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宇宙からの使者
池田翔子。23歳。筑紫商事のOLで、マンションでの独り暮らしである。その日、勤務を終えて帰った翔子は夜になってもなかなか眠れず、少し、ワインを飲んで、近くの公園にひとり散歩に出た。時は8月1日夏の真っ盛りであった。公園に人気はなく、心地よい風が、翔子の体を通り過ぎていった。翔子に想像もできない不思議な現象が起こったのは、公園に来て間もなくのことであった。空から流れ星のようなものが降ってきて、翔子の近くへ、音も無く落ちた。おぼろげに、人の気配のようなものを感じたが、翔子はそのまま気を失った。翔子が気づいた時は公園のベンチで寝かされていた。