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第十五話 付与文字と宝石の関係

10/23 内容リメイク

 ◇ ◇ 拠点 鍛治場 ◇ ◇


 よし、始めようか。

 ついに私はシミュレーションのモンスターを倒せるようになった。

 そろそろ試練を突破できる頃合いだ。


 故に私の武器を作るときだ。

 錬金技術も踏まえて作れば今まで作った剣よりも遙かに高性能な武器が作れるに違いない。

 ふふふ、どんな武器が出来上がるのか楽しみだ。


「まずは金属を用意する」


 用意するのは鉄だ。

 それを変形術で剣の形へと変化させていく。

 そうすれば完成・・・・・・な訳がない。


 ここから鍛造していく。

 ただし普通の鍛造では無い。

 錬金術を用いた鍛造だ。


「とりだしたるは錬金ハンマー!」


 これを持つだけで記録された錬金術を扱えるようになる優れものです。

 正直完全習得しきれてるわけじゃないからこれがないと上手くやれないんだよね。

 やれたとしてもこれがあるとないとでは出来に大きく差が出てくるだろう。


 熱した剣の形をしただけの鉄をハンマーで叩く! 叩く!

 叩くと同時に注入術を使っていく。

 魔力石を作るのに使った注入術だ。

 と言っても込めるのは魔力では無く炭素だ。


 鉄は炭素を加えると固くなる。

 でも逆に加えすぎると脆くなる。

 それを調整するのは以外と難しいけど、これを使うと難易度が下がる。

 時間掛けずとも、数分で適切な炭素量に出来るんだから便利な物だよね。

 ・・・・・・技術忘れないように、これに頼らない方法は定期的にする必要はあるけどね。

 楽ばかりしていたら技術力は落ちていくからね。

 いざという時出来なかったら泣く羽目になるからしっかりとしないとね。


 さて、次は切削術で刀身に回路を刻んでいく。

 そして魔力結晶を流し込んでいく。

 魔力結晶を流す際には注意しなきゃいけないことがある。

 金等と合成術で合成しながら流し込まないと駄目なんだ。


 魔力結晶単体で回路を作るとなんかぐねぐねのぐにゃぐにゃの回路になるからね。

 ちょっと切れたら簡単に切断される微妙な代物になる。

 だから他の金属などを合成してやることで強度があがるんだ。


 特に金は相性が良い。

 魔力結晶と金を合成すると周囲の金属と同じレベルの強度のまま魔力結晶の回路機能を維持出来るからね。

 周囲と同化するというのは結構良い性質だ。

 そこだけ耐久違うと壊れやすい原因になりかねないからね。

 それが無いってだけで結構優れてるんだ。


 武器作りとしてなら金との組み合わせがが一番優れてるね。

 金が無限素材じゃなかったら本当に不便だった。

 現実とかで作ろうとしたら、相当高価な代物になるんだろうな。

 ちなみに、使った量に対して重量は軽めになる。

 同化するという性質は、重量にも影響を与えてるからね。

 金の重さは何処行った?って突っ込みたくなるけどね。


 錬金術使うと質量保存の法則はどこか遠くに飛ばされていくし今更だけどね。

 恐らく重さに関わる質量関係で何かが起こっているんだろうけどそれがなんなのかまでは分からないしね。

 魔力の力で軽くしているわけでは無いというのだけは分かってることなんだけどね。

 逆にそのせいで謎が深まってるわけだけど。


 回路を刻んだら付与文字を打ち込んでいく。

 付与文字は魔力結晶に宝石を組み合わせて使う。

 色は後で自由に変えられるから宝石の用途で決められる。


 宝石の用途は石言葉で決まる。

 アパタイトなんかは絆を強める、繋げるという石言葉がある。

 これで付与文字同士を共鳴させたりしたり出来るなど様々なことが出来る。

 武器同士を共鳴させて更に火力アップを目指す付与文字なんかも刻めるしね。


 有名な宝石だとアメジストは誠実、高貴って意味があるから所有者設定が出来るようになる。

 エメラルドは幸運、誠実があるから幸運強化が出来たり回路の調整とかに使えたりする。

 サファイアは誠実、慈愛、徳望は回路のメンテナンス修理そして武器の自己修復の力を与える等地味に使える宝石だ。

 パールは装備系が向いていて健康と円満だから治癒効果のある装備が作れたりする。

 ダイヤモンドは清純、無垢だから汚染除去とかに使えるだろうね。いや、毒を摂取しても無力化なんかにも使えるかも知れない。


 こんな具合に石言葉の解釈次第で色々と出来る。

 誠実って石言葉は正しく振る舞うことができる真面目さを意味するから錬金回路の異常を収める役割を持ってると解釈できるからね。

 石言葉は解釈次第だ。解釈次第で宝石の力は大きく変わる。

 ただ、大きく外れる解釈は出来ないから宝石の組み合わせが重要なんだよね。


 ちなみに天然物人工物でこれらの力は大きく変わることは無い。

 むしろ人工物の方が不純物が少なくて扱いやすかったりするから私としてはそっちの方が使いやすい。

 人工物だけは無限資材だというのも関係してるけどね。

 というかゲーム内なんだし天然物人工物関係ないよね?って思うことはあるけどね。


 私の剣にはアメジスト、エメラルド、サファイアを使って付与文字を作っていく。

 大量の宝石を使って調整出来る気がしないし今はこの三つで良いでしょ。

 この三つの宝石には誠実の石言葉があるからかなり扱いやすいしね。

 石言葉って結構ダブっているものが多いんだね。

 まあおかげで結構やりやすいから助かるけどね。


 ちなみに宝石そのまんまを埋め込みその中に付与文字を加えるデザインにも出来たりする。

 成金ソードみたいになるからやる気は無いけどね。

 やるにしても鍔とかその辺の軽い象徴に施すくらいだ。

 成金ソードとかダサすぎるからね。やる気は無いよ。


 と言うわけで鍔にサファイアを埋め込む。

 ちなみにこの状態はメリットにもなる。

 今の私の技術力じゃ自動修復まではいけないけどこうすることによりサファイアの自動修復の力を引き出せるんだ。

 サファイアを象徴として出すだからそれだけ宝石の力が強まると解釈できるからだろうね。

 鍔なんかに付けた象徴の宝石の力を引き出せるかは所有者の解釈次第だからどんな力を引き出せるかは所有者次第だったりする。


 ちなみに、象徴宝石を増やしすぎると、結果的に引き出せなくなるかもしれないから成金ソードはよろしくなかったりする。

 いくら剣に取り付ける象徴とはいえど、増えすぎればそれだけ宝石一つに対するイメージが低くなるから当然と言えるね。

 とはいえ武器に使う宝石の種類が増えてくれば、二つ三つくらいなら象徴が弱体化せずに扱えるようになってくるけどね。

 まあ、種類を増やすと逆に一つの象徴だと、その宝石が耐えきれなくなるというリスクを抱えるから増やす事になるんだけどね。

 でも、同じ種類の宝石の数を増やして更に宝石の力を発揮させるなんて事も出来るから、デメリットになり得ない場合もある。


 まあ、今の私じゃそこまでの付与は出来ないんだけどね。

 三種類使うのが精一杯だし仕方ない。

 いずれは全ての種類の宝石を使った剣を作ってみたい物だ。

 ・・・・・・この言い方だけだと成金ソード作りたいみたいに聞こえるけど付与文字に使うから実際見て分かる付与文字は数種類だけだからね?


 ちなみに、付与文字を載せる際には錬金回路と同化させるようにする。

 そうすることで剣の内側に取り込まれて付与文字となる訳だ。

 その際重量はどこかに消える。質量保存の法則は旅に出たんだ。


 そんな感じで出来ました。

 自動修復と所有者設定(ほぼ意味なし)、気休めの幸運強化が付いた剣だ。

 これで刀身がへし折れるかしない限りは再生する剣になるはずだ。


 さて、これで私の武器は完成した。

 ・・・・・・折角だしオボロとコクウさんの武器も作っておこう。

 予想よりも早く出来上がったしね。

質量保存の法則「別に逃げてないぞ。別種の法則があるから俺はそれに従っているだけだ。消えた金の質量は別の物に変換されているんだよ」

錬金回路「言い訳乙」

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