111「覚醒の時間です、か?」④
――まあまあ、落ち着いてください。
――せっかくのイケメンが、ぷっ。
――台無しになりますよ。
「この野郎! また笑ったな!」
――いえいえ、そんな。
――母のように見守り続けていた私が息子にそんな。
「嘘つくな!」
――母といえば、あなたの家族がどうなったのか知りたくありませんか?
「いいえ、別に。特に興味はありません」
もう千年以上前のことだ。
両親の顔も声も覚えていない。
もともと関係が希薄だったこともあり、「親がいた」ということだけは覚えているが、それ以上は特に関心がない。
――そこまで言うのなら、あなたの家族の結末を教えましょう。
「あれ!? 僕、興味ないって言いましたよね!?」
――つまり、ある、ということですね。
――わかります。
――べ、別に興味なんてないだからねっ、という感じでしょう?
「ツンデレじゃねえよ! する意味も理由もないから!」
――まあまあ。
「……はいはい、じゃあ、どうぞ、お話しください」
――仕方がありません、そこまで言うのなら教えてあげましょう。
「……この」
――端的に言うと不幸になりました。
「はぁ、そうですか」
――あなたが同級生に暴行を受けた果てに殺された一見は良くも悪くも問題になりました。
――同級生たちのその後は、聞いていますね?
「ええ」
サムが転生前に、友也と知り合いであったことから、逃げていた犯人を捕まえて警察に突き出している。
中学生が暴行した挙句人を殺してしまったということは、大事件だ。
ただ、やはり、興味がない。
当時だって、名前も顔も知らない人間だったので、関心を持つことすらできない。
――あなたの殺害事件が起きたと同時に、ご両親のネグレクトが明らかになったのです。
――あなたがラッキースケベをした少女たちが、学校や、家族、警察に訴えたことがきっかけです。
「……まさか」
――みんなあなたを好いていました。
――ガチ勢もいました。
――ラッキースケベを嫌がった子もいたのは事実ですが、その子だって「私だけなら」と内心憎からず思っていたのです。
「千年越しに知る、まさかの事実!」
――結果、ご両親は世間に叩かれました。
――特に母親ですね。
――なんといいますか、ネットって怖いですね、とだけ言っておきましょう。
「だいたいどんなことになったのかは想像つきました」
――むしろ、あなたを殺害した同級生よりも叩かれていましたね。
「なんにせよ過去のことですよ。結局、あなたは何を言いたいんですか?」
――ラッキースケベをしたから嫌われていると思っていたようですが、愛されていました。
――確かに、全ての人間に愛されていたわけではありませんが、あなたを想い泣いた人もたくさんいます。
――それは、この世界でも同じです。
――ラッキースケベによって、あなたは婚約者と出会った。
――義父となる人と出会った。
――前世の友と再会した。
――家族ができました。
「……ラッキースケベのおかげというと癪ですが、まあ、そうですね」
――あなたの苦悩も知っています。
――その上で言いましょう。
「聞きましょう」
――ラッキースケベを受け入れる時です。
――あなたは次のステージに上がる時が来たのです。
「新たなステージってなに!? 結局ラッキースケベがすごいことになるんでしょう!?」
お盆休みなのでラッキースケベ強化週間です!
シリアス先輩「シリアスすぎだろ。なんだよ、ラッキースケベ強化週間って、わけわかんねぇ」
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