殺気
「全員この場から立ち去れ、消えろ」
僕は、出来るだけ威圧的な声になるよう、声を比較して言葉を発した。
よほど、僕から漏れ出る魔力が大きいのか、クラスメイトの大半と、法衣の男は、腰を抜かして座り込んでいた。
この場で立っていられたのは、魔力の放射によるプレッシャーが向けられていないフェルと、この場で一番強いであろうガンルズ団長、そして勇者である勇輝と椛、結香の五人だけであった。
そのうち、勇輝と、椛、結香は冷や汗を流して、今にも倒れてしまいそうだ。
立ち去れと行ったのに、このままでは誰も動けないと思い、心の中で、
『収まれ、収まれ、収まれ・・・』
と念じてみれば、先ほどまで流れ出ていた魔力が殆ど消え、空気が死んでいる、と錯覚するほどのプレッシャーは無くなった。
そのおかげで、皆もなんとか立ち上がり、気まずそうに僕と、法衣の男を交互に見ていた。
このまま帰るべきか、それとも、さっき法衣の男が言ったように戦うべきなのか迷っているようだ。
このまま、あの法衣の男が自棄になって戦いにでもなったらまずいので、クラスメイトの背中を押してやることにした。
強引な方法で
「ここから立ち去れ、この娘を少しでも傷つけると言うのなら、たとえクラスメイトであっても・・・僕は殺す」
え・・・?少し脅かして帰ってもらうつもりだったのに、フェルが傷つくかもしれないと考えた瞬間、とんでもないことを言ってしまった。
みんなの顔が驚きと恐怖に歪んでいる。多分それは殺す、と言う言葉だけではなく、今も自分から出ているであろう殺気も影響しているのだろう。
それは魔力放射のプレッシャーなんかじゃない、純粋に僕から出る殺気だった。
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