5話 新たなクラスメイト
いや〜、皆様お久しぶりです。なんやかんやで遅くなりましたが5話更新です。
これから学校も始まり、しばらくモンスターハンターの小説に力を入れるので更新が遅くなると思いますが、なにとぞ見捨てないでいただきたいと思います。
ではどうぞ。
翌日、真衣は少し浮かない顔をしながら通学路を歩いていた。
「真衣さん。おはよう。」
振り向くとそこには海斗が立っていた。
「浮かない顔してるね。どうしたの?」
「・・・・蓮花さん。結局何も答えてくれなかったね。」
それを聞いて黙り込む海斗。それは昨日生徒会室に双牙が報告に来たときのことだ。
「あのときの双牙君、悲しそうだったね。」
「そうだな・・・・。」
無表情で生徒会室に入ってきた双牙を待機していた教師たちと共に双牙を歓声と共に向かえた。しかし双牙は陰のある笑みを少し浮かべ報告を済ますと疲れたからといって帰ってしまった。教師たちは歓喜の声をあげ気にしてない様子だったが海斗たちはその異変に気づいて蓮花に尋ねた。
「詳しくは私からは言えない。一ついえることはあの子は人一倍戦いが嫌いなのよ。」
そういい残して蓮花は出て行ってしまった。
「そういえば、蓮花先輩もなんかつらそうだったな。」
「そうですね。何があったんでしょうか?」
「気安く聞けることではないだろうな。あの様子から察するに。」
「そうですね。昨日みぞれちゃんと話してたときにも同じ結論に至りましたし。」
そのまま二人は黙り込み、教室に向かった。教室についてみるとそこにはいつもと変わらぬ姿の双牙がいた。
「お。海斗、真衣さん、おはよう。」
「あ、ああ。おはよう。」
「お、おはようございます。双牙君。」
「なんだ、二人とも。浮かない顔して。なんかあったのか?」
本当にいつもと変わらず、昨日のことがウソのような双牙の態度が理解できず、先に来ていたみぞれに視線を送る。
「私にもわからないわよ。朝教室に入ってきたときにはすでにあんな感じで皆の歓声にも笑顔で答えてたわ。まったく、どなってんだか。」
クラスメイトと仲よさそうに話す双牙を眺めながらため息混じりにみぞれは答えた。
「そうだ。3人とも、今日昨日の部長会の続きやるから、姉さんがよかったら見に来いってさ。海斗と真衣さんにはサプライズもあるぜ。内容は来てのお楽しみだけどな。」
笑顔でそう伝え終えるとまた話の輪に戻っていった。残された3人は顔を見合わせる。
「と、とりあえず行ってみようか。何か聞けるかもしれないし。」
「そうですね。しかし、私と海斗君にサプライズって何でしょうか?」
「僕らに人事委員に入ってくれとか?」
「いや、海斗はまだしも真衣ちゃんは無理でしょ。それなら私が誘われるはずだよ。」
「それもそうだよね。どうして僕ら二人だけなんだろ?」
首をかしげる3人。しかし答えが出るわけなかった。
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放課後、3人は双牙と会議室へと向かっていた。会議室に近づきひと気がなくなってきたとき、双牙は突然立ち止まり振り向く。その表情は暗い。
「昨日のことだが・・・・・。できれば秘密にしてほしいんだ。」
突然のことに驚きつつも3人は真剣に耳を傾ける。
「どうしてあんな顔をしたか、今は話すことはできない。だがいずれお前たちが俺の友である限り話すときが来る。それまで待ってくれないか?」
双牙の苦痛な表情から、それが彼にとってどんな思い出なのかは3人にも察することができる。3人は無言でただうなずいた。それに少し愁いを帯びた笑みを浮かべたあと、いつもの顔に戻った。
「さ、辛気臭い話は終わりだ。 海斗達にはお待ちかねのサプライズだぜ。」
「なんで海斗たちだけなのよ!私にはサプライズはないわけ?」
不満げに問い詰めるみぞれ。それに苦笑する海斗と真衣。
「残念ながら関係ないんだ。だって会ったことないもんな。。」
「それどういうこと?」
「それいったらサプライズにならんだろ。さ、行こうぜ。」
なんとなく感づいた真衣と、わけがわからず首をかしげる二人をつれて会議室へと向かった。
会議室に入るとすでに全員が揃っており、今回は各部部長だけでなく各委員長と担当教師たちも集まっていた。昨日のことがどれほど大きな問題か表している。会議が始まり蓮花が人事委員の説明とその役割、昨日の事の説明と生徒たちの処分についてなどを淡々と説明していった。
「以上で終わります。何か質問は?・・・・・無いようなので、今回人事委員に任命された川上双牙より挨拶してもらいたいと思います。」
立ち上がる双牙。軽く辺りを見回すと話し始めた。
「私が先ほどご紹介にあづかりました、川上双牙です。このような大役を任せられ少し不安なところもありますが、引き受けた以上精一杯やらせていただこうと思います。しかし私は川上家の道場を1つ任されており正直忙しい身でもあります。そこで皆さんに一人の女性を紹介しようと思います。」
その直後、会議室の扉をノックする音が聞こえそのあと一人の女性が入ってくる。その人物はセミロングの金髪、知的でクールな顔立ち、スレンダーで長身の海斗たちの良く知る美女だった。
「「ミ、ミリィさん!?」」
「はい。海斗様、真衣様、こんにちは。」
入ってきたのはミリィだった。
「紹介します。ミリアリア・フェルト。私の秘書です。彼女は川上総合格闘術師範代で私の護衛を務めさらに仕事の面でもとても優秀な人物です。今後人事委員をやるなかで手の回らないものや男ではできないことも多々あると思います。その様な場合には彼女が代わりに助っ人として入ることになります。ミリィ、皆さんにあいさつを。」
「かしこまりました。皆様、私はミリアリア・フェルトと申します。先ほどの紹介のとうり主に女子の部活のサポートを専門に行っていきます。どうぞよろしくお願いします。」
あいさつを終えると軽くお辞儀をして微笑んだ。
「今度の全校集会で委員としての正式な任命が済み次第活動を行っていきたいと思います。
なお、マネージャー活動、ミリィの男子部の指導は行っておりませんので。では、これで会議を終了します。ああ、言い忘れておりましたがミリアリアさんは今学期より当校1年に編入しますので。では、解散。」
蓮花がそう告げると生徒と教師たちは会議室を後にした。ミリィは双牙に尋ねる。
「双牙様。私は人事委員の件は聞いておりますが、高校に通うことに関して何も聞かされておりませんが。」
「驚いたか?」
「質問にお答えくでさい。」
「そう怒るな。お前には世話になってるからな。せめて高校ぐらいは俺の行ってる間だけでも通わせてやろうと思ってたんだ。」
「しかし私には仕事が。」
「あったか?」
「え?」
「緊急の用件以外でお前に家以外の仕事があったか?」
「いいえ。ありませんでした。」
「だろう。お前には極力仕事を回さないように手配しておいたはずだからな。それに、お前ホントは学校に行ってみたかったんだろ。」
「そ、そのようなことは・・・。」
「俺と姉さんの制服をじっと眺めてたり、こっそり袖を通してたのは知ってるよ。」
図星なので俯いてしまうミリィ。双牙は彼女に近づき頭にそっと手を置くとゆっくりと撫で始めた。
「いつも俺のために頑張ってくれるミリィへの俺からのプレゼントだ。大変だとは思うが、存分に楽しんでくれ。」
そう言って照れくさそうな笑みを浮かべる。
「はい。」
満面の笑みを浮かべ本当にうれしそうにミリィはうなずいた。
「ミリィさん!!」
後ろからミリィに抱きつく真衣。その後ろには海斗、みぞれ、蓮花、幸人の4人が立っていた。みんな笑顔だ。
「ミリィさん、おめでとうございます。明日から同級生ですね。」
「おめでとう、ミリィ。黙っててごめんね。双牙に頼まれてたのよ。」
「海斗様、蓮花様。」
「おめでとう、ミリィ。君の制服や教科書は今頃家についてるはずだよ。入学の手配もしておいたから明日から学校に通ってくれ。」
「幸人様。ありがとうございます。私などのためにお手数をおかけしました。」
「かまわないよ。僕はただ双牙君に頼まれたことをしただけさ。」
ミリィが双牙を見ると、双牙は照れくさそうに頬をかいていた。
「双牙様。重ね重ねありがとうございました。」
「ミリィさん、でいいのかな?私、神崎みぞれです。よろしく。」
「神崎様ですね。お名前は以前から伺っております。ミリアリア・フェルトです。以後お見知り置きを。」
「みぞれでいいよ。こちらこそよろしく。そしておめでとう。」
「ありがとうございます。」
そのとき真衣がふと浮かんだ疑問を口にする。
「ねえ、ミリィさんって同い年だったんですか?失礼ですけど、てっきり年上とばかり。」
「僕もそう思ってたんだ。てっきり20歳ぐらいだと。」
二人も疑問に双牙が答える。
「ミリィはね、13のときに師範代承認試験を受けたんだけど、そのとき試験官だった俺が気に入って秘書にスカウトしたんだ。」
「あのときは驚きでした。まさかあの後双牙様からお声がかかるとは思いませんでしたから。その後すぐに14になってそれからお仕えし始めて今年で4年目です。」
「実際は歳は一つ上なんだけど始めていく学校だから、できるだけ長く通ってほしかったし警護の任のことも考えて俺と同じ学年に編入することになったのさ。ちなみにクラスも俺たちと同じだ。」
「やったあ!じゃあこれからクラスメイトですね。」
「なんだかだんだんうちのクラスがすごいことになり始めてるわね。」
喜ぶ真衣。少しあきれているみぞれ。
「なにはともあれ、あらためてよろしく、ミリィさん。」
その後もわいわい騒ぎながらすごし、紅葉も誘ってお祝いをしようと双牙の家へ向かう7人だった。




