全なんだよ」


「なるほど、この箱船って世界の外にある訳か」


「そうだよ。箱船焔、それがこの船の名前だよ」

ワールドゼロ「・・・・・・害虫め、逃げたな。まあいい。ここに戻ってこなければそれでいい」

フレイフィル「・・・・・・一応観測していたけど問題無さそうだね。世界の外に逃げれば攻撃したとしても襲ってくることは無い。いや、攻撃とすら思われてないんだろうね」

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