再開
勇輝は、戦闘の音がする方に向かって森の中を走っていた。
逃げ遅れた騎士達を助ける為に、ガンルズ団長の指示を無視して走り出し、今尚後ろから追いかけて来ている幼馴染やクラスメイト達にも気づいていないようである。
やがて先程まで響いていた戦闘の音も止み、それがまた勇輝の焦りを増幅させる。
そして、遂に森を抜けた場所には、一様に戦闘不能に陥った見たこともないゴーレムと、その側に立っている少女、そして見覚えのあるクラスメイトを発見した。
勇輝は、目の前の光景に訳が分からず呆然としたが、直ぐに気を取り直して、目の前にいる唯一の知り合いである創真に詰め寄り、一気に捲し立てた。
「これは・・・どういう状況なんだ?騎士達はどうなった!?あのゴーレムはなんだ!?なぜ東雲がここにいるんだ!?東雲は俺達とは別の訓練をしているんじゃなかったのか!?」
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突然、森の中からクラスメイトの一人が現れた事に驚き、唖然としていた創真は、勇輝の質問に咄嗟に反応できなかった。
すると、答える気が無いと思われたのか、勇輝はすごい形相ならながら、創真の胸ぐらを掴もうとした。
「おいっ!っ!?」
創真はそれに無意識で反応してしまい、咄嗟に避けてしまった。
勇輝避けられるなどと夢にも思わずバランスを崩し、その場で転んだ。
突然出てきて、勝手に転んだ様にも見える勇輝の姿は実にシュールであった。
隣にいたフェルは、突然のことに目を丸くしている。状況についていけていない様だ。
勇輝は立ち上がり、転んだのが恥ずかしかったのか咳払いを一つすると、今度は落ち着いて、同じ質問をしてきた。
「わ、わかった、取り敢えずここじゃなんだから移動しようか、そこで話し合おう」
「移動って王都に戻るのか?まだ騎士達がどうなったか聞いていないんだが・・・」
そう聞かれて、創真はハッとした。勇輝がここにいると言うことは人族の切り札として来たに違いない。と言うことは天使族に付いている自分とは敵対関係にあるのだ。
それに付いて、どう答えるか迷っていると、また、森の中から二人が出てきた。
「東雲君・・・?」
その二人は驚いた表情をした椛と、結香であった。
なんか終わりがゴチャっとしてしまいました・・・
いつもお読みいただきありがとうございます
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まだまだ未熟な文章ですが、日々努力いたします。




