116「エピローグ」①
――その後、あっという間に三日が経った。
魔王遠藤友也の雄叫びのせいで一時は臨戦態勢になったものの、問題なし、とされた。
いや、彼の言動は問題ありだったのだが、とりあえず大丈夫とした。
友也の知らぬところで、彼をしばらく休ませようと、ギュンター・イグナーツの結界付きの病院を手配しているところだ。
シューレン魔法国は、新国王が正式にグライン・シューレンに決まった。
グラインは、最初に、民に謝罪した。
そして、一緒に進んでいこうと告げた。
幸いなことに、グラインが平民として生活していた頃のことを知る民は多い。
グラインは自身のことを悪党と自称していたが、貴族に対して悪事は働いていたが民によくしていたので受け入れられた。
今後、グラインは、シューレンの名を捨て、国の名も変えることを決めた。
また、スカイ王国から妻を娶ることとなった。
これにより、スカイ王国と魔法国が正式に同盟国となる。
グラインは国を良くしてくれるのであればどのようなことでもすると決めているので、喜んで結婚の話を受け入れていた。
まだまだ決めなければならないことはあるが、エヴァンジェリン・アラヒーの神罰から生き残った善良な者たちと共に、国を作り直す決意と強い意志があった。
復讐を終えても、グラインは次の目的を見つけた。
あとは前に進むだけだ。
茨の道かもしれぬが、スカイ王国をはじめ同盟国や、友人が助けとなるだろう。
――一番の問題はフォーン小国だった。
魔法王ルルカス・シューレンは、シューレン魔法国と隣接する小国を飲み込み、フォーン小国も内部から冒した。
どの国も、もともとあった不安が爆発する形になったのだが、フォーン小国は騎士たちが王族貴族とそれに連なる者を皆殺しにするという凄惨な出来事が起きてしまった。
それにより、現在、国を治める者がいない。
惨劇から免れた貴族もいるが、早々に国から逃げ出してしまっている。
現在は、クライド・アイル・スカイの名指しによる任命で、サムたちと出会った兵士をまとめる副隊長だったユーグをまとめ役にしていた。
ユーグは、面倒見がよく、民からも慕われている。
自分から貴族の無茶を率先して受け、部下や民を守っていた善人である。
スカイ王国はフォーン小国を属国にすることも、彼らをスカイ王国として受け入れることもできなかった。
あまりにもデメリットしかない。
これは、シューレン魔法国も同じだ。
国を運営することは綺麗事だけではできない。
すでに、スノーデン王国に大きな支援をしている状況なのだ。
魔法国とフォーン小国への援助は、大きくはできないのが現実だった。
しかし、手を差し伸べる者もいた。
大商人オーネィ・ショ・タスキーだ。
彼は、スカイ王国の支援にプラスする形でさらなる投資と言う形で支援を申し出た。
ただ、彼も商人だ。得るものがなければ、投資はしない。
いくつか条件を出したのは言うまでもない。
オーネィ・ショ・タスキーの商会を各国の一等地に置くこと、国の御用達にすること。
これにより、長い目で見たら支援による損失を補填できると見たようだ。
――そして、愛の女神エヴァンジェリン・アラヒーを祀ること。
彼女の教えを国教とするように願い出たのだ。
シューレン魔法国は快諾した。
エヴァンジェリンのおかげで、国が救われたと言っても過言ではない。
断る理由を探す方が難しかった。
フォーン小国は、エヴァンジェリンに対して祀るのは問題ないが、なぜ、と疑問を抱いていたが、ユーグをはじめとした主要人物の前で「奇跡」を起こしたところ、ひれ伏して崇めたという。
これにより、両国でエヴァンジェリンの教えが広まっていくこととなのだった。
エヴァンジェリンさん「……いや、別に教えとかそういうのは特に。こうなんていうか、今まで邪竜とか言われていたのに崇められるとこそばゆい! でも、嬉しいというか、気持ちいといいうか……ああ、もうっ、好きにしろ!」
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