表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/7

目覚め

少女は近付いて来て「早く起きないと遅刻するよ?」っと言って来た。

遅刻って何の事だ?昨日刑務所から出て来て実家に着いた。その後…どこかで寝た…

その時、自分が暖かい布団に包まれている事に違和感を感じた。

布団!?布団なんて何処にあったんだ!


後この子は、お兄ちゃんって言って無かったか?

「お前、絵里か?」

「変な事言ってないで起~き~て!」

「わ、悪い!大事な事なんだ!お前絵里か?後、今いくつだ?」

「もう!!」

っと、少し怒った感じで

「当たり前でしょ!私は絵里だよ!小学校5年生の11才です!」

と、元気に答えてくれた。

「ありがとう。直ぐに行くよ」

「早くね!」



「おかあさーん、お兄ちゃんが何か変~!」そんな事を言いながら離れて行った。

事情がさっぱり分からない…何となく頬をつねり痛さを感じる。本当に?俺は過去にいるのか?

絵里が11ということは俺は14。両親は39か…

父さんも母さんも本当の俺より若いのか…


それより、何か急がないといけない感じだったな…洗面所に向かい鏡を見る。やはり、凄く若い!若いって言うか俺も子供だ!歯を磨き顔を洗って、いい匂いのする方向に向かってみる。



「やっと起きたの?早く食べないと遅刻するでしょ!」


この綺麗な女性は間違いなく母さんだ!

目が熱くなり泣きそうになるが空腹が早く食べろと促して来る

覚えている。毎朝食べた、味噌汁とご飯、納豆と漬物

湯気が立って出来たてだと教えてくれる。

味噌汁を飲むと体に染み渡り、ご飯を食べると空腹が癒される。納豆と漬物が、ご飯を飽きる事なく進めてくれる。


旨い!こんな旨い物を毎日食べていたのかと少し信じられない。

ゆっくりとひとつひとつ噛みしめ、泣きそうになるのを堪えて食べ続ける。


「何ゆっくり食べているの!片付かないでしょ!」


少し怒られたが心地いい

「ごめん。この、ご飯、凄く美味しくて…」


「えっ!?」母の時間が止まった。

そういえば母さんのご飯が美味しいって言った事なかったな…


「確かに、何か変ね…」


今度は心配された。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ