頑固店主
綺麗な薔薇には刺がある。
と類義語として僕は新たにこんな諺を考えた。
上手い料理屋には頑固オヤジがいる。
どう考えても偏見だし、そんなことない店もある。
けれど、「俺の料理には食い方がある」と言う店はある。
そういうお店には「こだわりと信念と自分の料理に対する自信があるんだな」と思う。
僕はそういう作品が増えればいいと思う。
書籍化する前は流行と違う短めの題名なのに、書籍化したらクソ長い文章が題名になっていた。
というケースを見たことがあるが、あれは酷いと思った。
出版社は売れるために書籍化をするのであって、売れない作品を書籍化することなどしない。
だから、作品を売れるように操作する。
たとえば、誤字脱字衍字処理。
そうすれば読みやすい文章になって、次巻も買ってもらえる。
けれども改悪も存在していて、それがタイトルを長くするとか、挿絵をとりあえず露出多めにするとか。
出版社は売れなければならないのでそういうことをするけれど、作者はそれに流されてはいけないと思う。
書籍化だけを目標にしていたんならそれでいいけど、「自分の作品を色んな人に読んでもらいたい」と思っているなら先の頑固店主の如く、「俺の作品を読め」と言うように、タイトル変更だとか、露出の多い挿絵を断るべきだと思う。仮に自分がそういう条件で書籍化に誘われたら断るつもりだ。
金に目が眩んでは「またこれか」を増やすだけだ。