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第十話 他の冒険者の話

10/23 内容リメイク

 ◇ ◇ 拠点 事務所 ◇ ◇


「別にいいと思うよ」


「あっさりOKが出た!? ビュウス達に相談しなくて良いの!?」


 私しかメリット無い気がするけど・・・・・・


「試練だよ。しかも今の私達が手の届かない試練だ。クラフターでも一つの適性値に絞れば80%は行くからね」


 そうか。

 試練に挑むわけだから必然的に私達も適性値解放の恩恵にあずかれる訳ね。

 試練の内容的にもそういうのが出来る試練なんだろう。

 でも・・・・・・


「まだダイアルと話してないのになんで分かるの?」


「ダイアルの動向はつかんでたからね。彼女がここ一週間で受けようとした試練は三つ。その全てがサバイバルタイプの試練だからね」


 シャウラの情報網はどうなってるのやら・・・・・・・

 にしてもサバイバルタイプ?

 一体どんな試練なんだろうか?


「広大なフィールドで数日から数ヶ月かけて探索し全てのボスを討伐あるいは脱出ルートを見つければクリアってタイプの試練だよ」


「数日から数ヶ月!? そんな長時間拘束される試練があるの?」


 そんなに拘束されるんじゃ迂闊に試練受けられないでしょ。

 いや、ログアウトは認められるかもだけど・・・・・・


「ちなみにログアウトとか認められないよ」


「普通にとんでもないね!?」


「ただし、その試練の場所の中身は超高速で時間が過ぎていく。外の一分が試練内部の一年に相当するレベルだからね」


 ワァオ、何というかとんでもないね。

 戦闘がインフレした漫画に出てきた修行場所みたいだ。

 あれよりも更に速いけどね。


「いや、早すぎるでしょ。なんでそんなに早いの?」


「次の試練を受ける人の都合とかだね。中で死んでしまいましたとかそういうのが無い限りは最初に入った人達しか参加できないからね」


 あ~その辺はゲームの都合なのね。

 でもそんなに加速させても問題無いんだろうか?


 ・・・・・・いや、世界をまたに掛けてるゲームだ。

 問題のある技術は使われてないだろう。

 つまりとんでもなく先進的な技術が使われてるってことなんだろう。


「どうやって加速させてるんだろうか・・・・・・」


「未知の技術が使われてるとしか言えないね。一から説明すると半年はかかるけど聞く?」


「シャウラは理解してるのね。聞かないよ。八月末までだし悠長に聞くこと出来ないよ」


 シャウラが理解してるんだからすぐに理解する必要は無いね。

 私の技術レベルが高まってから知っても遅くはない。

 その時には短い説明だけで終わるだろうしね。

 前提知識込みで話すとそこまで時間がかかるだけだろうし。


「ダイアルには私の方で話しておくよ。ホムラは出来ることをしたら良い。裏道のレシピ屋に事前に注文しておいたしね。取りに行くと良いよ」


「レシピ屋のこと知ってたなら教えてくれたって良かったのに・・・・・・」


 錬金術のレシピ注文してなかったから今日すぐに取りに行けないと思ってたけどね。

 シャウラが事前に注文してくれていたとは思わなかった。

 レシピ屋のことは話してなかったはずなのに・・・・・・

 あ、私の行動経路を見て知った可能性があったね。


「難易度高いしそれで学習する意義を感じられなかったからね。なんか錬金術関係でめんどくさい動きがあるから錬金術の本の入手が困難になってる。雇った冒険者も収穫ゼロで帰還する羽目になったしね」


「雇った冒険者って他にも居たんだ」


「拙者の兄のレクトでござるな」


 オボロに兄がいたんだね。

 知らなかったよ。


「それに加えてドルフィスというタンク役にラゼリンって魔法使いの子にヴェクルスって剣士の四人パーティだね」


「オボロ以外に冒険者が居たんだね」


 工房内では見かけなかったからいないと思ってたよ。

 色んな街回ってたらそりゃ居ないよね。


「そりゃ居るよ。ヴェクルスは冒険者じゃなくて戦闘者だけどね」


「戦闘者? 珍しいでござるな。戦闘者が工房に雇われるなんて・・・・・・」


 確かちゃんとしたところに雇われてる戦闘者以外は碌でもないって話だったよね?

 まともなのは少ないとか何とか・・・・・・


「ヴェクルスも例に漏れず碌でもない奴だったよ。根性たたき直したから私の指示にしたがうけどね」


 シャウラに根性をたたき直されたから言うこと聞くようになったんだね。

 さすがはシャウラだよね。

 戦闘者の根性をたたき直せるのは凄いと思うよ。


「そう簡単にたたき直せる物なんでござるか?」


「弱みを握って行動を制限させたり一人ではどうにでも出来ないような環境に放り込んでクラフターのありがたみを分からせたとかそんなところでしょ?」


「そうだね。大雑把に説明すればそんな感じのことをして根性をたたき直したよ。私の専属冒険者としていろいろと鍛えてるしリーダーとしてふさわしい人格に育ってるよ」


 戦闘者なのに専属冒険者って・・・・・・

 でもたたき直した後にリーダーとしてふさわしい人格に育ってるって相当鍛え込んだんだね。

 少なくとも一定の指示を与えたら自由裁量が許されるくらいにはちゃんとしているんだろう。


「あれ、そういえばその人とどうやって連絡取ってるの?」


 遠くの街まで買い出しに行った人と連絡取る方法ってあるのかな?

 私は知らないんだけど・・・・・・


「そういう道具持たせてる。戦闘者の収納場所のアイテムボックスにしまってあるからそこから取り出して要所要所で連絡取り合ってるから分かることだよ」


 戦闘者の収納する場所ってアイテムボックスなんだね。

 クラフターがストレージ、冒険者がインベントリ、戦闘者がアイテムボックスと見事に分かれてるんだね。

 多分性能も全然違うんだろう。


「でも錬金術でめんどくさい動きって錬金術師のクラフターを雇う動きなの?」


「それだけど、相当面倒なんだよね。正直ホムラにも降りかかってもおかしくない厄介ごとだしね。だからダイアル巻き込む気でいるんだけど」


 想像以上に面倒な事態になっているみたいだね。

 というか一石二鳥どころか三鳥もとってるし・・・・・・ダイアルが良いように扱われてるよ。


「でも厄介ごとって・・・・・・」


「知るのは当事者になってからの方が良い。変な勧誘は工房主に通してくださいで済ませておけば問題無いから。そうすればあと私が何とかするから」


 知らない方が良いってことなんだね。

 シャウラにばかり負担かけるのは申し訳ないけど、そういう立ち回りを下手に私がやろうとすると足引っ張るどころの話じゃなくなるからね。

 この辺はどうしようもないか。


「ところで、レクト兄は帰ってきているんでござるか?」


「まだだよ。転移門の使用許可が下りてないから自力で帰らないといけないからもう少し時間かかる」


 転移門?


「何それ?」


「世界のあちこちに存在するその場所に転移することが出来る祭壇だよ。街にあるもの以外はプレイヤーが関わらないと転移出来ないようになってるんだよ」


 そんなものがあるんだね。

 街にあるもの以外はって事は街の転移門は仕様が違うってことかな?


「街の転移門は一度工房に関わるプレイヤーあるいは工房主が対象となる街を訪れないとその街に転移する許可が下りないんだ。一度降りれば工房に所属している全ての人が街の祭壇を使えるようになるんだけどね」


 なるほどね。

 そうなるとダイアルはいつでも別の街に行けたってことなのかな?

 街を行き来するのは意外と簡単なんだね。


「街以外の転移門についてはちゃんとした四人以上のパーティを組んだら教えてあげるよ。それだけの人数が居たら冒険に出ても問題無いからね」


 四人以上のパーティか。

 オボロさんを含めばあと三人。

 クラフターはパーティメンバーとして含まれないからね。


 そろそろ私からも探した方がいいのかもね。

 パーティメンバーを・・・・・・・

 冒険に出られないと素材を見つけることすら出来ないからね。

 早いところ冒険に出られるようになりたいよ。

ダイアル「まあ、良いように使われるのは分かってたことだし別に良いけどね。それだけのメリットは見いだせるし問題無い」

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