いつも空を見ている①
13歳大人びた外見の割に奥手な千夏ちゃん、ちょっとした嘘のせいで困ったことになってしまいます。助けるために同級生の一樹君が彼氏のふりをしてくれると言ってくれますが…。本当に好きと言えずに友達のふりを続ける一樹君となかなか気持ちを言えない千夏ちゃんの初恋の話です。せいちゃんとなっちゃんの娘の話で本人達も親として出てきます。
2020.2.7 魔法のiランド初出
2020.5.19 小説家になろう掲載
「わたしはね、無から何かを作ることができる人を尊敬してるの。自分ができないから。」
「そうなんだ。」
すごく悲しくなった。自分が虚しくなった。好きだという気持ちと尊敬するという気持ちは同じものではないのかもしれない。尊敬しなくても好きだったり、あるいは尊敬して好きだったり、尊敬してるけど好きじゃなかったり。よくわからない。ただ、ただ、その悲しさは、自分を好きになって欲しいというただの僕の気持ちだった。こんな顔で、こんな笑顔で、僕を好きだと言って欲しい。そして、そう願っても、思っても、それが叶わないのもわかっていて、それが辛かった。こんなに辛い思いをしたのは初めてだった。
…本文より抜粋 by 京極一樹 14歳
2020.2.7 魔法のiランド初出
2020.5.19 小説家になろう掲載
「わたしはね、無から何かを作ることができる人を尊敬してるの。自分ができないから。」
「そうなんだ。」
すごく悲しくなった。自分が虚しくなった。好きだという気持ちと尊敬するという気持ちは同じものではないのかもしれない。尊敬しなくても好きだったり、あるいは尊敬して好きだったり、尊敬してるけど好きじゃなかったり。よくわからない。ただ、ただ、その悲しさは、自分を好きになって欲しいというただの僕の気持ちだった。こんな顔で、こんな笑顔で、僕を好きだと言って欲しい。そして、そう願っても、思っても、それが叶わないのもわかっていて、それが辛かった。こんなに辛い思いをしたのは初めてだった。
…本文より抜粋 by 京極一樹 14歳